第167話 気に入らぬ
『桜雪…』
ベッドの真ん中が自分の寝床だと決めてしまったチョビさん。
もう飽きるまでは、譲ることは無い。
僕がベッドの隅で身体を『く』の字に曲げて本を読んでいると…
『桜雪…』
本を遮りように立ち塞がるチョビさん。
なんだか誇らしげに天井など見上げている。
何を決意したのやら…
「チョビさん…邪魔です」
こういうときのチョビさんは僕と目を合わせない。
強制的に退かしても、すぐに戻って来る。
いよいよ構わないと、本の上でゴロンと横になる。
僕に背を向けて…
「チョビさん…」
仕方ないので背中を撫でると、途端に喉を鳴らしてすり寄って来る。
『桜雪…早く撫でればいいのに』
クロさんとチョビさんが満足するまでブラッシングしたり撫でたりするのは大変なのだ。
「バイトで疲れているんだけどな…」
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