第168話 いい方法はないものか

 チョビさんとクロさん、微妙な位置をキープする。

 ソーシャルディスタンスというやつである。

 お互いにイラッとしない位置をキープしているように思える。

 それが困る…

 ブラッシングも玩具で遊ぶのも片方だけなのだ。

 クロさんと遊んでいるとき、チョビさんはジトーッと見ている。

 チョビさんと遊ぶと、クロさんが見ている。


 そして玩具は深夜に、お互いに隠し合うのだ。

 だからすぐに行方知れずになる。

「いったいどこに運んだのやら…」


 お互いに遊ぶタイミングを外すと、いじけたように部屋を黙って出ていくのだ。


「難しい…」

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