第128話 そこは俺の場所のはず

『なっ? 桜雪…』

 クロさんがフラッとリビングへ入って来る。

 そして驚く…

 いつもなら仕事、もしくはバイトへ行って誰もいないはずのリビングに僕がいる。

 あまつさえ、クロさんお気に入りのソファに僕が座っている。

『桜雪…退くのだ…ソコは俺の場所では?』

 クロさん、狭い隙間に潜り込もうと足掻く。

「クロさん…窮屈です」

『じゃあ、桜雪、オマエが退け』


 結局、狭い隙間で寝始めるクロさん。

 隣のソファで丸くなるチョビさん。


 ネコというのは、譲らない生き物だ。

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