第97話 どうしたかな?

『のらー!!』

 チョビさんが窓辺で鳴く。

 夏から野良さんを見かけない。

 今年は暖冬で雪が無いから、僕の家まで来なくても、どこかで御飯を貰えているのかもしれない。

 チョビさんは風が強い日、窓辺でウロウロする。

 やはり気になるのだ。


『のら来ないね』

「そうだね」


 チョビさんは少しつまらなそう。


 でもね…野良さんも歳寄り猫なのだ。

 わざわざ遠い所まで歩かない。


 だからね…今年は大丈夫なんだよ。

 きっと…また暑くなったら来てくれるよチョビさん。


「きっとね…」

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