第66話 歩く姿は

 チョビさんが起きた。

『桜雪ーーー!!』

 昼前まで眠るチョビさん、ベッドで目を覚ますと、とりあえず吠える。

 ノソノソとリビングまで歩いてくる。

『桜雪、おはよう』

(歩き方はトラと同じだ)

 よく見れば、目は鋭く…う~ん、小さいトラなんだよな~。


 僕がポンポンと自分の太ももを叩くと、トタタタ…と小走りに近寄り、ピョンッと飛び乗る。

 腹の上で丸くなりまた寝る。

(また寝るのか…)


 トラも、猫くらい眠るのだろうか?

 僕の手をアゴ乗せにして、スカーッと眠る。


 チョビさんも大きくなったら龍とタメ張るのだろうか?


 なんの夢視てるんだろ?

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