第65話 性格が

 台風上陸前から雨風が凄い…

 バイト先で呆れたまま帰宅するとクロさんが落ち着かない様子でウロウロしている。

「すでに察している…そして隠れる場所を探している」

 クロさん、デカくておっとりしているが、ビビりである。


 寝室で着替えていると、ベッドでモソッと動くチョビさん。

『桜雪…おかえり…』

 薄く目を開けて僕を見ているチョビさん。


「チョビさん、台風だそうですよ」

 ブラインドを開けて外を見せる。

『雨だね、桜雪』

 ポケーッと外を眺めてアクビするチョビさん。


『じゃあ、僕、もう少し寝るよ』

 クタンッとベッドの真ん中で眠る。


「動じないなぁ…チョビさん」


 オロオロしているクロさん。

『桜雪…ベッドの下開いてる?』

 ベッドの下を見つめるクロさん。


「コッチは落ち着かないなぁ~」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る