第2話 レイン

「涼、ポニーとツインの、どっちがお好み?」

髪を束ねるのか・・・

さすがに、雨の中だと、邪魔なのか・・・


「ポニー」

「即答だね」

「まあね」

「了解」

レインは、髪をポニーに束ねた。


「さっ、行くよ」

「どこへ?」

「君の教えてあげる。外の世界の素晴らしさを」

「素晴らしさ?」


あれ・・・

おかしい・・・


「どうしたの?」

レインは不思議そうに、見つめる。


「僕が、浮いている・・・それに、濡れていない・・・」

「今頃気付いたの?」

「うん」

「君の周りには、結界が張ってあるの」

「結界?」

「それが、雨の水をはじいているの」

僕は、レインを見た。


「君の周りにも張ってあるの?その結界・・・」

「まあね・・・ただ、君のとは少し違うけどね」

「じゃあ、空を飛べるのは?」

「君たちの言葉でいう、テレキネシスかな・・・」

「そう」

納得するしかなかった・・・


「さあ、行くよ、涼」


今、気がついたが、レインは、神話に出てきそうな妖精のような格好をしている。


「外の素晴らしさ?」

「うん、ひきこもりの君は、忘れているけど、覚えているはずだよ」

「・・・そう・・・」


レインと共に、空を飛んでいた。


ちなみに、他の人からは見えないらしい・・・

そう、人からは・・・



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