反面教師達 分類:T-01-925-HE 由来・エピソード
由来
詳しくは分かっていませんが、クリエイターでありながら最低最悪な行為を繰り返した結果、世界から追放された元人間である事が分かっています。この世界の遺跡で彼らは野垂れ死に、各々の犯した罪・象徴に姿を変えたとも考えられています。
ストーリー
4人のクリエイター集団。人の姿をしておらず、歩行することもできないが、常に何かを呟いている。
T-01-925-1…肥大化したメガネのようなもの。常に視界に入る者への呪詛を呟いている。フレーム部分には『高慢』と書かれている。
T-01-925-2…『蛙』と顔に刻まれている、未知の素材で構成された地蔵。優秀な職員を見ると、ムクムクと大きくなる。胴体部分には小さく『嫉妬御本尊』と刻まれている。
T-01-925-3…大きなコーヒーカップのような物体。中身は光をも吸い込む黒いコーヒーが満たされている。優秀な職員が観察に来ると、コーヒーから湯気が上がる。味はブラック派の職員が噴出すほどの苦さ。カップには小さく『憤怒』と書かれている。
T-01-925-4…常にそっぽを向くマネキン。職員の言葉に反応し、ただその言葉の内容だけをひたすらに否定し続け、職員からの反論は受け付けない。『怠惰』と書き込まれた値札を首にかけている。
《インシデント・レポート1 T-01-925》
納得はいきませんが、奴らが私の作業によって収容違反を起こしたので報告します。
前もって言っておきますが、私は完璧に作業を達成しました。私のキャリアを賭けても言い切れます。でなければ、私がALEPHクラスアブノーマリティの管理なぞ任されてないでしょうし。
話を元に戻します。私が作業を完了した後、奴らは自身の能力でアブノーマリティを施設内に生成しました。奴らが『主人公』と呼ぶ個体です。管理人も見たでしょう。あの黒い人のような何かを。反面教師達はあれを『最高傑作』と称えていましたが、HEクラスとしてはあまり強くなく、武装した職員数名であっという間に鎮圧できました。が、メインルームの天井が『主人公』の行動によって崩壊し、何名かのオフィサーが犠牲となりました。
おそらく、奴らは我々職員を嫉妬しているのではないかと考えられます。作業中の奴らは私を『優等生』と呼んで、何度も逆恨みのような罵倒を繰り返していましたから。
管理人、今回の事件に置いて私はどんな処罰も受け入れます。しかし、あのアブノーマリティには気をつけてください。また何かの弾みで我々を嫉妬し、収容違反を起こしかねませんから。
《インシデント・レポート2 T-01-925》
先日抑圧作業に逆ギレし、またもや収容違反を起こした反面教師でしたが、今回はいつもと違う現象が確認できたため報告します。
収容違反によって『主人公』が現れた際に、丁度あの脱走常習犯のアルリウネが同じフロアに出現しました。我々は2体を鎮圧するため、フロアに突入する準備をしていました。しかし、突入の寸前で『主人公』が異常な行動を示しました。突然凄まじい猛スピードで移動し始めたのです。しかも、私達を無視して、両手を上に上げて、言葉にならぬ悲鳴を上げて、何かから逃げるように。
我々は急遽二手に分かれ、私は『主人公』を追いかけました。奴が向かった先は、反面教師達の収容室でした。そこで奴は、弱々しい黒い拳でひたすらに収容室の扉を叩き、一心不乱に叫んでいました。まるでパニックを起こした我々のように。
「勝てない!あんなの友達になれない!」
「僕はルシファーじゃないのに!ただのキャラクターなのに!」
「お前達のせいだ!お前達が悪意を込めて僕を作ったから!僕まで悪者扱いじゃないか!」
「僕はただ、みんなと友達になりたかっただけなのに!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます