第9話
狩用の食料など準備を終えた私達は街の門にギルドのネックレスを見せ、狩の場所に向かっている所だ。そこはここから歩いて二日くらいかかる小さな街らしい。
そんなに遠い所に行く私たちが何故馬を連れてきていないか。
それをサシャルに聞いたら「後でわかる」と教えてくれなかった。
「もうすぐ、だぜ」
「うん」
もしや、このパーティ転移魔符を持っているのだろうか。
転移魔符とは魔力を込めると事前に記した場所へ転移できるという優れもの。
しかも一度きりしか使えない、使い捨てだ。
そのかわりめっちゃ高くて普通の
この常識外れなパーティだったら持っているかもという考えもある。
「ルヴィラに行くぞ」
ルヴィラは門を出て2.3分歩いた所にある丘の名前だ。そこに行くようだ。
「ユノ」
「何?」
「お前は
「もちろん!基本的なことは学園で習ったよ」
「そうか、なら問題だ」
「ドンと来い!」
「大きく蜂は三個の形態に分かれるな、その3つ形態の特徴を答えろ」
「狼や熊など主に地面で生活する蜂は歩行型、空を飛ぶ鳥や虫などは飛行型、魚などの海や水の中で暮らすものは泳型と呼ばれる」
「当たりだ。じゃあ、あいつらの性質は?」
「全ての蜂は人を喰う、後蜂達は種類関係なく群れ、その頂点に
「よし!合格だ」
そんな感じに話をしているうちに目的地のルヴィラに着いた。
「着いたよ?」
「驚くなよ?オズファット」
オズファットはポケットから何やら笛を取り出し、奏で始めた。
フィーという音を紡ぐ笛。それは誰でも聞きいるほどに美しい音色だった。
その音が響き渡ると共に風が止んだ。
曲調が変わったように思えたその時、下から上に突き上げるような強い風が吹き始めた。
それは私たちの周りを囲んでいるようで、私たちに何らダメージはない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます