08 一点ガチャの闇 某徘徊ゲーの場合

*ゲーム内の仮想通貨の表現を便宜上「石」で統一しております。


*確率や金額は変更される場合があり、また特定につながるため正確な数字を述べているわけではありません。ご了承ください。



 待ち行く人は皆右手にスマホを持って画面を注視しています。

 時々立ち止まっては画面をタップ、また立ち止まっては画面をくるくる。

 さながら本当にポ○モントレーナー達がそこらじゅうをうろついているという異様な光景が月に一度見られます。

 普通の人には見えないものが彼らには見えているのでしょう。

 リアルじゃトレーナー同士の目が合っても戦闘は始まりません。

 だって時間が惜しいもの。

 たった三時間しか特定のポケ○ン爆湧きタイムは無いんですよ。バトルしてる暇があれば一匹でも多く捕獲したいんですよ。


 そんな老若男女がこぞって徘徊している健康アプリのお話です。


 捕獲できるモンスターにはその種類ごとの「種族値」というものがあり、それが強さに関わってきます。

「つよいポ○モン よわいポケ○ン そんなの ひとの かって」

 今日日のスマホゲーにはそんな理屈通用しないですよね。

 使えるキャラならたとえおっさんだろうが妖怪だろうがメダルだろうが使わざるを得ないんです。

 ブイパなんて所詮は趣味枠なんですよ……。


 そして同じモンスターでも「個体値」と呼ばれるパラメーターがあって、それは一匹ずつ異なります。

 この個体値マックスをゲットすることがトレーナーの悲願なわけです。

 何十何百と捕まえても入手するのはなかなか難しいです。

 さらにレベルの概念もあるので、捕まえるまでが大変、それどころか捕まえた後は育成が大変とやり込みゲーにまで発展します。

 今回はこの個体値マックスについては言及しません。

 なぜなら参考になる数値が存在しないので。

 もう一つのやりこみ要素であるコレクションについての確率です。


 このゲームには卵から生まれるモンスターが居て定期的に入れ替わるのですが、おおまかな確率は解析やら地道な集計によって判明しています。

 レアな奴らのおおまかな確率について。



格闘っぽい  1.2%(58)

スズっぽい  1.4%(50)

エイっぽい  3.6%(19)

幸せっぽい  3.9%(17)

盆栽っぽい  4.4%(16)

カビっぽい  4.9%(14)


 *()は50%の確率に必要な数



 ラインナップはどんどん変わっていくのでこれらは一例です。

 卵にも、2、5、7、10キロの種類があり、それだけ歩かないと孵化しません。

 そして孵化させるためには孵化装置というものが必要で、これを買わせるために運営は卵から生まれるモンスターの確率を低く設定しているわけです。

 孵化装置をセット出来るのは一度に9個まで。

 卵は距離がバラバラなので一様にとはいきませんが、一日9個孵化させたとしても一週間かけてようやく50%ですよ。

 課金さえしたら入手できるわけじゃありません。

 歩け! って話です。

 時間を持て余した老人にはもってこいのゲームですよ。

 あとは移動しまくってる営業マンとか。

 車は駄目ですけどね。ズルは駄目。


 あとは色違いですか。

 強さには一切かかわらない、ただ見た目が変わるだけの珍しいモンスターが低確率で出ます。

 原作だと全キャラ居ますが、このスマホゲーだとまだ未実装のキャラもたくさんいます。

 そしてモンスターごとに出現率が違うのではというのが最近主流の考えですが、それでも大まかな確率は出ています。


 約1/500と言われています。

 つまり0.002%……

 あの。

 はぐ○メタルが1/256ですよ。

 その倍出にくいと。

 しかもアカウントごとに出やすい出にくいもあるのではというオカルト理論。

 私は割と支持してます。

 どのゲームもランダム値を弾き出すのに個別IDとか使わない理由がないですもん。

 ドッカンテーブルとかはやりすぎにしても、近いものは存在しているかと。

 確率は収束していれば良いと思われるので、私のIDではまったく当たりを引けない時間というのは存在しているはずです。

 逆に当たりを引ける時間というのもあるでしょうね。

 理論上当たりを引き続けることは可能です。

 むしろ連続で当たりを引けないのなら、それこそ人の手により作為的に無作為が作り出されているという証左です。

 どっかの別のエデンの炎上はそんな案件でしたね。


 さて、ここまで数字による検証をしてきましたが、ここからは私の感覚のお話。

 今後ガチャの規制緩和がどのような形で行われるのか、世迷い言を垂れ流していきます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る