*設定資料

⁑登場人物

⁂ 主要人物①

 ◇…キャラ説明

 ※…作者コメント


ネタバレがありますので、本編読了後に見ることをお勧めします。

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主人公

【黒野青葉/アオバ=クロノ】

◇身長170cm。細身。黒髪癖毛、茶色の目。


 進学校に通う高校二年生の平凡な男子。不老の一族の生まれの為、一定以上の年齢から老けない体質だが、一切聞かされておらず、寧ろ親戚に高齢者の見目をした者がいない事から短命の家系だと思い込んでいる。地味というよりは、垢抜けない印象が強く、整えれば優男風にはなれる。雰囲気が幼いせいか、よく実年齢よりも年下に見られがち。

 好きなもの…動物全般。

 嫌いなもの…嘘を吐く事(演技やゲームとして嘘を吐く役割であれば平気)。

 勉強…得意ではない(本人談)。塾に通っている。成績は学年で真ん中よりも上。得意科目は理数。

 運動…やや不得意。運動部に所属した経験は無く、休み時間に友人らとバスケをする程度。どちらかというとテーブルゲームやトランプなどの方が好き。

 部活…園芸部所属。廃部寸前だったので名前を貸す形で所属しており、たまに力仕事で呼ばれていた。

 感受性が強く、涙ぐみやすい。感動系映画を観るとほぼ確実に泣いているタイプ。よく捨て犬などを拾っては里親募集を頻繁に行っていた為、年齢性別を問わず広く浅く顔見知りが多い。あまり自己主張せず、面倒見の良い友人の後ろをついていくのが常。そのため、自身で行動を決定することが苦手。

 好みのタイプは「年上でしっかり者」に甘えられる事。眼鏡をかけていると尚良いが、マニアックな気がして公言していない。良い感情は思ったままに伝える癖があり、結果的に口説いている事が間々ある。本人は全く気付いていないが、絆された女子はぽつぽつといた。

 十年前に投身自殺の現場を目撃した事で、怪異に付きまとわれるようになった。後悔することで怪異の存在を認知しやすくなる為、他者に親切にすることで極力後悔を減らし、怪異から身を守ろうとするのが身に付き、お人よしな性格に見られる原因の一端となっている。

 トラウマを利用した幻覚によって転落、死亡。異世界で己を何者でもない異物であると実感しながら、御使いの役を得た。中立協会の長になってからは、巡行と称して各地のオーディールに祈りを捧げたり、地域住民の相談に乗るなどして地位を確立させた。

 ラピエルによってある記憶を千切り取られた事で、愛情を受け取る器官ともいうべき箇所が破損してしまい、親切心を通り越して自己犠牲も厭わない狂気的ともいえる献身をするようになった。記憶を取り戻した後はマシになってはいるが、破損は完全には治っておらず、若干狂気的な優しさは残ったままである。

 異能力“創造”をラピエルより付与された。しかし素人が改造した事で負担が大きいものへと変わっており、またアオバ自身が空想的な想像が苦手である事から力が上手く作動せず、痛みや恐怖といった感情によって暴発する事の方が多い。代償は「使った分だけ眠る事」で、記憶を削ることでわずかに代償を軽減できる。

 6章後半の長期昏睡により、以降のアオバは、元いた世界の記憶があまりなく、家族や友人らとの思い出はかなり薄っすらとしたものになっている。


※ 主人公でありながら、作者と一番反りが合わず何度も衝突した男です。作中一、理解不能なキャラだったかもしれません。いわゆる「物語上ならいいけど、現実だったら関わりたくないタイプの善人」です。薄い関りの人々からは「親切な人間」であり、関わり合いが深くなればなるほど「理解できない人物」になっていく、そんな人です。多分。

 大方お察しの通り、現代日本人ではなく、現代を舞台としたホラー世界出身の人物です。実はアオバの父である陽介のほうが先に(物語のプロット作成の一環で)設定が作られています。


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【ペルル】

◇身長132cm(物語終了後は121cm)。白髪ロング、真珠色の目。

 好きなもの…褒めてもらうこと。

 嫌いなもの…いじわる。

 転生者たちがフラン・シュラ化した後に少女型のタッタン人形を取り込むことで形を得た存在であり、性別は無い。目の色からアオバ、ユラ両名から名を与えられた。

 「元に戻す」と言ったアオバを監視するために行動を共にすることを決めたが、ペルルに成形した際に記憶を壊してしまった為に、記憶喪失に加えて幼児返りをしている状態。周囲からも子供扱いを受けていたため、精神年齢はほぼ幼児で固定されている。

 個人ではなく、内部にいる複数人が話し合い、言動を決めて動かしており、意見がまとまらない時や、割とどうでもいい話題の時(内部の反応がまちまちの時)はとことん黙るところがある。損傷すると、一時的にフラン・シュラに戻ってしまう。

 既に発狂して崩壊した人々の集まりである為、恐怖心が薄い。また、アオバの自己犠牲的な献身を間近で見続けていたせいか、危機的状況に飛び込む事に躊躇いが無い。

 アオバに過剰なほど褒められて育てられたおかげか、自己肯定感が高く、甘えっ子になっている。子供らしいところがある反面、冷静な面も多い。また恐怖心が薄く危険な行動も厭わない。

 物覚えが非常に良く、一度見聞きすればある程度の事はものに出来る。

 中の人達と話し合いの結果、“あや”に肉体を受け渡すことに決め、実行した。最後に各々アオバと遊べたので心残りはなかったそう。


※ 実は描くのが苦手な無口なキャラクター。とはいえ無口だったのは序盤だけで、結構なおしゃべりさんになってしまいました。ちなみに、時々テルーナの口調を真似していたのは、音の響きが独特で面白かったからってだけです。中で確立している人格はおおよそ七人で、その誰もが、異常ともいえるカリスマ性を持っていたせいか、前世では言い合える仲がおらず、ペルルになってからはあーだこーだ言い合いながらそれなりに楽しく過ごしていたみたいです。だからこそ、もう満足しちゃっていて、器を彼女に譲ることを決めたのでしょう。


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【ユラ=アポステル】

◇身長167cm。銀煤色の髪、灰色の目。

 好きなもの…唐辛子。

 嫌いなもの…夕暮れ。

 アオバに協力を持ち掛け、行動を共にすることになった女性。27歳。14の頃から“世界の守護者”とも呼ばれる組織、『妖鬼の花』の一角に選ばれた「白」「芍薬」の名の契約者。神器は薙刀(受けた傷を触れたモノに移す能力がある)。戦闘面では組織内でも一、二を争う実力者なのだが、やや抜けたところがあり、一度うっかりを起こすと、連鎖的にミスをする事が多々ある。

 特に同時タスクが苦手な為、守るものがある状況では戦闘面においても判断力においても鈍くなる。反面、それらを考慮しなくてよい場面においては非常に優秀だった。

 一人っ子ではあるものの、一族の幼い子どもたちの面倒を見ていた経験から、面倒見がよい。

 アオバが元いた世界とも、作中世界とも違う別の世界出身。普遍族に擬態進化した竜族の末裔であり、力んだ際などに皮膚浮かび上がる鱗は、万能薬ともされている。その希少性に目を付けられ、人里を避けて暮らしていた一族は人攫いの被害に遭った末に、心中を図ろうとした為ユラは反発し、逆に自らの手で一族を手にかけてしまったことや人攫いの存在がトラウマになっている。仕事に没頭することで過去を振り返らないようにしていたが、アオバを協力者として使いつぶそうとした自身の思惑を、過去に自身が反発した大人の勝手に他ならないと気づき思いとどまった。

 一族の生き残りを守るどころか拒絶してしまった事が心残りであり、意味が無いと分かっていながらもアオバを守ることで己を満たそうとしていたが、最終的に彼の意思を尊重し、自らの仕事を優先した。

 アオバと関わって以降の仕事では、神器の能力で自らに鞭を打ってでも最低限の犠牲すらも守る戦いを続け、六十三歳の時に仕事中に逝去。 本人曰く、「生き永らえた価値はあった、悪くない人生だった」とのこと。


※プロット段階では存在しなかったキャラでした。あまりにもアオバが不安定だった為(能力の暴発やら事件解決への決定打不足など)、ナビゲーターという立ち位置で作りました。

 作中とは無関係な世界出身者であり、世界の守護者というある意味、「物語の裏側」を知っている人物の為、ユラ視点では、余計な情報を出さないでどれだけ説明できるか、という制限がありましたが、途中で諦めています。


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