ヒーちゃん回避?

ヒーちゃん、ミーちゃんの呼び名は、彼女には「凄くいいね」と言いたかったんですが、流石に俺の男の気持ちが、拒絶反応をおこしたのかどうかわ分からないですが、



「///ミーちゃんはともかく///ひ、ヒーちゃんはちょ、ちょっと///」


「///えっ、いいと思うけど‥‥‥///」



彼女を見ると、なにか残念そうな、少し悲しそうな顔をしています。けどね、彼女の気持ちが俺の心に、イライラしたような少し怒っている?そんな感じが伝わってくるんです。

で、



「///あ、あの///ふ、二人っきりの時なら、そ、その///ひ、ひ、ヒーちゃんは、えっ〜と///い、良いかな///」



俺が恥ずかしそうに言うと、彼女の顔がパァーと明るくなるような感じが伝わってくるんです。で、「うん」と頷きます。

そして俺はそんな彼女を見て安堵の表情をしていると、背後から俺の肩に手がポンと乗ると



「な〜にが、ヒーちゃんだよ!この羨ましいヤツが!ヨシ!俺達もヒロの事をヒーちゃんと呼ぶ事にしよう!」


「なあ!なあ!んなこと言わんでいいわ!」


「「「ヒーちゃん!」」」


「お前らなあー!」



この後、暫くは俺はクラスの奴らから「ヒーちゃん」呼ばわりされた。

その度に彼女、朝日 ヒロミ(女)からはクスクスと笑われた。

まったく誰のせいでこうなったんだよおー(泣き)

で、俺が心の中で呟きながら泣いていたので、彼女は俺の頭を優しくナデナデしてくれた。

けどねー、そんな光景をクラスの全員の羨ましい視線が俺に突き刺さるんですよ。(視線が無茶苦茶痛いです)



「ところでヒロ」


「なんだよ!(泣き)宗吉!」


「お前、あの副担任のしょう先生に用事でもあったんじゃないか?」


「えっ?あっ!そうだった!」



宗吉が俺に言ってくれたお陰で漸く気づくと、俺は急いで精先生の後を追った。



「精先生えー!」



みゆ姐と一緒に歩いていた精先生に追いついた俺は少し息を切らして言った。



「ハアッ!ハアッ!しょ、精先生。ちょ、ちょっといいですか?」


「はい?」


「ヒロ!廊下は走るな!」



みゆ姐またも俺の頭に手をパンと軽く叩きますよ。



「みゆ姐、すみません。けど今は精先生に用件があるんですよ」


「はあ?用件?‥‥‥ヒロ!まさか彼女がいる身で精先生に告白でもするのか?」


「えっ?ち、違いますよ!」



まったくみゆ姐は早とちりが多い!

毎回毎回そのせいで、俺は怒られている。て、今は精先生だ!



「精先生!お伺いたいことがあるんです!」


「‥‥‥鈴皆先生。少しいいですか?」


「じゃあ、私は先に職員室へ行くよ」


「はい。ありがとうございます」



精先生はみゆ姐に会釈をすると、俺に向き合い



「私に何か用?」


「はい!‥‥‥ここではちょっと」



俺は精先生を校舎の屋上に連れて行った。

そして俺は精先生に



「精先生。単刀直入に言います。先生は精霊ですか?」


「えっ?精霊?なに言っているの?え〜と?」


「あっ、朝日 ヒロミです」


「そう、朝日君。私が精霊てこと?」


「はい」



そう言うと精先生はクスクスと笑いだし、



「面白いわね。私が精霊か‥‥‥いいかもね精霊」


「えっ?ち、違うんですか?じゃ、じゃあ白い空間は?」


「白い空間?なにそれは?」


「えっ?」



俺はてっきり精先生があの精霊だと思っていたが違っていたのか?

すると精先生が悩む俺を見てまたクスクスと笑いだし



「朝日君、私あなたみたいにファンタジーの心を持った男の子は好きよ」


「えっ!はい?」


「うふふ。じゃあまたね」



そう言うと、精先生は職員室に戻って行った。けど、本当にあの精先生は精霊ではないのか?俺の勘違いなのか?

そう思いながら悩んでいると、屋上の出入口の扉から覗く影が見えた。

その影から出てきたのは



「え、恵美!」


「先輩を追ってきたらあの先生と‥‥‥あの先生が好きなんですか!」


「えっ?俺が?ないない!」



恵美が凄い剣幕で俺に言ってきたが、俺は断然違うと返事をした。

が、



「エロ吉から聞きましたよ(少し怒り)」


「えっ、な、なにお?」


「あの女とクラス公認のカップルになったと(やはり少し怒り)」



恵美の顔は泣きそう、ではなくまだ俺に対して諦めてない顔をして言ってきましたよ。

一難去ってまた一難。この先俺はどうなるのか?

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