クラス公認?
予鈴とと同時に教室に入ってきた担任と副担任。
俺と宗吉は担任を見るなり、またか的な顔をする。
その担任は薄い地毛の茶髪に肩までの髪を後ろでポニーテールにして、リクルートスーツの様な紺色の女性物を着ている。
「なんだい?私になにかついているのか?それとも私に惚れたのかな?」
俺や宗吉を見るとニヤリとした顔をする女性の担任。
で、俺が左手を左右に大きく振りながら
「ないですね。てか早く結婚したらどうなんですか?歳が歳なんですから‥‥‥」
「ギロリ!」
この直後、俺は名簿帳で頭をバンバンとたたかれました。
で、俺の横の席の彼女、朝日 ヒロミは最初驚いていたが、最後の辺りではクスクスと笑っていた。
「あー、何人かは知った顔が居るみたいだが、初めて見る人もいるので、改めて、私がC組担任の
と、最後に女性らしい言葉とウインクをしたら、この先生を知っている生徒からは「ゲェ〜」との声が上がる。
「お前らなあ〜」
で、みゆ
ああ見えても結構生徒からの信頼は厚い。
なんて言うか、俺たちの頼りになるお姉ちゃんみたいな感じだ。
けど‥‥‥
「お前らいい加減にしろ!俺、席が一番前なんだぞ!みゆ姐のいい標的にされるんだぞ!」
「おっ!ヒロは俺たちの人柱になってくれるそうだぜ!」
な〜んて宗吉が言ってきたので、
「バカヤロー!うんなことするかよ!」
「うるさいヒロ!バシッ!」
「はい、すみません」
そのやり取りにまたもクスクスと笑う彼女にみゆ姐は彼女を見るといきなり
「お前がヒロと同じ名前の朝日 ヒロミか」
「えっ?あっ!はい!」
みゆ姐にいきなり聞かれ、緊張する彼女に俺はニコリとして
「みゆ姐の前でそんなに緊張しなくていいよ。こう見えても俺達の信頼できる先生だから」
「そ、そうなんだ‥‥‥」
「そうだぞ朝日。そんなに緊張するな。と、言うか、ヒロ、私はお前らのクラスの担任なんだがな」
「えっ?そうすか!じゃあ今回はみゆ姐先生で」
なーんて冗談で言ったら、俺、また頭をバシッとたたかれましたよ。
「みゆ姐先生ではない!鈴皆先生だ!みんなわかったな!みゆ姐先生ではないぞ!鈴皆先生だ!」
「「「はあーい!みゆ姐先生!」」」
「ピキッ!(怒り)」
またも怒りの様な顔をするみゆ姐は、俺の頭をバンバンと叩きますよ。
てか、
「お前らいい加減にしろおおお!」
「ヒロ!俺たちの明るい未来の為に凌いでくれ‥‥‥一年間!」
「バカヤロウー!そんなに俺が持つかよ!ううううっ(泣き)」
なんて、俺が落ち込んで泣いていると、隣の席の彼女がいきなり俺の頭を優しく撫でてくれた。
「大丈夫?」
「‥‥‥うん?‥えっ!」
驚く俺だが、それ以上にクラスのみんなが驚いていた。
「ヒ、ヒロ!お前、お前、くうぅー、羨ましいぞ!」
なんて男子は言うは、女子は女子で、「きゃあー!」とか「ねえ、ねえ、貴方達どんな関係?」と聞いてくる始末。
挙句には宗吉が俺が彼女に告白したのをバラすもんだからクラスのみんなが俺と彼女に一瞬注目すると(まあ、一番前の席だから注目されますが)
「このヤロー!羨ましいぞ!」
「どこが気に入ったの?」
「キャァー!」
などなど、クラス中が大混乱ですよ。
で、みゆ姐先生が手を叩くと
「おーい!お前ら静かにしろ!兎に角この二人の事は、この後のホームルームで聞くとして‥」
「ちょっと待ってよ!なんで俺と彼女の事話さないといけないんだよ!」
「うん?別にいいではないか。それにクラスの公認カップルになれるんだぞ!」
みゆ姐先生まで頷きながら俺の方を見てニンマリしますよ。
てか、みゆ姐絶対にこれイヤミだろう!自分が彼氏できないもんだから!
て、思っていたら、みゆ姐に頭をバシッとまた叩かれましたよ。
因みに、隣の席に座る彼女、朝日 ヒロミは顔を赤くして下向いてますよー。恥ずかしそうに。
まあ、俺はその仕草を見て、可愛いと思っていたんですが、彼女がポツリと言ったんです。
「///クラス公認のカップル///う、嬉しい///」
と。
あっ!そうだった。俺と彼女の話で副担任の自己紹介まだでしたよね。
「そ、そうよ!私は
と、言うことで、今回はここまで。
次回は副担任の挨拶からはじまりまーす!
「あっ!こら!ちょっと‥‥‥」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます