第8話 机上のシナリオ
チェルシーの街へとたどり着いて三日目......。
この二日間、俺は殆どの時間を部屋の中で過ごしていた。
勿論、食事は宿の食堂で朝と夜、しっかりと食べておいたし、風呂とトイレは
部屋に備え付けなので何時でも入れて心配要らずだ。
さて、検証の方だが...。
確認の為に用意した紙に、項目と内容を記憶の中から引き出しながら書き出した。
そして、シナリオ通りなら以下のようになる。
※世界観
標準的な異世界ファンタジーもの。
剣と魔法が主役。
多彩な種族、多彩な獣、多彩な魔物、ドラゴン種、そして最後に魔王。
しかし、魔王の登場は最終章で、それはまだ投稿はしていなかった。
だから、魔王の登場はないはずだ。
そして、この世界に来るまでに投稿出来ていたのは第3章までだ。
第1章・第1部は、キタキツネを探しに行く冒険だ。
これを、実際に検証体験してみないと、次には進めないと思うのだが。
最初から未体験ゾーンの可能性もありうるし、考えどころではある。
次に、通貨は以下のレートで決めていた。
1鉄貨=10円
1銅貨=100円
1銀貨=1.000円
1金貨=10.000円
そして、冒険者のギルドランクは以下のように決めていた。
冒険者ギルドのカードランク
グリーン:駆け出し(近場での薬草採集、街中の何でも屋さん等)
ブロンズ:Dランクの魔物を倒せる事、昇級必要ポイント:1.000
シルバー:Cランクの魔物を倒せる事、昇級必要ポイント:10.000
ゴールド:Bランクの魔物を倒せる事、昇級必要ポイント:100.000
プラチナ:Aランクの魔物を倒せる事、昇級必要ポイント:1.000.000
ブラック:Sランクの魔物を倒せる事、昇級必要ポイント:10.000.000
#ソロ、又は5名以内のパーティとして魔物の討伐が出来る事が昇級の条件となる。
(魔物のランクによって、カウントする討伐ポイントは多少の上下がある)
魔物の討伐以外に、護衛、盗賊の討伐などもその規模と必要性におおじてポイントが加算される。
但し、例外的にギルド長の決済で特別昇級することも可能である。
#魔獣、又は魔物=種族によってある場所は違うが、体内に魔石を有している生物。
#獣=魔石を有しない、普通の動物。
このままであるなら、俺はSランクのブラックカードとなるはずだ。
何故か...?
それは、俺の手元にそのブラックカードが実際にあるからだ。
因みに、俺はどんな状況にも対応出来るように、実際には全てのカードを所持し
ている。
これは、シナリオを書いている俺の特権だろう。
それから先日、街に入るときに門番に提示したのはブラックカードでは無く、
ブロンズカードの方を門番には提示しておいた。
それは、いきなり門番にブラックカードを見せると何を言われるか分からなかっ
たからだ。
そう言えば、ティナにも見せていないな、ギルドカード。
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