12.英雄問答
憧れ得るヒーローを語る上で外せない条件を数えてみる……指を折り。
その中で今僕が満たしている条件を数えてみる……指折……指が折れるだろうか。
いつものように仕事を終えて、いつものように帰路につく。満員電車はただ乗るだけで時折心を折ってくる。
それでもと、困った人に道を教えながら、電車の座席を譲りながら思うのだ。誇れることだと、指折れることは小さくたってあるはずだって。そう思い直すのだ。
ヒーローは心にいる、小さな時から今も尚ずっと。誰だって、僕だってヒーローを語っていい。だから語り、憧れ、目指していく。世界を救うただ一人でなくても、特別なただ一人でなくても、僕は小さな英雄だ。
憧れのヒーロー。いつまでだって憧れるヒーロー。
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