第41話 マリと出会わなかった俺かもしれないんだ。

 西東京の外れの研究施設。

 日本一の冒険者、神崎直人が若い研究者に詰め寄っていた。


「なあ!いいだろう!

 この被験者の情報を教えてくれよ!これは国益に関する事なんだ!

 彼の”眼”の"魔素"適合度!この”感応”の才能があれば、どれだけの冒険者を救うことができると思う!」


「だから!できませんって!

 被験者の個人情報を流出させるなんて論外ですよ!!!絶対無理!

 そんなことしたら、俺はこの世界にいられなくなります!」


「いいだろうそのくらい!日本の為だ!

 いざというときは俺が職を面倒見るからさ!」


「いいわけないでしょう!人の人生をなんだと思ってんだよあんた!!!」



 "魔素"感応度に対する40日間の投薬実験の研究結果。

 そこで異常なまでの数値をたたき出したとある30歳の男性に、神崎は目を付けた。



「なあ……こんなに頼んでもダメなのか?

 彼の存在はこの国、いやこの世界の希望となりうるんだぞ?」


「ムリですって……。

 それに、大げさですよ。確かに凄い"魔素"感応度ですけど、そこまで言うほどですか?

 いくら”感応”が優れているといって、もう一つ重要な要素があるでしょう。

“干渉”能力。こっちについては彼は、平凡そのものですよ」


「やれやれ、わかってないな……。

 俺も含めて”干渉”が上手い奴なんていっぱいいるんだよ。それと組めば問題なんて何もないだろうが。

 それに”感応”だけでも十分脅威だよ。彼一人で迷宮ダンジョン探索の歴史を変えられるかもしれない」



「そこまでですか!?

 一体、”感応”が優れていると、どれほどのことができるんですか」


「そうだな。流石に初期レベルでは周囲数十メートルの敵味方の探知や戦況の俯瞰的把握に基づく疑似未来予知、近接戦闘での完璧な見切り能力、味方の体調の完全な把握による調整やレベルアップの指導による成長の超効率化くらいが精々だろうが……」


「その時点でチートじゃないですか……」


「まあね、でもそれだけならただの超一流冒険者だ。

 本骨頂は、やはり魔術の解析だね。

 現在の我々人類は、マジックアイテムや迷宮ダンジョン産の装備品、魔物モンスターによる魔術的な超常現象を何一つ解明できていないのが現状だ。

 でも、彼が眼を重点的にレベルアップしたなら……?」


「超常現象……魔術が発生しているとき、何が起きているのかをつまびらかに明らかにできる。解析ができれば、再現ができる……。

 それこそ、回復薬ポーションによる回復を”解析”できれば……?」


「再現可能だろうね。"魔素"に回復指向を持たせるように干渉して。

 とはいえ彼自身の干渉能力では、精々自分の体内の"魔素"を変換するのが限界だろうが。

 でも、その解析結果を俺のような”干渉”の達人に伝達すれば。

 触れた他人を回復する。離れた位置の他人を触れずに回復する。あるいは複数人を同時に回復する。


 膨大な研究と最適化が必要だろうが。決して絵空事じゃない。

 回復魔術だけじゃない、攻撃魔術、支援魔術と発展すれば。

 この国が世界一の冒険先進国になるのだって不可能じゃないんだ!


 だから!彼の個人情報を!頼む!」


「だから無理ですってば!」



「ぬう、仕方ない……。

 でも手掛かりはある。年齢。性別。身長に体重、血液型。

 さらにその実験に参加が出来た人間で、かつ少なくともその時点では冒険者ではなかった男。あらゆる伝手を使って本気で探せば、手はあるはずだ……!必ず見つけ出してみせるぞ!」



 軽はずみにこの男に情報を渡したのは間違いだったかもしれない。

 若き研究者は本気で後悔し始めた。



 ーーー



「なんなんだよ!お前の身体のそのーーー青白い光は・・・・・!」



 タナカさんの悲鳴が迷宮ダンジョンに木霊する。

 気持ちはわかる。

 たった今鎖骨と肋骨を砕いたはずの相手が、こともなげに立ち上がってきたのだから。



 "魔素"変換による、回復薬ポーションの疑似再現。

 ゲーム風に言うなら、回復魔術って所だろうか。


 人間が自力で魔術を再現するなんて、聞いたことがない。

 だが、マリに回復薬ポーションを飲ませる直前。

 勇気を出して自分の”眼”をレベルアップした時、俺の中で賭けギャンブルは確信に変化した。


 回復薬ポーションの解析自体は俺にとっては容易なことだ。

 だが、"魔素"に干渉して回復を再現するのはなかなかに骨が折れたーーーダジャレじゃない。


 それでも、勝手知ったる自分の身体。体内の"魔素"を変換して自分の負傷を治療するくらい、やってやれないことはない。



「あんたは必ずここで止める。これ以上、罪を重ねさせるわけにはいかない!」


「き、汚ねえぞ!インチキだ!

 畜生、なんなんだよ!

 どうしてお前なんだよ!よりによって、今!ここで!お前にそんな裏技が!


 なぜ俺ばっかり、俺の人生ばっかり!こんな目にあうんだ!

 なんで何もかも思うように行かないんだ!

 どいつもこいつもよってたかって!そんなに俺一人を追いつめたいのか!

 楽しいのかよ!?ええ!?おい!こんな中年一人苛めてよぉ!!!」


 俺は何も答えない。

 かける言葉など、もはやないのだ。



「ち、畜生。それがなんだってんだ!

 俺はまだやれる!まだまだやれるぞ!

 今までの事は全部悪い夢だ!俺の人生は、ここからが本番なんだよ!」



 ビキビキビキ!

 彼の顔面に血管が浮き上がる。



「よせ!タナカさん!それ以上は!」



 俺にはわかる。彼の身に何が起きているのか。



 "魔素"による脳内機能の刺激。

 刺激するのは黒質緻密部と腹側被蓋野。

 こうかは、脳内物質ーーードーパミンの過剰分泌。



「おおおおっ……!

 いーぃ……気分だぁ……。これだよ、これ……。

 ははは……、今なら、24時間戦えそうだぜ……!」



 虚ろな目で、タナカさんは餓者の杖を高く掲げる。



 人に快楽をもたらす脳内物質は大きく分けて2種類ある。

 脳内報酬系を刺激する興奮性と、神経を休める鎮静系。


 ドーパミンは前者の代表格だ。

 主な効用は意志力の増大や、疲労、倦怠、空腹、眠気や痛みの除去。

 異常ともいえるような労働環境を乗り切るため、彼はドーパミンの恣意的分泌を常用していたようだ。脳の状態を”解析”し、それが分かった。



「バカヤロウが……」



 対する俺も、全神経を研ぎ澄ませる。

 脇構え。刀身を下段後方に伏せ、タナカさんの上段からの攻撃を迎え撃つ準備をする。



 こんな戦い、いつまでも続けてちゃ行けない。



 この一撃で全て終わる。

 互いにそれを認識している。


 風一つ吹かない。迷宮ダンジョンの回廊。

 粘つくように重い空気が、俺の肌をじっとりと撫でる。



「死ね!ウツミ!!!」


「うおおおおおっ!!!」


 タナカさんによる、飛び込みながらの上段からの打ち下ろし。

 裂帛の気合。渾身の勢い。彼にとって、全精力を捧げた一撃だろう。



 だが。



 あまりにも隙だらけの、拙い一撃でもあった。



 重心も呼吸も間合いもブレブレ。

 こんな隙だらけの攻撃、目を閉じていても躱せる。

 俺はそれを、あっさりと掻い潜って彼の胸元を斜めにぶった斬る。

 深くーーー徹底的に、深く切り込んだ。



「う、うおぉぉぉぉっ……?」



 プシャぁっ!

 タナカさんの胸元から鮮血が飛び散る。



 なぜこうも、容易く迎撃できたのか?

 実は、彼の技が冴えていたのは最初だけ。

 一つ剣戟を撃ち合うたび、一つ攻撃を入れるたび、体幹も関節も足捌きも見る影もなく乱れて行った。


 原因は明白。

 圧倒的な休息の不足。



 睡眠、食事、趣味や気晴らし。人との交流。

 いくらドーパミンを分泌しようと、人とはそうした休息なしに戦い続けられるものではない。


 疲労やストレスによる思考力や身体感覚の低下を、さらなるドーパミンの分泌で誤魔化し、肉体を痛めつけ続けてきた。

 神経伝達物質を過剰分泌させることで反応速度だけは倍速化できても、肉体も頭脳もそれにはついていけない。

 そうした肉体的な違和感を、さらなるドーパミンの分泌で吹き飛ばす。

 だから、いくら体勢が乱れても、自分でそれを自覚できない。



 ドーパミンとは、人の脳内報酬系を刺激する物質だ。

 主に以下のようなトリガーに伴い分泌される。

 煙草、コーヒー、アルコール、セックス、ギャンブル、過剰な営業ノルマ、エナジードリンク、暴力シーンの多い映画、スマホの過剰な操作、ソシャゲやそれに伴うガチャ、コカインのような違法ドラッグ、エトセトラ、エトセトラ。


 そもそもが報酬を期待する心理状態を作り出して、行動を促す役割の物質だ。

 だから、上記のような行動をいくらとったところで、その心が満たされることは決してない。


 行動促進のためには、満足してはならない。

 次の目標へ、次の刺激へ。

 これじゃ足りない。もっと、もっと。もっともっともっと。


 慢性的な興奮状態は正常な判断力を奪い、過剰な労働は循環系や免疫系をも傷つける。

 余談だが、苛烈なノルマで知られる某大手証券会社の営業員の平均寿命は60代という話だ。



 さらなる肉体の酷使はさらなる倦怠を産み、より大量のドーパミンを必要とする。

 そうして加速する疲労はさらに倍のドーパミンを。

 滑車を走り続けるハムスターのように永遠に続くサイクルとループ。



 まるでジェットコースターだ。

 直滑降のように破壊される脳。途中下車は不可能だ。

 ドーパミンの過剰分泌は統合失調症などの精神疾患の症状でもある。


 現実感覚を欠いた数々の言動。

 あれは彼の悲鳴だったのかもしれない。

 消え去ってしまいそうな微かな自我の放つ、あまりに悲しいSOS。



「畜生……お前さえ、いなければ……」


 ドサリ。

 重い音を立てて、落ちるように倒れ伏す。



 自分の痛みから目を逸らすから、自分の歪みに気付けない。

 だから他人の間違いを許すことができないし、他人の正しさと衝突することになる。


 強い自分しか見たくないから、自分の弱さを知ることもない。

 だから他人の強さを認められないし、他人の弱さを軽々と踏みにじってしまう。



「馬鹿だよ、アンタ……」



 血だまりに沈む姿を眺め、彼と自分の違いはなんだったかと考える。

 どちらも似たような境遇。家族に、社会に見捨てられ。

 恨む気持ちも焦る気持ちも同じだった。



 見守ってくれた家族の存在?励ましてくれた友の存在?

 しかし、それも同じのはずだ。


 彼にも守るべき家族はいた。

 治験バイトだって、友人の紹介で参加していたと言っていた。



 冒険者としての実力?経済的な状況?

 それらも決定的な要因ではない。

 強さはむしろ彼のほうが上だったし、手元の現金は彼にもあったはず。



 違うとすれば、相棒の存在。

 守るだけでもない、守られるだけでもない。

 過酷な環境で共に笑い、苦しんでくれる相棒がいたこと。



 マリのためだから、できたことがある。

 マリと一緒だから、味わった苦しみがある。

 一人じゃないから、マトモでいられた。



 もしも彼が、心を開くことができていたら。

 ガキだ底辺だと蔑むことなく、周囲の冒険者たちに自分の世界を広げていられたら。


 俺だけでは救えなかったかもしれない。

 でもオサム君がいたら?モキチさんにも相談できていたら?

 そこからマリやサワタリ君も巻き込んでいたら?

 ギルド職員や先輩冒険者にも輪が広がっていたら?



 こんな未来を想像せずにはいられない。


 前衛を体格のいいオサム君とサワタリ君が務め。

 中衛では機動力に優れるマリとモキチさんが戦場をひっかきまわし。

 後衛からタナカさんが魔物モンスターを操作し、俺が全体の指揮を執る。


 そんな仲間パーティを結成し、高い壁に挑戦できていたならば、きっと。



「このーーー大馬鹿野郎っ!!!」



 頬を伝う雫が熱い。


 そう、タナカさん。

 ひょっとしたら、アンタは。

 マリと出会わなかった俺かもしれないんだ。



 ーーー



「ウツミんさん!」



 マリが、泣きながら叫びをあげる。

 よく泣くね、お前は。

 お前には笑顔のほうが、絶対似合うのに。


 サワタリ君とモキチさんも意識を取り戻している。

 僅かだが回復薬ポーションが効いたのか。だがまだまだ不十分だ。



「マリ、頑張ったな。

 もう少しやることがある。

 俺を信じてくれるか?」


 そう言って、俺はマリを抱きしめる。

 一瞬驚いて身体を固めるマリだが、やがて自分から身体を押し付け、俺を強く抱きしめてくる。



 ……誤解するなよ?やましい気持ちでやってるわけじゃない。

 これからやることのために、より広い面積でマリを感じる必要があるんだ。



「そら……!」



 深く集中し、"魔素"を操作する。

 やがて青白い光がマリを包んで負傷して体を癒していく。



「う、ウツミんさん!これって!」


「なんとか上手くいったな」



 回復魔術、の応用だ。


 もちろん俺の技量では、他人の"魔素"に干渉して回復魔術に変換する、なんてのは出来やしない。

 だが、直前にヒントになる事象があった。



 それは、餓者の杖による"魔素"の吸収。

 人から人に"魔素"が移動する様を戦いの中で”解析”した俺は、まずマリの"魔素"を”吸収”した。

 この時点で、相手が抵抗する意思があったら弾かれていただろうが、彼女は俺を信用して任せてくれた。


 そして、半ば自分の物となった"魔素"を回復魔術に変換。

 これをただマリに返すだけでは不十分。俺の”眼”を駆使してマリの全身を”解析”し、負傷の深い個所から重点的に回復するように働きかける。

 "魔素"の”供給”は”吸収”の逆を再現。

 これで疑似的な回復魔術の完成だ。



 マリ!体内なか供給するだすぞ!

 という場違いな冗談は当然胸にしまい込んだ。



 同様の手順でサワタリ君やモキチさんも治療する。

 あ、一回やったら慣れたんで、手で肩を触れるくらいの接触で十分でした。

 そこは本当に良かったと思っている。



「うおおお!すげえ!マジかよオッサン!」



 サワタリ君がすっかり元気を取り戻したな。

 モキチさんの千切れた腕は……流石に再生できなかった。



「なに、この国の未来を担う若人の命が守れたのじゃ。

 老骨の腕一本、安い安い。

 ……本当に感謝するぞいウツミ君。

 よくぞ……よくぞケンジたちを守ってくれた!」


 平然と語り始めたと思うと、最後の方は涙ぐんでいた。

 俺もいつか、これほど他人を思いやれる日が来るのだろうか。



 で、回復魔術について。


 便利な芸を手に入れたけど……ぶっちゃけ性能は微妙だ。

 無から有を産んでいるわけじゃない。毎回"魔素"のコストを支払っているからな。

 で、そのコストがまあまあ割高でね。いや、俺の変換の効率が悪いからなんだけどね。


 正直、金で回復薬ポーションを勝ったほうがずっとコスパがいい。

 俺の技量が上がればまた変わってくるのかもしれないけどね。

 回復薬ポーションが尽きた状況での保険代わりにはなるのかな。そもそもそういう状況に陥らないようにしたいところだ。



 さて、もうひと仕事だ。



 俺は、タナカさんの方に歩き出す。



「お、おいオッサン!まさかそいつを!?

 ふ、ふざけんじゃねえぞ!そいつが何をやったかわかってんのか!?

 そんなやつ、ぶっ殺しちまえばいいんだ!

 そいつは、オサムを!オサムを!」


「ケンジや、オサム君がここにいたら何と言うかの?

 儂らやウツミ君が人殺しになることを望むかの?」


「……!くっ……」



 そんな会話を背中で聞きながら。

 回復魔術でタナカさんの傷を癒す。

 これで少なくとも、一命をとりとめたはずだ。



「なぜだ……」



 帰ってきたのは、重く、暗い呪詛だった。



「なぜ……なぜ死なせてくれなかったんだ!?

 せめて、せめて俺が死ねば、生命保険金が娘に支払われたっていうのに!!!」


「死なせねえよ。アンタにはまだやることがあるだろうが」



 眉一つ動かさず、俺は答える。

 当然だ。こんなところで死なせてたまるか。



「アンタはやっちゃいけないことをした。

 それを償って貰わなきゃならない。


 オサム君達の墓前で、そして彼らの遺族の前で心の底から謝罪して。

 さらに、遺族の皆さんに与えた損害を賠償して。


 当然、司法の裁きも受けてもらうぜ。

 警察に引き渡して、洗いざらい全部吐いて。

 刑事裁判でも、真実をつまびらかに曝け出して。


 しかるべき判決を受けて、法の定める懲罰を受けるんだ。

 刑務所に入って、毎日、自分のしでかしたことを反省する。

 反省して、反省して、反省して、反省して、反省して。

 反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省して反省してーーーー


 ーーーその上で、処刑台の上で死ななけりゃならない。

 アンタのやったのはそういうことだ。


 ケジメだけは付けてもらうぜ。

 ここで死んで楽になるなんて、俺が絶対に許さない」



 渡辺さん、オサム君、小田さん、倉本君の4人を殺害。

 俺、マリ、サワタリ君、モキチさんの4人に対する殺人未遂。


 極刑は免れないだろう。

 被害者感情として、免れるべきではないとさえ思う。



 ガクリ。

 もはや全ての気力が尽きたのか、力なくうなだれる姿があった。


 もう危険はないと思うが、念のため武装や指揮棒、持ち物全てを没収し、手足を縄で縛って立たせる。



「さあ、帰ろう。みんなが待ってる」

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