第40話 家族がいるのがアンタだけだと思っているのか!

「ア、アガぁぁぁぁっ!!!

 て、テメエ!!!何しやがった!!!」


「こいつは俺が必ず倒す!だからお前は2人を助けるんだ!!!」



 マリがサワタリ君たちの下に行き、回復薬ポーションを飲ませる。

 青白い"魔素"反応が彼らの肉体を治癒するのを、横目で、しかししっかりと観察する。



「……どこ見てやがんだウツミぃっ!!!」



 怒り狂ったタナカさんが斬りかかってくるがーーーそれはもうわかっている。


 攻撃の軌道から半歩横移動して躱し、左膝を斬り付ける。



「ガッ……!」



 それなりに深く斬り付けたはずだが、怯むことなく攻撃してくる。

 躱す。躱す。最小動作で。

 そして斬り付ける。脚を、肩を、腕を、脇を。



「なっ……!何をしてやがるんだっ!クソったれっ……!」



 ダンっ!ダンダンダンっ!ダンっ!



 三次元立体機動。

 必死で俺の死角を狙い続けているが……悪いが、俺はそれを目で追いもしない。



 ダン!

 渾身の一撃を放つべく飛び込んで来るタナカさんの顔面に、カウンターの蹴りを叩き込む。



「ぶべらっ!?」



 突進の勢いも上乗せした衝撃がタナカさんの脳を揺らす。

 勢いあまって床を転がるがーーー



「クソっ……たれが!」



 すぐさま立ち上がり、飛び掛かってくる。

 ……この反応は予想外だ。今の一発でKOしていてもおかしくないってのに。


 だが無駄だ。

 もう、この人の攻撃が俺に届くことはない。


 殴る。蹴る。投げる。斬る。刺す。



 致命傷を与えることこそ避けたが、彼はもはや満身創痍だ。

 全身ズタボロ。本来とっくに戦闘不能のダメージを与えているが……。



「どうなってやがる!?なぜ、急に当たらなくなったんだよっ!?」



 まるでこたえることなく戦意をむき出しにしているのが信じられない。

 痛みを感じていないのか……?



 ……そうか、視えた・・・

 そういうカラクリか。


 理解してしまうと、こらえきれない程の悲しみが俺の胸を襲った。

 どうして、そうなってしまったのか。

 何がアンタをそうさせてしまったのか。

 他に、やりようはなかったのか。



「もうよそう、タナカさん。

 あんたじゃ俺に、絶対に勝てない」


「……調子に、乗るなよ!」



 さらに飛び掛かってくるタナカさんを、あっさりとカウンターで殴り飛ばす。


 なぜ急に形勢が逆転したのか?

 もちろんこちらにもタネがある。



 確かに俺はレベルダウンした。

 身体能力も、脳内器官も。


 結果として、情動への直接干渉が停止され、自分本来の感情や恐怖と向き合う必要が出てきた。

 それ自体は決して悪い事でもないと思っている。

 だが迷宮ダンジョンで戦う冒険者が"魔素"を使うこと自体には、全く疑問はない。



 だから、目いっぱいの"魔素"を使用した。

 使用先は、この両眼。


 俺の肉体の中でおそらく最も"魔素"適合度の高いこの眼をレベルアップすることを、俺はずっと恐れていた。


 だってそうだろう。

 初期レベルですら、恐ろしいぐらいに鮮明に、広範に、人の見えない物が視えてしまうこの眼だ。

 今でさえその映像を処理する脳が常に疲弊して、ビタミンやミネラル補給にかこつけて休憩しない持たないんだ。

 これがさらに眼を強化してしまったら、俺の見える世界はどうなってしまうのか。脳の負担はどうなってしまうのか。



 だが、そうでもしないと立ち向かえない敵が現れてしまった。

 タナカさんの技量は俺よりはるかに上。

 筋肉の動きを視ても、表情や感情を視ても、"魔素"の流れを視てさえ間に合わない。


 だから、俺は未来を視た。

 と言って、なにもオカルト話をしたいわけじゃない。

 物理的に、具体的に、0.5秒先の未来を観測する方法があるのだ。俺には。



 意識という幻想、という言葉を聞いたことがあるだろうか。

 デンマークの研究者が発表した、脳や意識、行動の関係性について言及した研究で、漫画なんかでもよく取り上げれられるので知っている人も多いかもしれない。


 内容をざっくりと説明する。(俺もあまり理解してないので)

 通常人間は①「意識で次に何をするか思考して」→②「それに基づいて行動する」という順番で生きていると思われがちだ。

 だが実は、①「脳が先に無意識レベルで次の行動を決定する」→②「意識にその行動を選んだかのような思考が浮かび上がる」→③「それに基づいて行動する」というプロセスを経る。

 ①と②の時間差は0.5秒。つまり人間は自分の意識で行動選択しているように思わされているが、実は0.5秒も前に決定されており変更不可能であるを知らない、というものだ。



 そして、俺は眼をレベルアップすることで、他人の無意識レベルの脳内信号さえ読み取れるようになった。

 すなわち、タナカさん自身が②の段階で認識する行動を、こちらは①の段階で認識、対応できる。

 その結果、表情や意識から行動を読み取っていた頃と比べて、0.5秒ものアドバンテージを手に入れたということだ。近接戦闘において0.5秒という時間は、永遠と読んで差し支えない程長い。

 そして脳内信号の回路の状態までも見切れるため、本気を出せば「次に脳のどこに電流が流れて、無意識の行動選択を行うか」ーーーつまりさらなる未来を見通すことさえ可能だ。



 タナカさんがいかに速かろうが、上手かろうが、これだけ完璧に未来を”視る”ことができれば、攻撃をくらう道理がない。



 思えば俺は、”今”や”過去”しか見てこなかった。

“過去”失ったものにとらわれて。”今”損をしないことばかり考えて。


 皆、それではダメだと教えてくれていた。

 嫁も、上司も、親父も、その他多くの人達も。

 俺はずっとそれに耳をふさいできた。

 そんなもの、誰にも見えるはずがないとうそぶいて。


“未来”はとても見えづらい。覗き込むには恐怖も伴う。

 だが、”今”や”過去”を見つめていても勝てない相手と出会って初めて。

 恐る恐るとでも、”未来”に眼を向ける勇気が持てたんだ。



「クソが!クソがクソがクソが!!!」


「もういいだろうタナカさん!

 終わりにしよう!こんなことをしたって、仕方がないだろう!」


「仕方がない!?仕方がないだと!?

 ……勝手に人の人生に見切り付けてんじゃねえっ!!!

 まだだ!まだだまだだまだだ!!!

 俺は取り戻すんだ!失ったものを!人生を!」


「まだそんな事を言っているのか!

 この、バカヤロウ!

 こんなことを続けて、一体何になるっていうんだ!?」


「ハっ!」



 息も絶え絶え、汗も滝のように流しながら。

 ガリガリ。ガリガリと頭をかき。

 もはや頭皮から血が流れるほどかきむしっている。


 血走った眼を見開き。

 そわそわと、震える自分の身体を片手に抱いて。



「お袋の痴呆は激しくなる一方だ……。

 夜の徘徊。近所への迷惑行為。しまいにゃ、最近じゃ自分の糞さえ食おうとしやがる……!

 もう、俺一人の手にゃ負えねえ……!」



 血を吐くように、呪詛さえ込めながら。



「7歳の娘は片親ってことで、学校で虐められているらしい……。

 もうれっきとした犯罪行為の域だってのに、教師もロクに動かず、ほとんど通学できていないみたいだ……!

 嫁は嫁で精神的に追い詰められて、今じゃおかしなマルチや保険営業の連中にカモにされてるって話だ……!」



 恨みが。

 怒りが。

 焦りが。



 熱く暗い情動が声から伝わり、俺の胸まで重く感じる。



「ーーー俺がどうにかするしきゃあ、ねえだろうがよっ!!!

 ええ!?おい!!!それが、男の役割ってもんだろうがよ!!!」


「ーーーバカヤロウっ!!!

 だからって、なんで人を襲う必要があるんだ!

 アンタの家族と、一体何の関係があるってんだよっ!」


「金が要るんだよっ!!!

 有り余るほどの金がな!!!


 嫁は、仕事を失った俺に見切りをつけて出ていきやがった!!!

 だから、金の心配を一生しなくていい状況を作れば、きっと戻ってきてくれる!!!」


 叫びつつも餓者の杖を振るって襲ってくる。

 俺はそれを躱し、受け、反撃を繰り返す。


「……そりゃあ、アンタの勝手な思い込みだろうが!」


「どうかな?

 でけえ一軒家を買ってよお。ローンなんて抱えず、キャッシュ一括でよ。


 そんで、貯蓄もまあ5千万ばかりあって、さらに年収3千万とか4千万とかあったらどうだよ。

 ええ?嫁も娘も、安心して戻ってこられるだろうがよ。

 お袋も合わせて、4人で一緒に暮らせるんだよっ!!!」


「……眠てえこと言いやがって!

 夢ってんじゃねぇぞ!!!」



 ガン!ガンガンガン!



 強く、激しい剣戟を打ち鳴らす。

 あえて"魔素"を刀身には籠めていない。だから、吸収される恐れもない。



「可能だよ!迷宮ダンジョンなら!冒険者なら!

 オサム達からギった金で"魔素"を買って!レベルアップして!装備も整えて!

 この餓者の杖と魔導靴で稼ぎを効率化して!

 毎日3階層のボスあたりを乱獲できる体制を作ればよお!

 そんぐらいの稼ぎは十分狙えるんだ!!!


 わかるか!?先行投資だよ!

 今の数百万は、数年後の数億に変わるんだ!!!」


「……だったら!

 自力で頑張りゃあいいだろうが!何年かけてでも、地道に力を付けて!

 人の財布を当てにしてんじゃねえっ!!!」


「はっ!トロくせぇこと言ってんじゃねえよっ!

“今”だよ!”今”!”今”手に入れなきゃ、また失っちまうんだ!

 これ以上家族が傷つくのは許さねえ!いつ冒険者稼業の収入や相場が変わるかもわからねえ!

 だから、”今”だ!必要なものは”今”手に入れるんだよっ!!!」



 餓者の杖で渾身の振り下ろしをかましてくる。

 バックステップで躱す。



「富山市内……いやこんなシケた町じゃねえ、金沢の一等地にでけえ新築の一軒家を建ててやるよ。

 お袋のために、完全バリアフリーだ!

 介護も嫁一人に押し付けねえぜ。デイケアサービスをちょくちょく呼んでよお。

 それもちゃんとした理学療法士の資格者だ!リハビリをしっかりやらせて、少しでも残りの人生を楽しんでもらってよおっ!


 娘にも落ち着いた環境でいい教育を受けさせてやるんだ!

 バレエでもピアノでも、やりたいことはなんでもやらせてやる!

 大学は御茶ノ水なんてどうだ?なにか国家資格でも取らせてやってもいいな!

 本人が望むなら、留学だってさせてやる!


 嫁には欲しがってたものを買ってやるんだ!

 服でも鞄でも、欲しいだけな!

 月に一回はいい店で外食しよう。折角こっちにいるんだ、回らない寿司を巡んのもいいな。

 年に二回は海外旅行だな!一回は一家総出で、一回は俺と嫁の二人でだ!


 毎朝、嫁の作った味噌汁を飲んで、一家総出で「お父さん行ってらっしゃい、頑張ってね!」って言われて!

 俺は家族のために毎日戦うんだ!


 わかるだろう!?ええ、おい!

 ウツミ君、君ならわかってくれるはずだ!そうだろう!?」


「わかって……たまるか、このバカヤロウ!」



 刀で横なぎに思いっきり斬撃をたたきつける。

 餓者の杖で受け止められるが、もはや脚力を失ったタナカさんはたたらを踏んで後ずさる。



「家族がいるのがアンタだけだと思っているのか!

 幸せになりたいのが自分だけだと思っているのか!

 苦労や理不尽を背負っているのが、自分一人だと本気で思っているのか!」



 防御も技術も関係ない。

 ただ、力任せに刀をたたきつける。

 こんなバカヤロウには、このぐらいしないと本気は伝わらないんだ。



「オサム君にだって家族はいたんだぞ!

 小田さん達が幸せになりたいと思ってなかったっていうのか!

 マリがどれだけの悲しみと戦ってきたと思ってるんだ!

 サワタリ君やモキチさんも、アンタなんかに踏みにじられていい存在じゃあないんだ!」



 渡辺さんについては、2,3回挨拶した程度の関わりしかない。

 だが、物腰柔らかな雰囲気で、多くの後輩冒険者に慕われていた存在だってことは知ってる。

 あの人が亡くなって、多くの人が悲しんだことも。



「……恥ずかしくないのか!?家族に対して!あっさりと外道に落ちやがって!

 きつい状況でも踏ん張りぬく姿を見せるのが、男の役割じゃあないのか!?ええ!おい!」



 親父の姿が脳裏に浮かぶ。

 自分自身が命懸けの容態でありながら、懸命に俺のことを案じていた、その姿を。



「綺麗ごと抜かしやがって!苦労知らずのボンボンが!

 テメエ自身が何をしたってんだ!根性なしの代表格みてえな野郎が!」


「だから、変わるんだ!

 男として!大人として!相棒に恥じない人間になるために!

 俺はもう、ガキでいるのは止めたんだ!」


「ハっ!口じゃあなんとでも言えらあな!

 30過ぎてそうそう人間が変わるかよ!軽いんだよ、お前の言葉は!

 世の中そんな連中ばっかりだよ!口先だけ、頑張ります、責任とりますってな!


 ……俺もそんな一人だったよ!

 ガラでもねえのに、会社のため、家族のためってやりたくもねえこと必死でやって!

 内心イヤイヤだってのに、身体に鞭打って毎日馬鹿みてえに働いて!

 上司の無茶も耐えて、失敗も被ってやって!

 部下も我慢して育てて、守ってやって!

 休日も嫁や娘のために動き回って!


 ある時、ウチのチームに新人が配属されてよぉ。

 そいつがまあ、使えない女でよぉ。

 キツく言ってもダメ。優しく言ってもダメ。冷静に諭してもダメ。勉強時間を与えても実践経験を与えてもダメ。そもそもやる気がねえんだ。

 口先だけ頑張ります反省しますでよ。


 捨てるのは簡単だったよ。

 このご時世、人員削減は会社の命題だったからな。査定悪くして放りだしゃそれで仕舞いだ。

 でも、それをやったらそいつはどうなる?

 新卒で入った会社をあっさり首になって、何の能力も身に付けずに社会に放り出されて。

 だから必死で指導したよ。

 辞めるにしても、少しでも何か残して辞めさせなきゃってな。


 今の連中が飲みにケーションを嫌がるのは知ってるよ。

 でも、それ以外の方法は全部試したんだ。試したうえでダメだった。

 だから飲みに連れてったよ、少しでも気分変えようってな。


 でも口から出るのはガキみてぇな弱音ばっかりだ。

 だからいけねえとは知りつつ、怒鳴りつけてやった。

 店の中じゃ恥かかせちまうから、表に出て、人通りの少ない路地まで移動してな。


 そしたら、妙な連中に絡まれたよ。

 暴力沙汰と思ったんだか知らねえがな。



 バカでかい関西弁の・・・・・・・・・若造が偉そうに止めて・・・・・・・・・・来やがった・・・・・



 でも、あいつはまだいい。

 誤解してるとはいえ、穏便に済ませようとお節介焼いてきただけだからな。



 でもな・・・どっかの馬鹿が・・・・・・・警察沙汰にしやがった・・・・・・・・・・



 おかげさんで会社にも連絡が行きやがった。

 あの部下のやつ、これ幸いとパワハラだのアルハラだの騒ぎ立てて、まんまと被害者の立場に滑り込みやがって。


 人員削減の対象になったのは俺だったよ。

 素行不良社員扱いとなりゃ斬りやすいし、部下の方を斬ればハラスメントの不当解雇だの騒がれるリスクがあるからな!

 あの野郎、まんまと保身に成功しやがって!


 だけど、一番許せねえのは警察を呼んだ野郎だ。

 あいつのクソみてえな正義感のせいで、俺の人生台無しだよ。

 いつか見つけてぶち殺してやるぜ」



 …………!

 まさか、まさかこの人。


 ーーーあの時の・・・・!!!



「オラァっ!」



 メキィ……!


 餓者の杖が俺の右肩に炸裂する。



「あっ……がぁっ!!!」



 折られた・・・・

 右の鎖骨が、完全に。



「ボサっとしてんじゃねえぞぉっ!!!」



 さらに横なぎを食らい、左の肋骨が粉砕される。

 吹き飛ばされ、床に這いつくばる羽目になる。



「はっ!同情でもしたってか!?

 だがなあ、そういう奴から足元救われるんだよ。

 真面目にやってる奴が馬鹿を見る世の中なんだよ。


 正義なんて糞くらえだ!

 テメエ一人のちっぽけな正義なんて、他人のちっぽけな正義や都合で潰されちまうもんなんだよ!

 やったもん勝ち、アピールしたもん勝ちがこの社会だ!

 地道な努力なんざ、影の支えなんざ、誰も見ちゃくれねえんだ!

 だったら俺は、奪う側にまわるぜ!勝ち組になるってのは、そういうことだ!


 ーーー世の中、そういう風にできてんだよ、ウツミ君。

 お前だって本当はわかってんだろ?」



 砕けた肋骨が肺に刺さる。

 ゲボっ。喉から血が噴き出てきた。

 右の鎖骨が砕け、身体に全く力が入らない。



 だけど、そんな身体の痛みより。



 あの夜。

 忘れもしない、嫁の不倫が発覚した、あの夜。

 ヤマちゃんとヨッキーと飲んだ夜の帰り道。


 部下らしき女性と揉めていた、中年男。

 俺が通報し、連行されていたあの男ーーー。

 あれが、タナカさんだったってのか!?


 俺が、俺の軽率な判断が、薄っぺらな正義感が。

 この人を追いつめ、追い落とし、こんな奈落の底にまで。

 ひいては、この状況を生み出したっていうのかーーー?



「終わりだな、ウツミ君。

 ハッ。呆気ないもんだ。

 名残惜しいが、これでお別れだ。

 お前の分まで、幸せになってやるから安心しなーーー」



 高く、高く振りかざした餓者の杖。

 狙いは俺の脳天。致死の一撃。


 骨が砕けて、身体が動かない。

 防げない。立ち上がれない。

 もう、回復薬ポーションもない。



 これも運命なのかもしれない。

 他人の気持ちも、自分の未来も見なかった男の自業自得。

 自分自身の蒔いた種が、結局は自分の首を絞めた。

 彼に殺されるならば、文句を言う資格はないのかもしれない。



 でも。



「それでも、俺はーーー!」



 ガキィンっ!



 右腕で・・・掲げた刀で、タナカさんの一撃を受け止める。



「な……どうなってんだ!鎖骨が砕けてんだぞ!

 な、なんだお前は!?お前の、それは……!?」



 すくっ。

 立ち上がり、相手を見据え。

 剣先を彼の喉元に向けて突きつける。



「なんなんだよ!お前の身体のそのーーー青白い光は・・・・・!」



「それでも俺は!だからこそ俺が!

 俺がアンタを!絶対にここで止めてやる!!!」

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