風邪をこじらせてひどい鼻づまりと喘息に移行したとき、どこにかかればいいのだろうかと悩んだ末、ええい、めんどくさいから大きな病院にいっちゃえと受診。診察券と受診票の入ったクリアファイルを持ったまま外来と検査室をあちこち歩かされた上に長時間待ったのは苦い思い出です。いい医者を紹介する本よりも、診療科の選び方、病院の正しい受診の仕方を病院の勤務事情と交えて説明書きにした方が売れるのでは…?と個人的に感じてしまう今日この頃です。
話が逸れましたが本題。
本エッセイはシルベスター・スタローンにあこがれる女性が救急車という選択肢を除外して、症状を自己解決するサバイバルエッセイ……でもありますが、受診という選択肢を考える大切さを医学知識を交えて教えてくれます。本エッセイが親切だなと思ったのは、受診を悩む人がどこで迷い、ハードルが上がるのかを理解して選択肢を示してくれているところです。豪快なエピソードとツッコミも交えていて非常に面白くまとまっています。
診療科が増え、クリニック、大病院と選択肢が多い今だからでこそ、いざというときにあなたはどこに行くか選択できますか?
と、まじめな話をしたところで、いざというときは救急車!を忘れないようにしましょうね♪
この作品を読みながら思う事は、患者が医師に質問しにくい内容を分かりやすく書かれている事だと思います。
そして今まさに世間を騒がせるコロナウイルスについても詳細なお話しを書いて頂いてるので、感染が心配な中で、何をしたら分からず路頭に迷う中で、どうすれば良いのか……、その迷いと不安がなくなる位に、的確な行動が出来る位に読みごたえはかなりあります。
病原菌の発症事情や、原因、研究機関の見解、それだけでなく、国際情勢、対外諸国の衛生状況など、色々な面で見所があると思います。
コロナウイルスも含め、それ以外の病気についても、情報はこれだけが全てではないかも知れませんが、作品を読んだ私達読者は認識をしたり、意識したり出来るのでありがたいです。