第22話 軽く見ないで「鼻炎・副鼻腔炎(蓄膿症)」
本当のお久しぶりです。
朝樹です。とりあえず生きております。
でも三年のヒキニート生活は思った以上に体力を落としており、今までは仕事をするのだけで精一杯でした。
最近少しずつ、PCに向かう時間が取れるようになった気がします。
……まぁ、油断は禁物ですが(苦笑)
で、実は今回のネタ、ゆきのさんから預かって一年位になるのですよね。
ゆきのさん本当にごめんなさい(平身低頭)m(_ _)m
と、言う訳でゆきのさんの実体験でございます。
例によって矢印は朝樹の突っ込みです。
解説は後からまとめてやります。
お題は「副鼻腔炎」。
蓄膿症ともいいますね。ゆきのさんは外傷だけでなく内科疾患まで呼び寄せる体質のようです。
……えーと、日常生活、見直さなくて大丈夫ですか??
◇ ◇ ◇
お久しぶりのスタローン・ゆきのです。
傭兵稼業が忙しく……というのは半分冗談ですが、別件でせわしなくすごしていました。
さて冬です。
意外に思われるでしょうがスタローンは鼻が非常に弱く、かかりつけの耳鼻科に鼻づまりで訪れたところ、実習に来ていた看護学生さんに囲まれ「これがひどい鼻閉というものダヨー」と医師に生きている見本にされたくらいです。
冬の間は毎日ひどい鼻風邪を引きっぱなしと言っても言い過ぎではありません。
でもそうするとだんだん現状に慣れてきます。
どうせ春になれば治るし……と耳鼻科に行くのも億劫になってきます。
↑冬季に発症するアレルギー性鼻炎もありますので、鑑別は必要です。
そんなある日、事件は起きました。
朝起きたら枕が湿っぽいなあ……と思ったら耳から液体がでろりんしていました。
どんな液体かざっと特定するため、綿棒に液体を吸わせにおいを嗅いでみます。
↑勘のいい皆様ならお分かりかと思いますが、当然鼻と耳は繋がってます。
……くさいいいい!!!
これ完全に感染を起こした膿の臭い!!!
パニックになった私は「脳が溶けて耳から出てきて死ぬかもしれない」と母に打ち明けました。
しかし母のレッドラインは高い。
↑まず、脳は耳から出ない!!(外傷は除く)
そして七沢母、レッドライン高すぎです。蓄膿症(副鼻腔炎)は長期の抗生物質の投与が必要になる病気です。早めに受診しましょう。
「それただの中耳炎だろうから耳鼻科行きなさい」
「いやいやおかしいよ!中耳炎って耳が痛かったりするんでしょ?耳からどばどば腐敗汁が出るなんて聞いたことないよ!」
「お母さんはある。とにかく耳鼻科に行きなさい」
「……はい」
死んだら化けて出るぞ、と思いながらいきつけの耳鼻科へ。
↑蓄膿で死ぬ人は多分いない。
「コニチワー」と愛想のいい帰化中国人医師がラーメン屋のごとく迎えてくれます。
腕がいいのもありますが、このさりげないうさんくささが大好きでわざわざ遠方から通っています。
「先生、耳から液体が出てきて脳みそが腐ってるんじゃないかと思うんですけど……」
(本当に言いました。過去には「わたし、呪われてるんでしょうか?」と聞いて医師を困らせたこともあります)
「ンーとりあえずー鼻から診てくカラネー……あーこれヒドイねーもう蓄膿ダネー」
「耳は?耳は?!」
「ひどい中耳炎と外耳炎で膿がでてるだけダヨー脳じゃないヨー」
医師曰く、鼻と耳は繋がっているので鼻炎を放置していると中耳炎や外耳炎になる確率が高いそうです。
蓄膿症、中耳炎、外耳炎の詳しい説明は朝樹さんに任せた!
↑はーい。後でまとめてやりますけど簡単に。
蓄膿症は鼻周囲にある空洞に膿がたまってしまった状態です。治すのに時間がかかります。その炎症が耳(内耳から外耳)に広がるのです。
脳ではないと断言され、鼻と耳の治療をしてもらい、ほっとしたのもつかの間…
「じゃあ難聴の検査ネー」
え?!
なんでも、悪化した中耳炎や外耳炎は難聴や耳鳴りの後遺症が残ることがあるそうです。
↑聴力が落ちて初めて蓄膿の治療に来る人は割と多いです。
「難聴」という重い響きの割に、耳の横でビヨンビヨンと間抜けな音を鳴らされ「音の聞こえ方は一定してルー?」というゆるーい検査の結果、幸いなことに難聴にはなっていませんでした。
また、わたしは中耳炎より外耳炎の方がかなり重かったので、鼓膜切開などはしないですみました。(ここも朝樹さん説明お願いします!)
↑中耳炎とは鼓膜の内側の耳の中に膿がたまるのです。でも鼓膜が邪魔で膿が外に出ないため鼓膜切開をして膿を出します。鼓膜はその後自然に元の状態に戻ります。外耳炎は鼓膜の外側なので、ゆきのさんのように膿が枕に流れ出るのです。「鼓膜が破れた!!」と大騒ぎをする人もいるのですが、普通の皮膚と同じで鼓膜も普通に治ります。
その後は毎日自宅で耳に薬を滴下したり、大変面倒な目に合いました。
教訓:
・毎年あることでも見くびってはいけない。
・たかが鼻づまり、されど鼻づまり。面倒くさくても病院に行こう。
以上、完治したあとも軽い耳鳴りだけが残ってしまい、静かなところにいると少し気になるスタローン・ゆきのからでした。
◇ ◇ ◇
と、言うことでございました。
今回ゆきのさんの武勇伝がちょっとおとなしめだった気もしますが、派手にやられると小言ばかりのエッセイになるのでこの位ですんで良かったです(笑)
しかも蓄膿症はゆきのさんのせいじゃないし。
さてこの蓄膿症。
何でこんな事になるのか。
鼻の周りには眉毛の下からちょっと上に前頭洞、鼻の横の頬の辺りに上顎洞の二カ所の比較的大きな空洞があり、その他にも左右二つずつ空洞があります。
鼻に感染がおこると、この空洞内にも感染が波及し副鼻腔の中で膿がたまると、腫れて眼や頬のあたりに痛みを感じるといった症状が出ます。また、膿が鼻水と一緒に出てくるため、透明ではない黄色のネバネバとした鼻水が出るという特徴があります。
つまり、顔の一部分に膿が溜まりまくった状態、と言うのが蓄膿症(副鼻腔炎)と言うことなんです。
これは終始頭痛がしたり、頭が重かったりいつも変なにおいがしたりと言う不快な症状を呈するのですが、高い発熱は出さないことが多く、具合は悪いのに「今日仕事やすみます~」と言う手が使えない、大変役立たずな病気でもあったりするのです。
しかもゆきのさんが言われていたように聴力に影響も出てきます。
確定診断はCTで前頭洞等に膿の貯留が無いかの確認をするのですが、熟練の耳鼻科医はレントゲンだけで分かるそうです。
治療はマクロライド系(薬品名)と言う抗生物質を二週間から三カ月(三カ月コースは一回量が少ない)服用することでほとんどが軽快します。
とにかく命を取られるような病気ではないのですが、厄介な病気です。
寒くなってまいりました。
皆さま風邪には気をつけて、御自愛くださいませ。
……今回は突っ込みの切れが悪い・・・…
まだ本調子じゃないのか・・・?
文責 朝樹
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