第21話 あれ?結構思い当たる?『ゲルストマン症候群。』

 こんにちは~

 最近体調がいいので、更新速度がいつになく早いです(笑)

 って、このシリーズは大半がゆきのさんが書いてるんですけどね~


 それで、今回はド・マイナー所を行きます。

 多分聞いたことない人の方が多いんじゃないかと思います。


 ゲルストマン症候群。


 聞いたことある人、知ってる人いますでしょうか? 

 でも実は診断が付いていないだけで、この症状に不自由している人、多いんじゃないかと思うのです。


 と言う訳でゆきのさんの体験談です。

 ……体験談、なんです。

 すごすぎます、ゆきのさん……



 ◇ ◇ ◇



 今回のシルベスター・ゆきのはきれいなシルベスターです。テンプレは出てきません。

 そんなわけで朝樹さん、ツッコみづらいと思いますがいつものツッコミ、お願いします!


  ↑いや、そうは言っても今回はさすがに突っ込みどころは少ないよ~



 今回は名前はかなーりマイナーですが意外に身近に存在する障害を……。


 それは「(発達性)ゲルストマン症候群」


・左右が理解できない。

・薬指、人差し指などの識別が自分の指でもできない。

・あり得ないほど方向音痴。

・知能に問題はないのに書くことや計算することが異常に苦手な場合がある。


 大まかに言うとそんな障害がでる疾患です。


(発達性)とつくのは、生まれつき障害を持つ人が発達性と呼ばれ、事故などでこの障害を起こした人が発達性のつかないゲルストマン症候群と呼ばれるからです。


 どちらも頭頂葉周囲(脳の一部です)の一部欠損による高次脳機能障害の一種と言われることが多いですが、まだ原因確定には緒論ある疾患です。


 ところで。


 右も左もわからない。


 これ、よく使われる比喩ですが、発達性ゲルストマン症候群だと本当に右と左がわからないことがあるんです。


 一般的にはメジャーではありませんが、この症状は左右盲とも呼ばれ医療機関ではわりと知られています。


「え?だって○○持つほうが右でしょ?」

「そんなの気が付いたら覚えてるでしょ?」


 と思ったあなた。


 甘い。


 左右盲の人は「右」と「左」を理屈では理解できても咄嗟の左右の判断ができない、概念として身につけることができません。


 自転車に乗れる人に「どうやって自転車に乗ってるの?」と聞いてみてください。

 たぶん大多数の人は答えられないと思います。


 左右というのもそういった「よくわからないけれど感覚的に身につけた」人が多い概念です。


 もちろん、ゲルストマン症候群(発達性は省略します)の方もよく考えれば左右もわかるという方がほとんどです。


 けれどいくら練習しても自転車に乗れない人もいるように、どうやっても瞬間的に左右を思い浮かべることができないんです。


 たとえば「はい、回れ右!」と言われた瞬間、普通の人は考え込まずに回れ右をするでしょう。


 ゲルストマン症候群の方は「○○を持つ方……」「(自分で左右理解のために工夫をして)テープを手に巻いている方……」など一瞬から数十秒考え、それから廻れ右をします。


 また「右と左がわからない」などと言うと「ふざけてるの?」と思われることも多く、患者様が原疾患以上の苦労を抱えることもあります。


 特に、左右盲ではない親御さんが左右盲のお子さんに「右と左がわからない」と告白されたら頭の中が「?」でいっぱいになるでしょう。ふざけているのかと叱ってしまうかもしれません。将来が心配になるかもしれません。


 でも安心してください。


 多くのゲルストマン症候群の方は言葉で理解表現できないだけで、頭の中には「右」と「左」が方向感覚としては存在しています。


 自分で自転車や車を運転するときに不自由を感じる人もほとんどいません。


 自分の中では「右」と「左」ではなく「あっち」と「こっち」というような感じで正しい向きが処理されているからです。


 年齢を重ねるにつれて自分なりの対処法を見つけ、社会に順応していく患者さんも多く、左右盲だけではあまり病院を受診されることがありません。


 だからこそこの疾患は悩む人が多い割にとてもマイナーなのですが……。


 ↑分かりやすい説明だと思いますよ~

  ホントにこれだけの医学知識を持っているのに、何故テンプレと言わせるまでの外傷ネタを持っているのかそっちの方が意味が分かりません。


 それからこれもなかなか理解されづらいのですが、自分の指の個々識別ができない方も多くいます。


 ……たぶん今、私がなにを言っているのか意味がわからない方が大半だと思います。


 説明すると、わたしたちが無意識に認識している薬指、中指などの概念がない方たちです。


 これも左右盲と同じく、意識すればわかる方が多いですし「特定の指を出してください」と言われることは日常生活ではほとんどないため「他人は五本の指を全て別々の名前・存在として認識して生きている」という自覚がないままの方も多くいらっしゃいます。

 また、認識のできなさにも諸処あり「親指だけはわかる」「小指だけはわかる」「すべてわからない」など人によって異なります。


「結婚式の前日は小指の次の指に指輪をはめる!とリハーサルを繰り返した!」なんてしょうもないエピソードのある人もいます。


 ……ちなみに、わたしの父です……。


 父は「周りのみんなは指がどの指か普通に区別がつく」と知ったとき、大変なショックを受け、それが障害だと知ったときは非常に落ち込んだそうです。


 でも今では「だけど親指はわかるぞ!」と変な自慢をするくらいに図太くなっています。


 ↑さすが……ナナサワ父。前向きかつ愉快名人ですね~


 ですから、あまり無責任なことは言えませんが、当事者の父からの個人的な意見として「そんなに気にするもんじゃない」という言葉をこれに関しては添えさせていただきます。


 さてここからは、本人も周囲も本当に悩み、学齢期に受診をされるような症状となります。


 それは「知能は問題ない、むしろ高い方なのに、簡単な書字や四則演算ができない」方たちです。


・読めるのに字が書けない。

・一ケタの足し算引き算も暗算ではできない。

・暗算はできても筆算ができない。


 これはご本人も周囲も本当につらい思いをされることがあります。


・知能に問題はないため反抗的・ふざけていると取られる。

・逆に他の障害(LD・発達障害など)と思われ特別支援学級・学校などを勧められることがある。

・すべての症状が同時に出るとは限らないため能力に凸凹が出てしまい本人の大きなコンプレックスとなる。

・同じく親御さんも能力の凸凹の理由がわからず混乱してしまう。


 などです。


 ただこれらにも対応策はあります。


・書字できない場合はPC打ちをする。

(手書きができなくてもPCを使えば書字できる方がほとんどです)

・日常的に電卓を使うことを許可してもらう。

・親御さんと学校にゲルストマン症候群の症状の特異性を理解してもらう。


 大まかなラインですとこのような感じですが、患者様によって症状は異なるので対応策はその方に合わせたものとなります。


 また、上に関しては凸凹の程度が軽く「算数だけ妙に不得意だなあ」「道順を覚えるのがすごく苦手だなあ」程度の方も多くいます。

 このような方はご本人がコンプレックスを持たなければ特に気にする必要はありません。


 ただ、下記することはゲルストマン症候群のどんな患者様でも一緒です。


・わからないものはどうしてもわからない。

・本人の勉強や努力が足りないわけではない。

・わからなくていちばんつらいのはご本人。


 マイナーな疾患ゆえに、事情を知った方はどうか患者様の気持ちに寄り添って差し上げて下さい。


※ここで取り上げている(発達性)ゲルストマン症候群は、致死性のプリオン病であるゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群とはまったく別の疾患ですのでご安心ください。



 ◇ ◇ ◇



 と言うことでございました。


 今回は朝樹が解説する隙が無いくらいゆきのさんが話してくれちゃっています……


 まとめとしては、ゆきのさんが言われている通り、成人は割とその状況に順応して自分なりの対処法を持っていらっしゃる方が多いのですが、困るのが小児ちゃんです。


 自分の子が、他の勉強はよくできるのに、読めるのに字が書けない、一ケタの足し算引き算も暗算ではできない、暗算はできても筆算ができない。

 こんな症状があったら発達障害の専門外来へ行ってみてください。

 その子にあった方法で問題を解決するお手伝いをしてくれると思います。


 うちの妹も超絶方向音痴なんですよね……

 一度検査進めるかな……?(笑)



 今回はこの位で。


 文責:朝樹

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