第12話 急性アルコール中毒


 え― まだ足の抜糸が出来ていない朝樹です。

 足の傷って厄介ですね~

 横になってないと足先の方がむくんで大変なんですよ。

 でもただ寝てるのって暇です……(涙)


 って言うのはどうでも良い話なのですが。


 またゆきのさんがやらかして下さいました。

 ええもう。


 この現代日本に生きていて「命を大事にして下さい」なんて言うことがあるなんて……!!


 ゆきのさん。


 ……一緒に御祓い行きましょうか?




 ◇ ◇ ◇





 春……新入学、卒業、歓送迎会、飲み会の季節です。


 でも!!


 皆さんアルコールの摂りすぎにだけは本当に気を付けてください!確実に!死にます!

 いえ、私、実際に死にかけました。


 といってもイッキの強要やアルハラのせいではありませんすみません。


 ここのところ、自分の環境にいろいろと変化があり、ヤケ酒をきこしめしていたのです。(レディですのでちょっと上品に表現してみました)


 ↑「普通の女の子」ではない事は自覚したらしい。が、決してレディは傷をセロテープでくっつけたりはしないと思う。


 もともと私はかなりの酒飲み。それも「泥酔できればいい」といういちばんよくない飲み方をする方です。


 ↑お酒は楽しく飲みましょうよ~ 


 なので、外での飲みでは「お酒は体質的に一滴も飲めません」と逃げています。基本的にストレス発散飲みなので、人前では飲みません。


 まあそれは置いといて。


 私はコスパがいいことからスピリタスというお酒を愛飲しています。 


 ↑……スピリタス?



 ちなみにスピリタスのアルコール度数は98%。うっかりプラコップに入れたらコップが微妙に溶けた逸品です。


 ↑やっぱりかぁ――!!!


 ※スピリタスとはポーランドを原産地とするウォッカ。

  極端な話、この瓶の口に布切れを突っ込んで、火をつけて投げれば立派に火炎瓶になるくらい危険なお酒。もちろん飲酒中は火気厳禁。

 ちなみに、日本国内で流通するスピリタスの容器には、容量が500mlを超える場合「第四類アルコール類(引火性液体) 危険等級II 水溶性」「火気厳禁」といった表記が必要となる。

 危険物扱いのお酒なんです! 



 そのまま飲んだら口が燃えそうになるので普段はきちんと割って飲むのですが、そのときは「もうどうにでもなーれ!」って気分だったんですよ。


 なのでやりました。スピリタス1本ラッパ飲み。


 ↑をいぃぃぃ!!

 ※危険なので良い子は決して真似をしないでください。普通に死にます。





 三分の一くらい飲んだところでほにゃーとしてきて、口が燃える感じもなくなり、「らくしょーらくしょー(何に勝ったのかはいまでもわからない)」とさらに飲み続け、ぱたんと意識を失い、目覚め、目の前の酒瓶を視認したらまた飲むの繰り返しでした。


 そして1瓶飲み干すころには意識を取り戻すこともなくなり……。


 目が覚めたのは、半日後でした。


 ↑良く眼が覚めたね…… さすがはグンソーフクダ。


 そして地獄が待っていました。


 ↑当たり前です。


 まず胃が痛い。気持ちが悪い。頭が痛い。顔はぱんぱんにむくんでいる。視力が落ちている。

 何より、動けない。

 当たり前です。致死量以上のアルコールを一気飲みしたんですから。


 でも自業自得ですし、「どうにでもなーれ!」とまだ思っていたのでそのまま寝ました。


 ↑病院行こうよぉぉ!



 まあはしょりますと、生きております。

 後遺症も残りませんでした。顔も元に戻りました。戻るまで一週間かかりましたが。


 でも一応、心配になったので肝臓のドクターに見てもらったのですが、まず言われたことが「丈夫なんだねえ……」でした。


 いや、もうちょっとなんかコメントしてくださいよ、ドクター。


 ↑……他にどう言えと……。 

  って言うか病院行く気があったんなら、目が覚めた時に行っとこうよ~。



「致死量のアルコールを飲んだのになんで生きてるんでしょうか?」と質問したところ、

「致死量って言うのはどんな人にも安全だっていうラインで設定されてるからね。でもこれ普通なら死んでるよ。もうやっちゃダメだよ」

「やりません。こんなに顔がパンパンになるなんて耐えられない!」 ←そこ?!

「そう言う問題じゃなくてさあ、死ぬんだよー。しかし丈夫だねえ。僕にその肝臓くれない?」

「やですよ」


 と、なんとなくずれたやり取りをし、採血。

 後日出た血液検査の結果もまったくの健康な肝機能の数値で、また「いいなあ。僕もその肝臓欲しいなあ」とただドクターに羨ましがられるだけで終わりました。


 というわけで。


 お酒を飲むことの多い季節、飲みすぎにだけは本当に注意してください。


 本当に!死にます!   ←フォント最大


 また、上でドクターが言った通り、アルコールの致死量にはかなり幅があるようです。

 自分が飲めるからと言って飲めない人に無理やり飲ませたりは絶対しないでくださいね!

 その人のデッドラインを越えてしまうかもしれません。

 飲める人でもイッキは論外です。一気に飲み干すことで自分のキャパシティを越えてしまうことがあるからです。


 お酒は百薬の長……ですが、飲める人はほどほどに、飲めない人には飲ませようとしない……を徹底してほしいなあと思います。


 ちなみに私は皮膚で行う簡易検査だとアルコールアレルギーで「飲んだら内臓が腫れ上がるから飲むな」と言われておりますが辞められません……。


 だって肝機能の数値は定期検査してるけど影響がないし……。


 と、朝樹さんにヘッドロックを食らいそうな文で〆させていただきます。



 ◇ ◇ ◇



 と言う訳でございました。

 ゆきのさんにはご希望通り、後でヘッドロックをかけさせていただきたいと思います(にっこり)


 えーと。


 それではいつもの豆知識。

 急性アルコール中毒。


 たかが酔っぱらい。

 されど、酔っ払いなんですよこれが。


 普通の人類は、ゆきのさんのように強いお酒を飲まなくても死ぬことがあります。


 飲み会なんかで、隅の方で転がって寝ている人がいるな~と言う時。

 それが大っ嫌いな上司でも呼吸してるか位は確認しましょう。

 さすがに飲み会で死なれると問題でしょうし。


 それが友人だったら、声をかけて意識があるか確認してください。

 意識がない段階で救急車を要請しましょう。


 意識がない場合、呼吸・心拍の有無を確認します。

 呼吸・心拍がない場合は胸骨圧迫(以前の言い方では心臓マッサージ)を始めて下さい。

 店にAEDがあれば装着します。

 嫌いな上司でも胸骨圧迫はしてあげて下さい。

 人工呼吸はしなくていいです。(胸骨圧迫優先という考え。上司が嫌いだからではない)


 それと、体温が低下しますので上着などで保温して下さい。

 意識があれば、嘔吐の可能性がありますので顔を横に向けてあげて下さい。

 ※この時無理に吐かせたりはしない。吐いた物が肺に入って酷い肺炎を起こします。


 そして少しずつ水やお茶を飲ませてください。

 動けそうなら病院へ。

 病院へ行けばスンゴイ速度で点滴してくれると思います。


 繰り返しますが、飲み過ぎは死にます。


 ゆきのさ―ん。

 死ぬんですよ普通は~。


 皆さま、お酒は適量を守って、楽しく飲んで下さいませm(_ _)m

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