第94話 お店の開店

 商業ギルドへ行って、トンファーと手裏剣を取り扱うことを告げる。バーバラ商会に権利があるため正規の手続きをしてないと後々面倒になるのだ。


 「クーヤンですね。バーバラ商会からは権利料は取らないと伺っております。」


 「そうですか。ありがとうございます。」


 どうやらバーバラさんに気を使われたようだ。商業ギルドを出ると、四人のチンピラに絡まれた。


 「ガキが少し面貸しな。」


 路地裏に連れ込まれたが、返り討ちにして、ヘンピ村に送りつけ、農業要員としたが、数日後には村から脱走した。

 イーリュウ店に着くと、村で作られたポーション類とドラドラとドラコが作ったショーテル・サンセツコン・テッコウカギ・片手剣・両手剣・短剣・籠手・盾が並べられていた。


 「言われた物10個づつ作ったが他はないか?」


 「ドラドラありがとう。これで短剣と両手剣を作って!」


 ミスリルを渡して頼むと満面な笑みを浮かべて工房へと向かった。


 「ドラコもありがとう。ダーラン達と一緒にお店をお願い。明日から開店するからよろしく。」


 「解りました。」


 店の前にイーリュウ店とデカデカと看板を設置して、日のでオープン、日が真上に来たらクローズと書いた。

 翌日俺も店番をしているが、案の定暇だ。街で買うより安いが、客が入らないのであれば意味がない。


 「暇だな~。」


 「暇ですね。」


 「趣味程度だから良いんだが・・!予想以上に暇だ。店を通る冒険者はいるのだから、店前にポーションを出そう。」


 すると、通る冒険者は値段を見てボソボソと話をしている。これは初客か?っと思ったが、


 「街より安くね?」


 「たぶん薄めているんじゃね。」


 「確かに、」


 「それに街で買ったポーションがあるからいらなくね。」


 そもそも準備を整えて出発するわけだから確かに安くても効果がわかなければ買う必要がない。

その日は残念ながらお客は0人だった。 

 翌日は、値段を街と合わせて、開店サービス1個買うと1個サービス。

 その効果は絶大で、5組のパーティーで30個近い売り上げをした。その上店内の変わった武器を見た冒険者は興味を持って使い方などを聞いてきた。今回購入されなかったけど、やはり隠し武器として手裏剣、崖を登ったりすることも出来るテッコウカギは売れそうだ。


 「明日まで開店サービスをして、明後日からは通常販売にしよう。」


 「解りました。」


 「それと明日の朝一にアグーとグダンはトンファーとテッコウカギの模擬戦を店前でしてくれ。シュナイダは手裏剣を的に投げたりして気を引いてくれ。」


 「解りました。」


 「ミーリとサナは模擬戦の観客が出来たら、ハーブティを無料で配ってくれ。」


 「はーい。」


 今日のお店が終わったら、ドラコにドラゴンフィッシュの鱗を渡して籠手と盾を作って貰う。

 



 

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