第93話 面倒事は続く
ガドラス辺境伯爵様の屋敷を出て暫くするとザッグ伯爵と遭遇した。
「おい、小僧もう一人の女はどうした。」
「依頼を受けていて今はいません。」
「まぁーよい。お主だけでも着いてこい。」
マルチ男爵様でもいてくれてたらこの場は穏便に切り抜けれたのだろーが、あいにく屋敷を出てすぐに別れたため一人だ。
「すいませんが、これから依頼がありますので失礼します」
常時依頼をする予定だから嘘は言ってないが、
「貴様は、どうやら貴族を舐めているようだな。こやつを捕らえろ。」
ザッグ伯爵は護衛騎士に命令を下すと、3人の騎士が剣を抜いて囲んできた。
「貴族に逆らうなんてゴミ以下だわ。」
「おとなしく着いてくるなら痛い目はみないぜ」
「ザッグ様命があれば問題ないですよね。」
「構わん。」
「子供一人に騎士が大人げないな~大人げない。」
「ちっ、ガドラスの見回り兵か、小僧次はないぞ。」
捨て台詞をはいて行った。
「少年大丈夫か?か?」
「ありがとうございます。」
「気にするな。っな。」
ん?話し方が変だが悪い人ではないようで軽くお礼を言ってから冒険者ギルドへ行く。常時依頼の薬草を渡してからギルドを出ようとしたら、
「ガキ、不釣り合いの道具を持っているな。俺が変わりに使ってやるぜ。」
「欲しいなら決闘でもどうですか?それとも正面から闘うのは怖いですか?」
立て続けに貴族の相手に気が立っていたために挑発を行う。
「Dランク冒険者の俺に決闘を言い渡すとは良い度胸じゃねーか。」
「はいはーい。この決闘ストップね。」
「冒険者のいざこざに関わらないのがギルドの暗黙だろ!」
「あら?私は構わないわよ。でもね~。立て続けに見習いに冒険者が潰されるわけにはいかないのよ。」
「なっ俺がこんなガキに負けるわけねーだろ。」
「ダコザより弱いあんたが、ダコザに圧勝したクーヤンに勝てる見込みが感じないわよ。」
「まさかあのダコザを再起不能にしたガキだってか、」
「そうよ。クーヤン悪いけどギルマスが会いたがってるのよ。来て貰えるかしら?」
「断っても?」
「構わないわよ~。ただ冒険者になれなくなるかもね。」
「解りました。」
「こっちよ。」
ナマリーの案内を無視してギルドを出ようとすると、
「ちょっと、どこいくの?」
「冒険者になれなくてもいいので帰ります。あっカード返しときます。」
慌てるナマリーを後にお店へ向かう。
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