第70話 マルチ男爵との旅
冒険者ギルドへ行きテレサに挨拶をしてから門の前へ向かった。
「どうやら一番みたいだな。エンガ、ライガ先にピューネと門を出てるからマルチ男爵が来たら伝えてくれ。」
ピューネと門を出てから軽く打ち込んで貰う。俺はトンファーを使いすべての攻撃を受け流す。30分程でマルチ男爵達が出てきたため終わる。
「ピューネありがとう。」
「ほう。面白い武器を使ってるな。それに良い動きだ。」
「トンファーという武器です。」
マルチ男爵が見たこともない武器に興味を持ったので、簡単に使い方を説明する。
「ほほう。対人ならかなり有効だな。」
鮮血や可憐の冒険者も後衛の武器に使えそうだと興味をしめしたため、予備のトンファーを渡した。
「おっ。ボウズありがとう。」
「クーヤン君ありがとう。」
どうやら可憐の冒険者達もこっちの情報がいってるようだ。
「今回護衛して貰うので、気にしないで下さい。」
「さっそく出発するぞ。」
マルチ男爵の合図とともに出発する。ルートはシュナイダ子爵領ザーザ街→ヤーナイ伯爵領パナマ街→グイン伯爵領ミャン街→辺境ガドラス伯爵領ガドラス街に行くため一ヶ月程かかる。もちろん街と街の間では村によったり野宿などしたりとかなり大変だ。
隊列は、鮮血・マルチ男爵・荷馬車・荷馬車・荷馬車・ピューネ達だ。可憐は荷馬車の操縦で俺はモロに乗ってピューネ達の位置にいる。まず始めにザーザー街へは四日ほどの工程だ。
小さな村村に泊まり三日目、
「ピューネ、」
「クーヤンも気づいたのじゃな。」
「あぁ、五キロ先で争いがある。」
さすがピューネ五キロ先なのに気付くとは、俺の場合はこっそりとスマホを使って赤点と白点の数が減ったのを確認したため気付いただけなんだが!たぶん盗賊が商人を襲っているのだろう。
「どうするのじゃ?」
「・・下手に何かするにしても面倒になりそうだからそのままで、」
一キロ地点で鮮血も前方の異変に気付き、リーダーと斥候が先に進み、リーダーのみが戻ってきてマルチ男爵へ報告する。赤点多数に対して白点はすでに6個しかない。
「鮮血と可憐は前方の賊を討伐、業者はピューネ達に任せる。」
マルチ男爵の指示に従い、速やかに対応する。マルチ男爵と共に現場まで行くと、さすがBランクパーティーだけあり、事はすんでいた。
「この度は助けていただきありがとうございます。」
どうやら生きているのは商人らしき二人と護衛で雇った冒険者三人だけのようだ。
「通りかかったついでだ気にするな。どれ、ザーザー街まで行くなら一緒にどうだ。」
「お言葉に甘えさせて頂きます。」
商人とマルチ男爵の会話が終え、荷馬車の空いている席に座らせて出発する。俺は商人達が持っていけない荷物をこっそりとマジックバックへ入れて、盗賊のアジトへ向かう。
アジトは洞窟のようだ。洞窟内に三十人近い人数がいて見張りが二人いる、どうやらかなり大きな賊のようだ。
手前二人はウインドカッターで首を切断して、洞窟内にいる賊は酸素濃度を変えて殲滅した。洞窟内の酸素濃度を戻して中に入ると、槍・剣・盾・籠手・テント・食料が大量にあり、あきらかに異常だ。
他にも何かないか調べると金貨や銀貨といったお金やあきらかに貴族用の手紙などがあり、片っ端からマジックバックへ詰め込む。一通り終えて馬車の最後尾へとこっそり戻る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます