第59話 冒険者ギルド

 冒険者ギルドに入り薬草を買い取って貰い、ライガとエンガの冒険者登録が出来るか確認する。奴隷に落ちた時に、二人とも取り上げられたため、ご主人が責任を持つ条件で登録が出来るが、六歳の俺がご主人では出来ないのではないか?


 「おはようございます。冒険者ギルドパンコク市部へようこそ!」


 「すいません。二人の冒険者登録をしたいのですが出来ますか?」


 商人のギルドカードを見せて確認する。


 「ええ、出来ますよ。」


 「お願いします。」


 「二人はこの用紙に記入をお願いします。」


 受付の人に言われた通り記入をする。元Dランクだが、1度奴隷になったため、F ランクから始まるみたいだ。俺も二人が何か問題を起こしたら責任をとる同意書にサインをした。


 「クーヤン君も冒険者登録しませんか?」


 「え?出来るんですか?」


 「全世界ですと12歳からですが、タタイ国内のみで使える冒険者登録は可能です。」


 暫くこの国をまわるのもいいな。


 「登録お願いします。」


 「こちらの記入をお願いします。」


 「記入終わりました。」


 「簡単に説明させて頂きます。基本的にはGランク又はF ランクの討伐依頼以外のクエストが受けれます。ただし、パーティーを組んだ場合はパーティーメンバーの平均ランクまでの依頼が受けれるようになりますが、四人以上のパーティーに限ります。」


 「それは僕も含めてですか?」


 「いいえ、F ランク以上の方が四人必要です。因みに四人がF ランクの場合、クーヤン君がGランクのため、平均がF 未満ですので、F ランクの討伐を受けることが出来ません。」


 「なるほど。」


 「それから、この国独自になりますが、街ごとで担当の受付を選ぶことが出来ます。メリットは優先に対応して貰えるのと、良い依頼の斡旋をさせて貰えます。デメリットは依頼の10%が引かれることになります。」


 「担当が多い人を選んだら逆に遅くなる事もあるのでは?」


 「デメリットの部分で高ランク冒険者しか利用しないのと、一人の担当に最大15パーティーまでと決まりがあるので、よほどの事がなければありえないわね。」


 「Gランクの僕には関係なさそうですね。」


 「いいえ、一番関係があります。100件以上の依頼達成+依頼の10%で10金貨納めた場合、全世界共通のギルドカードを持つことが可能な試験が受けられ、それに合格したら持つことが可能になります。」


 「なるほど、因みにパーティーを組んだ場合も依頼料の10%引かれるのですか?」


 「その場合は、パーティー同士で取り分を決めて、クーヤン君が受けとる10%が引かれます。」


 早めに冒険者になれるのは有り難いな。





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