第8話 冒険者達②

 「荷物と女を置いて行けば命までとらねーぜ」


 盗賊が現れ下品な笑みを浮かべ話しかけてきた。


 「黙れ」


 ブローが一言発して、そのまま突っ込んで行き、その後にはパーティーメンバーの魔法使いが魔法を放つと、ブローの両サイドに風の刃が通り抜ける。そのあとから一騎当千のメンバーが追随する。数分後には全員拘束されて、行商の責任者と貴族でやり取りを行っている。

 

 「今回金貨二枚で全員装備込みでジェット男爵様へ渡す話を纏めてきましたがよろしかったですか?」


 質問言葉だが、貴族とのやり取りが終わった後の金額だから、真実は一つ、じゃなく答えは一つだ。


 「あぁ、問題ない。むしろ多いじゃねーか。」


 「護衛を三人減らすかわりの手間賃で多目に渡してきて来ました。それでそのまま進むのですがよろしかったですか?」


 「先程尋問でアジトをきいたのだが、近くにあるみたいなのでよりたい!」


 「解りました。貴族を待たせるわけにはいきませんので、マジックポーチをお貸ししますので数人でむかって下さい。残りは先に進みます。」 


 「ガイード新人二人を連れて行ってくれ」


 「了解、お守り代は上手い酒でいいぜ」


 「王都に着いたら楽しみにしてろ」


 ガイードは慈愛の鬼の斥候を担当しているものだ。


 「ガイードさん、宜しくお願いします」


 「宜しくお願いします」


 「おう、あんま気負わなくて良い。さっと終わらせて戻るぜ。」


 各Dランクパーティーのリーダーを連れて、ガイードはアジトへ向かった。アジトについて調べてみるがたいした物もなく、苦労に合わない結果となった。

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