第二十話 反撃

   

「この部屋でいいでしょう、ディウルナさん」

 タントゥム・ディーリがディウルナ・ルモラを連れ込んだのは、最初に集まった部屋から数えて、三つ隣の部屋だった。

 先ほどの部屋――『魔女』が焼身自殺したと言われる部屋――と同じく、天井や壁などは、一部損壊している。いや、先ほどの部屋よりも壊れ具合は少しマシかもしれないが、瓦礫の散らばり具合は、こちらの方が酷かった。足の踏み場もない、というほどではないが、それに近い状況だ。

「ああ、まだ照明システムは生きてるな」

 呟きながらタントゥムが、室内灯に魔力を――この世界の人間ならば誰でも潜在的に持っている魔力を――注ぎ込んだ。

 天井の一部は崩落しており、月明かりも差し込んできているが、照明があった方がディウルナとしては助かる。取材ともなれば、色々とメモを書き記す必要も出てくるからだ。

 このタントゥムという男は、そこまで考えてくれたのだろうか。しかも彼は、床の瓦礫を足で蹴飛ばして、ある程度のスペースを作ってくれている。外見や仕草からは、粗野で低俗な小男というイメージだったが、意外と親切な男なのかもしれない。

 彼に続いて部屋の中央付近まで入って行きながら、ディウルナは、少しタントゥムを評価し直した。

 ところが。

「うん、これくらい場所を作れば十分かな。それに……。やっぱり女を品定めする時は、少しでも明るい方がいい」

 何やら下品な言葉を口走りながら、タントゥムは彼女に対して、いやらしい視線を向けてくる。まるで頭のてっぺんから足の先まで舐め回すような、まさにディウルナを『品定め』する目つきだった。

 さすがに不快に感じて、ディウルナは、少し顔をしかめる。

「あのう……。あっしは、取材をさせてもらえるというから来たのですが、大丈夫ですよね?」

 確認の意味で問いかけると、

「取材? あんた、まだそんなこと信じてるのかい?」

 タントゥムは口の端を吊り上げながら、腰の剣を引き抜いた。

 いきなり彼の態度が豹変したようにも見えるが、ディウルナは動じない。冷静に、質問を返す。

「タントゥムさん。いったい何のつもりですかい?」

「決まっている。これから敵を処罰しよう、というのさ」

 急に冷たい口調に切り替えて、タントゥムは言い切った。


 さらに彼は、説明を加える。

「そもそもニュース屋なんて、火のないところにも煙を立てるような商売だ。今回の件では、うちの息子もアリカムさんのところの坊ちゃんも、何も悪いことしてないのに、あんたが悪人に仕立て上げた。騎士の悪評を捏造したのだ。これを騎士の敵と言わずして、何が敵と言えようか?」

「いや、あっしは、そんなつもりは……。まあ最初の記事では、確かにレグさんのがわに立った記事を書いてしまいましたが……」

「ほら、認めたな?」

「違いますよ! だからこそ、今度はアリカムさんやタントゥムさんに取材して、そちら側の主張を続報に載せようということで……」

「ふん。口だけならば、いくらでも言えるなあ。だが、説得力はないぞ?」

 タントゥムは、手にした剣をゆらゆらと揺らしながら、

「なあ、ディウルナさん。俺を説得したいなら、言葉ではなく、行動で示してほしいものだなあ」

 やわらかい口調に戻して、ディウルナに要求する。

「行動で……? どういう意味です?」

「アリカムのダンナは、あんたを『敵』と決めつけて始末する気でいるが……。俺は、あんた次第だと思ってる。それなりの誠意を見せて、仲間になりたいって言うなら……。アリカムさんには、俺の方から、とりなしてやろう」

 行動で示すとか、誠意を見せるとか、それだけではディウルナには意味が伝わらなかった。それくらいのことはタントゥムにもわかったらしく、彼は、少し具体的に言い直す。

「あんたは美人ってほどじゃないが、俺から見れば、十分に及第点だ。それにニュース屋なら、大衆紙のネタとして艶事つやごとの取材もしてるだろうし……。普通の女じゃ知らないようなテクニック、期待してるぜ」

 彼の顔に浮かんだ下卑た笑いと、自分に向けられた好色な視線から、ようやくディウルナにも、タントゥムの意図がわかってくる。

「瓦礫の上じゃ俺もあんたも気分が乗らないだろうから、ちゃんとスペースも作ってやったんだ。さあ、ここで俺を満足させてみろ」

 彼が瓦礫を片付けたのは、別に親切心からではなかった。それに、剣を抜いて「始末する」なんて言い出したのも、それが本心というより、そうやってディウルナを脅すためだったのだろう。

 ディウルナは、これでタントゥムという男を完全に理解したと思った。

「あんた、最低ですね……」

 冷たく静かに言い放ってから、彼女は、熱く激昂する。

「冗談じゃありません! あっしの発行する大衆紙を、そこいらの低俗なゴシップ紙と一緒にされちゃあ困ります! それに、あっしは暴力には屈しません! いくら脅されても、娼婦の真似事なんていたしません!」

 ちょうど、その時。

「父さん! 何をやってるんだ?」

 叫び声と共に、部屋の入り口に、タントゥムの息子ブランが現れた。


 ブランの姿を見た瞬間、ディウルナは、息子が父親の悪行を止めに来たのだと思った。助けが来たのだと思った。

 しかし、続いてブランの口から飛び出した言葉は、完全に彼女の期待を裏切るものだった。

「父さん、何でまだ殺してないんだい? ニュース屋の女の一人くらい、簡単に片付けられるだろうに……」

「ああ、ブラン。お前を待っていたのだよ」

 今までディウルナに向けていた好色漢の態度が嘘のように、父親の顔で告げるタントゥム。

 彼は、本当はブランが来ることなど予想しておらず、内心では「邪魔が入った」と嘆いているはずなのに、それを全く表情に出さなかった。

「私がってしまうのは簡単だが……。お前たちの下らない遊びから始まった揉め事だからな。出来れば、お前の手で始末をつけないと」

 親子の会話を聞いて、ディウルナは、今度こそ事態を悟った。

「そういうことですかい……」

 息子たち三人も含めて、ディウルナとレグを待っていた全員が、二人を始末する気でいるのだ。それほど二人は、はっきり『敵』として認識されているのだ。

 息子ブランの到着は『助けが来た』どころか、ますます状況を悪化させただけだった。ブランの方は、父タントゥムのように「あわよくばディウルナだけは殺さずに慰みものにしよう」などと考えたりせずに、ストレートに彼女を殺す意図があるようだから。

「仕方ないなあ。それじゃあ……」

 ブランも、タントゥムと同じように、剣を抜く。

 それを見てタントゥムが、少しだけ悲しそうな顔を見せた。

「残念だったな、ディウルナさん」

 表面的には「これでディウルナの命運も尽きた」という意味に聞こえる。残念に思うべきは彼女の方ということになるが……。

 おそらく本当の意味は「今から性的欲求を満たすはずだったのに」ということで、タントゥム自身が残念に感じているのだろう。

 ともかく。

 部屋の奥にいるタントゥムと、入り口に立つブランと。

 ディウルナは、剣を構えた二人に、前後から挟み撃ちされる形になっていた。

 ならば。

 先に対処するべきは……。

「フルグル・フェリット!」

 タントゥムに対して、彼女は弱雷魔法トニトゥラを放った。


 ディウルナは書写魔法スクリバムの使い手だが、魔法を習得する過程で、もっと一般的な魔法も学習している。

 もちろん、呪文を覚えたからといって誰でも実際に魔法を発動できるわけではない。彼女の場合も、色々と教わったものの『魔法』として形になったのは書写魔法スクリバム以外に二つ――弱雷魔法トニトゥラと弱回復魔法レメディラ――だけだった。

 どちらも弱レベルの魔法にもかかわらず、ディウルナが唱えると、大量に魔力を消費してしまう。だから、あまり実用的ではない。特に、レメディラの方は、ほとんど気休め程度の乏しい回復効果しか発揮されないので「使える」と言うのもおこがましいレベルなのだが……。レメディラと比べれば、まだトニトゥラの方が「使える」と言えるかもしれない。


「なっ?」

 驚きの声を上げながらタントゥムが崩れ落ちるの同時に、

「父さん!」

 背後で叫ぶブランの声が、ディウルナの耳に届いた。

 急いで彼女は振り返り、再び魔法の雷を放つ。

「フルグル・フェリット!」

 今度の狙いはブランだったが、タントゥムの場合とは違う。

 不意打ちではない分、ブランの方でも撃たれるのを予測していた。雷を目視して避けるのは無理でも、あらかじめ「来る」とわかっていれば、対処は可能になる。彼は、サッと横に飛んで避けようとしたが……。

「ぎゃっ!」

 完全には回避できなかった。右腕を雷がかすめて、痺れたブランは、父タントゥムと同じように崩れ落ちた。

 タントゥムとは違って、意識はあるようだが……。

「とりあえず、これで十分!」

 倒れて入り口を塞ぐ形になっているブランを、ディウルナは足で蹴り飛ばして、部屋を飛び出した。

 最初に集合した部屋は三階の突き当たりにあったのだから、現在地は、それよりも階段に近い位置だ。自分が逃げ出すことだけを考えるならば、階段の方へ向かうべきであり、実際、そちらへ自然と足が向きそうになった。

 それでも。

「レグさんを残しては行けませんね。レグさんは、今夜の事件の大事な生き証人だ。証人を大切にしないニュース屋は、ニュース屋失格だ」

 頭の中で「逃げろ」と囁く本能に、そんな理屈であらがうディウルナ。

 そもそも、最初から逃げることを重視するならば、部屋の奥にいたタントゥムよりも先に、入り口を邪魔するブランを確実に排除するべきだったのだ。あえてタントゥムから攻撃したのは、レグを救出に行くことを考えて、二人とも行動不能にしておきたいと思ったからだった。

 だから。

 ディウルナは、階段のある方ではなく、逆に『魔女』が焼身自殺した部屋へ向かって、廊下を駆けていく……。


――――――――――――


 ディウルナが雷光を放つよりも少し前。

 三階の奥の部屋――『魔女』が亡くなったと言われる部屋――では……。


「あら、一撃で殺してしまいましたの?」

 夫であるアリカム・ラテスに向かって問いかける、妻のメレタ。

 彼女は、血だまりに伏せたレグ・ミナを見下ろしているが、その声には、まるで情が感じられなかった。

「いや、大丈夫だ。派手に血を吹き出したから、そう見えたかもしれないが……。あえて私は、浅く斬っている。致命傷には、程遠いはずだ」

 アリカムの言葉は冷静だったが、その体からは、強い気迫が発せられている。若いフィリウスやグラーチにしてみれば、生まれて初めて感じたレベルの『強い気迫』であり、二人とも「これが殺気というものなのか」と悟っていた。

「とはいえ、見ての通りの出血だ。ほうっておいたら、いずれ死んでしまうだろう。その前に……」

 よく見れば、倒れたレグは、ピクピクと手足を動かしている。確かに、まだ生きているようだ。

 フィリウスもグラーチも、それを見て取ったが、あまり冷静に観察している余裕はなかった。アリカムの視線が自分たちに向けられるのを、肌で感じたからだ。

「……二人の手で、とどめを刺してもらう必要がある」

「お、俺たちが……」

「そうだぞ、フィリウス。そもそもの発端は、お前が企画した肝試しなのだろう?」

 声を震わせる息子に対して、アリカムは説明する。

「排除すべき問題を排除する。臆せずに、冷静に、情にほだされることなく……。それもまた、騎士として当然の強さなのだ」

 そうは言われても、相手は人間だ。フィリウスもグラーチも当然、人殺しの経験などなく、初めての殺人行為には躊躇してしまう。

 そんな若者たちの心境は、大人たちにも理解できたらしい。

「あなたたちは、何か勘違いしているのではありませんか?」

 優しく諭すようなメレタの声に続いて、

「二人とも、よく見ろ」

 厳しい口調でアリカムが、血に濡れた剣で、レグを指し示す。

「ここにいるのは庶民だ。庶民というのは騎士や貴族のような、一人前の人間ではない。犬猫やゴブリンと同じような存在だ。これは『殺人』には相当しない」

 フィリウスたちの認識そのものが間違っていると、アリカムは指摘したのだ。

「そんな庶民の息子をグループに加えていたことが、そもそもの間違いだったのだ。今後、付き合う友人はきちんと選びなさい。庶民は犬畜生と同じ、けして人間扱いしてはならない。わかったな?」

「……わかりました。俺、やります。自分のせいで始まった問題は、ちゃんと自分で処分します」

 頷いたフィリウスは、腰の剣を引き抜いて、

「えいっ!」

 倒れたレグを刺し貫いた。


――――――――――――


 フィリウスの凶行を横目で見ながら、グラーチ・シーンは、激しく後悔していた。軽い気持ちでフィリウスとその両親についてきてしまったことを、強く悔やんでいた。

 正直、グラーチにはアリカムの思想が理解できない。庶民だって立派な人間だと思う。自分は動物の殺処分ではなく、人殺しを強要されているのだと思う。

 しかし。

 今のアリカムがはなっている『殺気』を考えれば……。

 とても反対できる雰囲気ではなかった。やらなければ自分が殺される、とまで感じてしまう。理屈の上では――アリカムの言いぶんに従えば――騎士階級のグラーチが殺されるはずもないのだが、そんな『理屈』を抜きにして、本能的に「殺される」と感じてしまうのだ。

 だから。

「さあ、次はグラーチの番だぞ」

「わかりました……」

 アリカムに促されて、グラーチも剣を抜くしかなかった。

 とりあえず、この場を切り抜ける意味でも、今は、やるしかない。ここから帰った後で、この凶行を報告すればいい……。

 グラーチは、そう考えるしかなかった。

 やってしまえば自分も共犯になるから、後で密告することなど難しくなるのだが……。そこまで彼は思い至らない。むしろ「都市警備式団では評判が良いと言われるアリカム隊長だ。彼の悪事なんて報告しても、果たして信じてもらえるだろうか」という方を心配していた。

 そして。

「では、やります」


 躊躇する心が、無意識のうちに時間稼ぎをさせたのだろうか。

 彼は、わざわざ剣を、逆手に持ち替えた。

 その握り方で、自分の体重をかけて、グサリとレグを突き刺す。

 その瞬間。

「っ?」

 グラーチは、ゾクッとした。

 体の奥底が震えるような感覚だ。

 けして不快な感覚ではない。むしろ、愉悦に近いものだった。

「これは……」

 彼は小さい頃、戯れに虫や魚を殺したり、水辺のカエルなど、小さな生物の命を弄んだことが何度もあった。そんな当時の気持ちを思い出すような、不思議な感覚だ。

 子供の頃に遊んだ虫やカエルと、今のレグが重なるということは……。

「そうか……。アリカム隊長の言う通り、庶民なんて、犬や猫と同じ……。いや、それ以下の、虫ケラだったのか……」

 満足に動けないレグに剣を突き立てたことで、グラーチの中に眠っていた嗜虐心に、火がついてしまった。

 その影響でグラーチも、アリカムやメレタのように「庶民なんて人間ではない」と思えるようになってしまったのだ。

「だったら……」

 突き刺した剣をレグの体から引き抜いて、グラーチは、大きく振りかぶった。倒れ伏したレグに対して、さらに第二撃、第三撃を加えようとしたのだ。

 その瞬間。

「フルグル・フェリット!」

 部屋の入り口の方から、雷が飛んできた。


――――――――――――


 レグを助けようとして、ディウルナが最初の部屋に戻った時。

 彼女の視界に入ったのは、血だまりの中に倒れたレグと、彼に剣を向ける二人の少年と、そのすぐ後ろで見守る二人の大人の姿だった。

 レグの身が危ない!

 そう思ったディウルナは、同時に「敵は四人とも近くに固まっている」と冷静に状況を見極めていた。だから、

「フルグル・フェリット!」

 四人まとめて標的ターゲットとして、弱雷魔法トニトゥラを放ったのだった。

 全体攻撃の形になったので威力は分散しており、ただでさえ弱い攻撃力が、いっそう低下している。現に今、ディウルナの雷魔法を食らった四人は、衝撃でゆかに崩れ落ちているものの、うめき声を上げている状態であり、意識ははっきりとしていた。

 彼らが回復して、再び行動できるようになるまで、あまり時間の猶予はないだろう。その前に、レグを連れて脱出しなければならない。

「レグさん! しっかりしてください!」

 駆け寄ったディウルナが声をかけても、返事はなかった。それでも、レグの手足がわずかに震えているので、まだ息はあるようだ。

 ならば……。

「ミヌエレ・クラティーオ! ミヌエレ・クラティーオ! ミヌエレ・クラティーオ!」

 レグに対して、弱回復魔法レメディラを連打するディウルナ。

 気休め程度の回復力しか期待できないとしても、ないよりはマシだ。少なくとも止血だけでも今この場で行わないと、逃げる途中でレグは息絶えるだろう。

 しかし、あまり魔法を使いすぎると、魔力が尽きてディウルナの方が倒れてしまう。彼女自身、自分の魔力が空っぽになるまで魔法を使い続けた経験はないが、知識としては「全魔力を一発で使い切るような大魔法を使うと、直後に意識を失って眠り込んでしまう」という話も聞き知っていた。


 もしも自分が今ここで意識を失ったら、それこそ一巻の終わりだ。その前に、回復魔法が効くと良いのだが……。

 心配するディウルナだったが、

「ゲホッ、ううっ……」

 幸い、レグは意識を取り戻してくれた。出血の方も、なんとか止まったらしい。

 レグは少し首を曲げて、まだ焦点の定まらない目をディウルナに向けながら、口を開いた。

「ああ、ディウルナさん……。助けてくれたのですか……」

「まだですよ、レグさん。まだ助かってないです」

 言いながら彼女は、アリカムたち四人を指し示す。まだ四人は倒れたままだが、いつ起き上がってくるかわからない。

「ここから逃げないと……。レグさん、歩けますか?」

 口に出してから、ディウルナは「聞くまでもない質問だった」と理解する。まだ自力で立ち上がることすら出来なそうなレグが、歩けるわけなどなかった。

「すいません、無理そうです……」

「いや、聞いたあっしが馬鹿でしたよ、レグさん。あっしが運びますから、出来る限りしっかり掴まっていてくださいよ」

 レグを背負ったディウルナは、彼を落とさないように注意しながら歩き出す。

「ミヌエレ・クラティーオ!」

 歩きながらも、彼女はレグに回復魔法をかけていた。

 せめて、きちんとレグがディウルナを掴める程度には、彼に回復してもらわないといけないからだ。

 しかし。

 その状態で部屋から出て、数歩、進んだところで。

「この生意気な庶民がぁっ!」

 早くも回復していたブランが――タントゥムより先に動けるようになったブランが――、逃げようとするディウルナたちの前に立ち塞がって……。

 ブスリと、彼女の腹に剣を突き刺した。

   

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