第3話  車の中で

 私は4人家族で車に座るときはいつも運転をお父さん、助手席に妹、後部座席にお母さんと私が乗るようにしている。


 「今日は旅行だ!沖縄楽しみだな。」


 「沖縄の海って本当にきれいだよね。何回行っても、

  飽きないよね。」


 そんなこんなで沖縄に行くため羽田空港に車で向かっている途中だった。


 私は急に体が重くなって目が開けられなくなってしまった。無理に開ける必要もないと思いそのまま眠るように寝てしまた。


 「目を開けないと殺すよ・・・。早く眼を開けろよ・・・。ねね。目を開けて・・・、一緒に遊ぼうよ。」


 明らかに男の子声だった。しかし家族に男の子はいない。明らかにおかしいと思いながら絶対に目を開けないようにしていた。すると今度は違う声で


 「起きて、着いたよ」


 と肩をたたかれた。私は起きようと思ったがこれにも違和感を覚えた。私の右方をたたいたのだが私は後部座席の右側に座っている。つまりたたかれるのであれば左肩をたたかれるはずだ。私は少し右方を上げた。すると意義方をたたくてはいなくなった。


 「起きて!羽田空港よ!」


 今度こそ大丈夫だろうと思いながら目を開けるとそこには誰もいなかった。私は怖くなったがよく見ると羽田空港についていた。


 母親の話では一人で必死に何かから逃げているような寝言を言っていたという。


 夢だと思い方を見ると詰めの後が残っていた。しかも私より明らかに大きい爪痕だった。


 私を起こそうとしたり遊ぼうと呼んだ声は一体何だったのだろう。

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