あけました
膝をぶつけたとき、答えの出ないような難しい問いを自分に投げかけることで、痛さがちょっとやわらいだ。たとえば、「痛い」とは? とか。今痛いのは膝かそれとも脳か? とか。自分じゃ到底答えの出ない問いについて考えているうちに痛みが霧散していた。だから案外、痛いの痛いの飛んでいけ? どこに? と考えているうちに平気になるのかもしれない。
日曜日。全国高校サッカー選手権の準々決勝がテレビ放送されていた。青森と埼玉の戦い。どちらも肩入れする義理のない遠い土地の代表だった。後半27分。途中から観戦しているにも関わらず、内心2点差で負けている埼玉を応援していることに気がついた。なんの縁もない埼玉県の高校生を応援するまでにかかった時間は数分だった。
近くのスーパーの二階は家電量販店になっている。そこのトイレの前にはガチャガチャの列があって、通るときはちょっと見てしまう。子ども客が多いからか大体どれも日曜の朝っぽい商品で、めぼしいものがなければ何も回さずに通り過ぎる。惣菜コーナーで夕飯を見ながら、ガチャガチャに何を入れたら面白いかな、ヒットするかな、と考えている。
カネコアヤノが好きだ。ライブに行きたい。通勤中も最近はずっとカネコアヤノ。「こんなものさっさとおわらせて 公園とかスーパーとかどっか外出て空気吸おうぜ」と『はっぴいえんどを聴かせておくれよ(仮)』の歌詞が労働者の心理にリンクしてくる。仕事しながら労働賛歌(?)のように歌っている。これで毎日がんばれる。ありがとう。京都のライブ生きたいな。(変換ミスもこれでいいやと思える)
実家からひとり暮らしのマンションに戻った。郵便受けには年賀状がある。長い友人からが2枚、前の職場の人からが1枚。自分は出してない。――ちゃんとしよう。録りためたテレビを流しながら思った。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
初夢はちょっと言えないくらいいい夢でした。
いい年にしたい。
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