時雨の紅

南瀬川の畔

よぎる水面と青薄

光線と波が響き

星より降りた一滴が

群遊と出会う

ただ空は白く暗くうねるのみ


目覚めの蒼々

高架下に通す呼気

大気の疲れを地に落とし

二羽の雀も空泳ぐ

一尾の目高も川泳ぐ

薄雲の東へ流る

日を写して、紅き舟

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る