第2話 神様っているんだな

 光が収まるとなんとそこは教室だった。

「姫姉、目が目がぁぁぁ!」

「優君、何ふざけているの。確かにさっきの光は眩しかったけど、そこまで酷くは無いでしょう」

 まあ悪ふざけはこの位にして、誰かがいたずらでもしただけかと思い辺りを見回した。

 クラスにいた皆がいきなりの光に目をやられていたらしく、皆が皆目を押さえたりしていた。

 そして辺りを見回してる中であり得ないものを見た。

 教室の壁に掛けられている時計の時刻が十二時を指していたのだ。

 えっなんでまだ一時間目すら受けてないのに十二時は流石にあり得ないだろ、と少し驚きながらポケットからスマホを取り出し時間を確認する。

 スマホの時間も十二時と表示されていた。

 ふぅ落ち着けよ俺どう考えてもおかしいじゃないか、こういう時は一度頭を空っぽにして落ち着くべきだな。

 よし落ち着いたしもう一度時間を見てみるか、しかし無情にも時刻は十二時を示していた。

 こういう時は某魔法少女アニメの白い奴風に、訳が分からないよ。

「ねえ姫姉、時計が狂ってるみたいだから今何時か教えてくれないか?」

姫姉がポケットからスマホを取り出して見たまんま時刻を読み上げる。

「十二時になってるよ。あれ、まだ朝だよね。もしかして壊れてる。高校入学して新機種に買い換えたばっかりなのに」

 外を見てみるが太陽はまだ東の方角にある。

 これは時計が壊れたというよりも、時刻が勝手に進んだと考えるべきだろう。

 そうやって思案していると、

『ぴーんぽーんぱーんぽーん。1年3組の生徒諸君、私は神だ。だが全知全能では無い。完璧な人間が存在しない様に神も完璧ではないのだ。そして君たちは勇者召喚によって異世界に行くことになったw。向こうには普通の人や獣人やエルフなどがいる。魔族に魔王もいる。勿論魔物もいるしドラゴンもいるよ。そして神である僕は哀れな君たちに餞別を送りに来た。因みに召喚のキャンセルは出来なかったよ、ごめんねww。いやぁ僕も頑張ったけど分野が全然違うからマジ無理ぽ。なので君たちには向こうで生きていける様にスキルを授ける事にしたんだ。というわけでみんなは自分の机に座ってください。それからステータスオープンと言ってください。そしたら君たち自身のステータスが表示されるはずです。ここまでで質問はありますか?』

 自称神が一人語りを区切り質問が無いか尋ねるがクラスの奴らは聞いていない。

 今クラスメイトの大体は3つに分かれている。

 口々にふざけるなもとの世界に返せと言う者、内心喜んでいる者、諦めの境地に至っている者だ。

 自称神の話を聞いて無い奴ばかりのような気がするが今は放っておこう。

 ふぅそれにしても異世界召喚か、ロマンあふれる展開だな。

 大体召喚される奴はチート持ちなんだよな、ワクワクするわ。

 因みにこれが俺のステータスって奴らしい。


名前 ユーマ ナギタキ

性別 男

年齢 15

種族 人族

職業 異世界の学生Lv.10

レベル 1


HP 20/20

MP 15/15


STR(筋力) 15

DEF(防御力) 20

AGI(素早さ) 25

DEX(器用さ) 50

INT(賢さ) 25

LUK(運) 40


スキル スキルポイント250

ユニークスキル

言語翻訳

 

戦闘系スキル

体術Lv.7、剣術Lv.7、槍術Lv.5、棒術Lv.5、弓術Lv.4 


耐性系スキル

痛覚耐性Lv.2 

魔法系スキル


補助系スキル

鑑定Lv.Max、算術Lv.6、気配察知Lv.3


生産系スキル

料理Lv.4、裁縫Lv.2


称号

異世界人(ボーナススキル、鑑定Lv.Max、言語翻訳) 


加護


 ステータスと念じると目の前にステータス画面が表示された。

この脳筋みたいに偏ってるスキルは爺ちゃんから教わっていた武術と一致するし、たぶんこれは自力で手に入れたスキルなのかな。

『はい、特に質問は無いみたいなので説明を続けます。ステータスを開いたらスキルを見て下さい。スキルの横にスキルポイントが表示されているはずです。それが私からのプレゼントです。そのスキルポイントを割り振ってスキルを習得することができます。ユニークスキルは人それぞれ取れるのが違います。因みに自力でスキルを獲得することもできるよ。もしかしたらもうスキルを持ってる人もいるかもね。ここまでで質問は無いですか?』

 なるほど最初からある戦闘系とかのスキルはやっぱり自力取得なんだな。

 それにしても罵詈雑言を吐いているクラスメイトは自称神の話を聞いてないな、この話聞き逃したら後々困るのは自分なのに。

「すみません、質問しても良いですか?」

 おっあれは委員長か、こんな状況で質問をするなんて勇気があるな。

『良いよ、神様がどんな質問にも丁寧に答えてあげよう。さあ、申してみよ』

「異世界に召喚されると言ってましたが、帰って来る事は出来るんですか?」

 それは俺も気になっていたんだよな。

 お約束だと帰還方法は無いか、魔王が知っているというデマ情報か、知っていて隠匿しているか、まあぶっちゃけ帰れないんだよな。

『帰還方法だね、向こうの世界にその方法は確立されていないから今のところは存在しないね』

 なるほど今のところはと言うことは帰れないないわけじゃなく、まだ帰る方法が作られてないって可能性があるな。

 自称神が嘘を吐いていなければだが。

「では帰還方法を自分たちで創ることは出来ますか?」

 委員長も自称神の言葉の裏に気付いたか。

『良い質問だね。そうだなぁ、出来ない事は無いかな。向こうの世界の法則を理解すれば或いは。まあ頑ばれば出来るかもってところかな』

 なるほど帰還方法についてはとりあえず保留にして、まずは向こうの世界で生き残ることを最優先にした方が良いかもしれないな。

 テンプレなら召喚する奴は碌でもない奴か、ほんとに切羽詰まって後に引けないギリギリな状態か、大体このどっちかだな。

 後者の場合は本当に生き残ることを最優先にしないと、呼び出されてすぐに生きるか死ぬかの可能性があるからな。

 まあ俺の予想では十中八九前者だとは思うけど。

 おっと自称神が説明を再開するみたいだな、ちゃんと聞かないと。

『ここまでの説明で大体、ステータスについては理解して貰えたと思う。後は神様らしく君たちに加護を与えて僕からの説明を終えようと思う。それと最後に、この空間を維持できるのは後一時間です。一時間たったら問答無用で向こうの世界に飛ばされるからそれまでにスキルを割り振ってくれたまえ。あと質問があったら呼んでくれたまえ。教えれる範囲で答えよう』

 自称神はそう言うとポケットからゲーム機を取り出してプレイし始めた。

 神でもゲームとかするんだな、意外と俗物なのかもしれない。

 取りあえず今するべきことはスキルポイントの割振りかな。

 他には姫姉に相談してみるか、その他は今のところ思いつかないし。

「姫姉、さっきの神の話だとボーナスポイントの割振り以外にこの場所でできることが思いつかないんだけどどうする?」

「取りあえず神様の言う通りにスキルポイントの割振りでもしてればいいんじゃない。向こうの世界の人が皆善人とは限らないし」

 そうだよな、たいてい勇者召喚とかする奴に限って、勇者を使い捨ての駒にしか思ってない愚王だったりするし。

「じゃあとりあえず、最悪の場合を仮定してスキルポイントの割振りをするってことで良いかな?」

「たぶんそれが一番無難だと思うよ」

 となると、とりあえずスキル一覧から使えそうなスキルを探してみるか。


スキル一覧 所得可能のみ表示

+ユニークスキル

+戦闘系スキル   

+耐性系スキル

+魔法系スキル

+補助系スキル

+生産系スキル


 スキルの種類だけでも七種類あるのか、とりあえずユニークスキルは絶対に見ておいた方が良いな。

―ユニークスキル

 透視 消費スキルポイント5

  動植物の内部などが見えます 

 スティール 消費スキルポイント20

  視認したものを低確率で奪えます 

  成功率=(LUK+DEX)×0.5

 スキルポイント再振り分け 消費スキルポイント10

  スキルポイントの振り分けをやり直せます 

 念話 消費スキルポイント5

  一方的に念話を送ることができます


 なんかユニークの癖にショボいのしか取れないんだが。

 説明文もなんか必要最低限の事だけ書いときました感があるし。

 それでもまだスキルポイント再振り分けは使えるが、透視って要はエロスキルじゃん。

 とりあえず取っておくけど、決してエロ目的じゃないよ。

 骨折とかが分かるかなって思っただけだよ。

 別に深い意味は無いんだからね、君たちは分かってくれるよね。

―ユニークスキル

 透視 取得済

  動植物の内部などが見えます 

 スティール 取得済

  視認した物が低確率で奪えます 

  成功率=(LUK+DEX)×0.5

 スキルポイント再振り分け 取得済

  スキルポイントの振り分けをやり直せます 

 念話 取得済

  一方的に念話を送ることができます


 ユニークスキルは全部取ってみたけど身体に変化は感じないな。

 それにしてもこのスティールが曲者だな、今のままだと成功率が半分も無いし。

 なんとなくレベルアップで上がらなさそうなLUKがレベルアップに応じて上がるか自称神に聞いてみるか、今取った念話の試運転がてら。

(こんな感じかな、あーあー、神様聞こえますか?)

(およ、念話なんてまた微妙なスキル取った酔狂な奴がいたのか。何か用かい、優真君)

(おお、普通に使えたでも今神様が微妙なスキルって言ってたようなもしかして選択ミスったかな)

(おーい、用が無いなら念話切っちゃうよ)

(すいません、質問があったんです。ステータスのDEXとLUKってレベルアップで上がりますか?)

(LUKは上がらないよ)

 ビンゴ! やっぱりLUKは上がらないステータスか。

(じゃあ上げるにはどうすれば良いですか?)

(本当は自分で探せって言うところだけど念話なんて微妙なスキルを取ってしまった君にサービスで教えてあげよう。LUKは補助系スキルの幸運や豪運を上げる、若しくはレベルアップ時に貰えるボーナスポイントを10ポイント割り振る毎に1上がるよ)

(なるほど、そうしたら取りあえずLUKは上げようと思えば上げれるんですね。すごい時間が掛るけど)

(そうだね、向こうには遊戯の神なんかもいるし、その神の加護が貰えたらLUKも上がるんじゃないかな。とりあえず質問に対する答えはこの位かな。他に質問が無いなら念話切るよ)

(質問はそれだけです)

(じゃあまた質問があったら念話してね)

 ふぅこれでスティールは運任せにスキルにならなくて済みそうだな。

 それじゃあ幸運と豪運スキルでも取ってみるか、あとは器用さも上げれるだけ上げておこう。


+補助系スキル

 幸運Lv.1 消費スキルポイント10 

  レベルアップ消費スキルポイント5

  幸運を1上げる

 豪運Lv.1 消費スキルポイント20 

  レベルアップ消費スキルポイント10

  幸運を5上げる 幸運を最大まで上げると解放

 器用さアップLv.1 消費スキルポイント10 

  レベルアップ消費スキルポイント5

  器用さを5上げる


 とりあえずスキルを取った後のステータスはこうなった。

  ☆の付いているのがスキルポイントで取ったスキル


名前 ユーマ ナギタキ

性別 男

年齢 15

種族 人族

職業 異世界の学生Lv.10

レベル 1


HP 20/20

MP 15/15


STR(筋力) 15

DEF(防御力) 20

AGI(素早さ) 25

DEX(器用さ) 50+35

INT(賢さ) 25

LUK(運) 40+60


スキル スキルポイント0

ユニークスキル

言語翻訳、成長促進、無限収納アイテムボックス、☆スティール、☆透視、☆念話、☆スキルポイント再振り分け 


戦闘系スキル

体術Lv.7、剣術Lv.7、槍術Lv.5、棒術Lv.5、弓術Lv.4 


耐性系スキル

痛覚耐性Lv.2 


魔法系スキル


補助系スキル

鑑定Lv.Max、算術Lv.6、気配察知Lv.3、☆幸運Lv.Max、☆豪運Lv.Max、☆器用さLv.7


生産系スキル

料理Lv.4、裁縫Lv.2


称号

異世界人(ボーナススキル、鑑定Lv.Max、言語翻訳) 


加護

八百万の一角の加護(ボーナススキル、成長促進、無限収納アイテムボックス)


 取りあえずステータスはこんな感じになった。

 スキルは状況に応じてスキルポイント再振り分けで切り替えれるしたぶん大丈夫だろう。

 それと加護で手に入ったスキルの効果はこんな感じだった。


成長促進

 レベルが上がりやすくなる。補正値1.2倍

無限収納アイテムボックス

 MPの数値分の種類が収納可能です。

 重さは感じない。

 入れた物の鮮度を保てます。


 さて、自分のスキルは一通り見たし姫姉はどんなスキルを取ったのか鑑定してみよう。

  ☆の付いているのがスキルポイントで取ったスキル


名前 ヒメナ セイチョウイン

性別 女

年齢 15

種族 人族

職業 異世界の学生Lv.10

レベル 1


HP 25/25

MP 20/20


STR(筋力) 15

DEF(防御力) 15

AGI(素早さ) 30

DEX(器用さ) 40

INT(賢さ) 30

LUK(運) 60


スキル スキルポイント70

ユニークスキル

言語翻訳、成長促進、無限収納アイテムボックス、☆スキルポイント再振り分け、☆影移動シャドウムーブ、☆透明化インビジブル、☆創造クリエイト、☆付与強化エンチャント


戦闘系スキル

体術Lv.7、剣術Lv.6、槍術Lv.5、棒術Lv.5、弓術Lv.5


耐性系スキル

痛覚耐性Lv.2 


魔法系スキル


補助系スキル

鑑定Lv.Max、算術Lv.6、☆気配察知Lv.3、☆気配遮断Lv.3 


生産系スキル

料理Lv.3、裁縫Lv.2


称号

異世界人(ボーナススキル、鑑定Lv.Max、言語翻訳)


加護

八百万の一角の加護(ボーナススキル、成長促進、無限収納アイテムボックス)


姫姉のスキルが明らかに俺と比べて強いし、どう見てもチートですね。

でももしかしたら名前負けしてるスキルかもしれないし、ユニークスキルの効果を確認してみよう。


影移動シャドウムーブ

 影の中に入り影から影に移動できます。

 自分の影には入れません。

 発動に10MP使います。

透明化インビジブル

 透明になれます。気配は消えません。

 触れられると解除されます。

 1分透明になる毎に1MP使います。

創造クリエイト

 想像した物を創造できます。

 形ある物しか創造出来ません。

 複雑さによって消費MPが変わります。

付与強化エンチャント

 形ある物を強化出来ます。

 効果は壊れない限り続きます。

 付与する効果によって消費MPは変わります。


 悲しいかな、どう足掻いても今の俺じゃ勝てそうにないな。

 とりあえず他の人のスキルも確認してみるか。


名前 シュン アダチ

スキル

ユニークスキル

真偽の魔手

 相手が嘘を吐いていると右手の紋章が光ります。

審判ジャッジメント

 相手の犯罪を相手の腕に表示させます。

 正当防衛によるものは除く。

 このスキルを持つ者が犯罪を行うと死にます。

犯罪者避クリミナルスルー

 犯罪者から与えられる危害を全て弾きます。

 指定した仲間にも同様の効果を付与


 クラスでも一番温厚で仏のような足立の取得してるユニークスキルが対犯罪者仕様になってる。

 よし、足立のスキルは見なかった事にして勇気のある委員長のユニークスキルでも覗かせて貰うとしますか。


名前 アイカ トウドウ

スキル

ユニークスキル

聖剣術

 聖剣を正しく扱えます。

聖剣招来

 聖剣を呼び出せます。

神護

 1日に一度まで致命傷から守ります。

復活

 1日に一度まで死んでも蘇ります。


称号

異世界から来た聖剣の勇者(ボーナススキル、聖剣術、聖剣招来、言語翻訳、鑑定Lv.Max)


 ふう、目の調子でもおかしいのかな。

 委員長の称号が異世界から来た勇者になってるんだが、これは俺の見間違いとかじゃないんだよな。

 委員長にはご愁傷さまと思いながら、次に誰のステータスを覗こうか視線を巡らせる。

 よしここは親友で悪友の慎也のステータスを覗こう。

名前 シンヤ マユズミ

性別 男

年齢 15

種族 人族

職業 アサシンLv.4

レベル 1


HP 10/10

MP 30/30


STR(筋力) 15

DEF(防御力) 10

AGI(素早さ) 70

DEX(器用さ) 60

INT(賢さ) 40

LUK(運) 50

  

スキル

ユニークスキル

言語翻訳、成長促進、無限収納アイテムボックス 

☆千里眼

  1㎞までなら見通せます。障害物は見通せないです。

☆暗殺術

  暗殺に特化したスキルです。

☆存在感を消す

  存在感が消えて目の前に居ても気付かれなくなります。

☆五感強化

  五感が鋭くなります。

無音空間サイレントフィールド

  半径10mの音を消します。

☆状態異状無効

  毒等が効かなくなります。


戦闘系スキル

体術Lv.6、剣術Lv.3、投擲Lv.7 


耐性系スキル

痛覚耐性Lv.3


魔法系スキル


補助系スキル

鑑定Lv.Max、算術Lv.6、☆気配察知Lv.5 


生産系スキル

料理Lv.3、裁縫Lv.3 


称号

異世界人(ボーナススキル、鑑定Lv.Max、言語翻訳)


加護

八百万の一角の加護(ボーナススキル、成長促進、無限収納アイテムボックス)


 親友がアサシンにジョブチェンジしてるぅぅぅぅぅ!?もう俺の知ってる親友じゃなくなってるよ。

 つーか、ジョブって変えることできるのかよ、俺も変えてみようかな。


職業 異世界の学生Lv.10

変更可能職業一覧

異世界の学生Lv.10、無職Lv.1、見習い剣士Lv.8、見習い槍士Lv.7、見習い弓士Lv.4、見習い戦士Lv.8


 だめだこれ見習い系か無職しか無いし、こんなのなら職業は変えないでおいて異世界の学生続ける方がまだマシだわ。

 あと無職って職業なのか?

『そろそろ一時間経つよ。皆スキル選択が終わったみたいだし、向こうの世界へ送ります。最後に何か聞きたいことがあったら言ってごらん。少ししか時間が無いけど答えられる範囲で答えてあげるよ』

「はい、聞きたいことがあります」

 また委員長が質問するみたいだな。

『なんだい、言ってごらん』

「ジョブが勇者になってるんですが、変更することは出来ますか」

『ああそれね、この空間でなら変更はできるよ。向こうでは教会にあるアーティファクトを使えば変えられるよ。変えさせてもらえるかわからないけど』

「そうですか、ありがとうございます」

 委員長を鑑定してたら、職業が勇者から異世界の学生に変更された。

『他に質問したい人はいるかな?いないなら向こうの世界に送ります』

 もう誰も自称神に質問は無いみたいだ。

 元の世界に戻せと叫んでいた人たちも、特に何も言わなくなった。

『じゃあ、送るよ。頑張って生きるんだよ』

 自称神がそう言うと同時にまた目の前が真っ白な光に包まれた。

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