第24話 VSカグツチ(事後)
「ふぅ、やっと帰ってきた。」
ガンダム学園へのカチコミを終えて俺達はマジンダー学園に帰ってきた。
カグツチさんは気絶していたので向こうの学園の保健室に預けてきた。
「いや~疲れた。」
「うんうん。すぐ布団に入っちゃいたいよね♥️魔王さんも一緒に寝る?♥️♥️」
「結構です!それより早くフクエルさんの所に行きましょう。腕を治してもらわないと。」
「そうだね。右腕が無いと手○キしづらいもんね。」
「オ○ニーもしづらいしね。」
「「ねー♥️」」
右腕が無くなった人の発想とは思えない発言だな。
もっと困る事いっぱいあるだろ。
「じゃあ俺はここで。お疲れ様でした。」
学園前で踵を返し寮に向かおうとする俺。
「ちょちょちょ、待ってよヒカル君。あ~~腕が痛いよ~(棒)うわ~ん(棒)」
「あわわ、大丈夫?冬子?(棒)困ったな~私非力な精霊だから運んであげられないし困ったな~(棒)」
まったく困ってなさそうな声でこちらをチラチラと窺う二人。
今の時刻は午後、ちょうど普通科の授業が終わった所らしく周りにはローブを着た生徒達が溢れている。
ひそひそと顔の見えないローブから話声がかすかに聞こえてくる。
「おい見ろよあれ魔王(殺)」
「お、魔王(殺)」
「あれが天使(笑)に話かけられたって人?」
「うわ~カワイソ~顔だけのビッチのせいで」
…………………
どうやらフクエルさんに生徒会に誘われた事で俺の二つ名は魔王(笑)から
男子からは魔王(殺)、女子からは魔王(哀)
と変更されたようだ。
「クックック、ハーーーハッハッハッハ!!!」
大声で笑い出すと、周りで止まっていた生徒達は目線を反らし歩き出す。
こっちに来て早2ヵ月、色々あったせいで陰口なんてもうどうでも良くなってしまった。
「はぁ。まったく皆分かってないなぁ。こんなにカッコいいのに。」
「本当だね~♥️まぁ取り合いにならなくていいけど。」
会長とアイリさんが両脇で腕を絡ませてくる。
「いいんですか?俺と居ると会長達まで」
「私のあだ名は変態会長!」
「私は公衆便所♥️」
「うわぁ。」
ドン引きです。
「「ハァハァそんなに蔑んだ目で見られたら興奮しちゃうよハァハァ。」」
はぁ。やっぱこの人達頭おかしいな。
―――――――――――――――――
オレは負けたのか。
ヒッヒッヒッヒ、まさか人間相手にサシでやって完敗とはね。
借り物の魔王か、まぁ悪い気はしないな。
…………しかし戻れば殺されるだろうし、協定のお陰で学費はかからないから寮に住んで家賃は0とは言え金が無いと生活出来ない。
はぁ。新しいバイト探さなきゃな。
―――――――――――――
「魔王様!先ほどの魔力の持ち主が判明しました。」
「そうか。どこの魔王だ?それとも伝説級の大魔導師か?」
「は!それが……人間……です。」
「人間?だと?ハッハッハッハ!貴様ふざけているのか?冗談はいい。」
「冗談では!」
「………魔力量測定不能の人間。………その者の名は?」
「名は新田ヒカル。精霊の契約者として人間界から来たようです。」
「……火の精霊………か?」
「? は、はい。ご存知だったのですか?」
「………精霊の名はなんと言う?」
「ソエル と呼ばれているようです。」
「やはり。………分かった、下がっていいぞ。」
「は!失礼しました!」
「………レオルよ。やはり予言の者はお前の兄妹だったようだな。」
「はい。………(ギリッ)」
何で来たんだソエル。クソ!俺にもっと力があれば予言など!
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