第20話 生徒会のオシゴト~カチコミ~
「ヒッヒッヒ、学園最強とは言え所詮は子供か。」
突然だがオレの名前はカグツチ。偉大なる魔王ドラグリウス様にお仕えする四天王の一人だ。
シフトは火~金、時給1000M。
中々の厚待遇だろう?
いつもは敵を殺すだけの簡単な仕事だったんだが、今日は少し違う。
何でもここ第7魔界にドラグリウス様の転生者を名乗る輩が現れたらしい。
サクッと殺して終わりだと思ったんだが、そう簡単にはいかないようだ。
――――――――
「は?協定?」
「そうです。もし、これを破れば貴方は向こうの魔王に殺されるでしょうね。」
「ヒッヒッヒそれは怖い。じゃあオレにどうしろと?ドラグリウス様の命令を無視すればいいのかい?」
「そうは言っていません。要は協定を破らずに目標を殺してくればいいわけです。」
「無茶言わないでくれよ。魔力を使わないで戦えってか?」
「違います。貴方が向こう側の魔法使い、いや魔法学生になればいいのです。」
―――――――――
と言う訳で
現在オレは第7魔界、国立戦闘専門ガトリングフリーダム魔法学園、通称ガンダム学園にいる。
ちなみにオレの年は18だ。
どうでもいい?そうかい。
まぁとりあえず生徒会長になった。
これで堂々と襲いにいけるわけだ。
マジンダー学園1年新田ヒカルを。
―――――――――――――――――――
「は?カチコミ?」
何を言ってるんだこのヤクザ?
「そう、生徒会長の仕事は2つ、1つはさっきみたいにカチコミに来た相手を殺す事。」
「別に殺さなくていいのですが」とフクエルさん。
「まぁまぁ瀕死も死亡も変わらないでしょ?ちょっとしか。」
いや全然違うだろ!
死んでるじゃん!
「まぁそれは置いといて、もう1つがカチコミよ。」
何を言ってるんだこのヤクザ??
「あの、どうゆう事なんですか?」
「さっき見たでしょ?相手の学校に乗り込んで生徒会長を殺すの。」
「何故??」
「さぁ?楽しいから??」
「楽しいって………、人殺しがですか?」
「うん。まぁスッキリするけど?」
会長がきょとんとして言った。
「うわぁ。」
駄目だこの人……早く何とかしないと。
「あはは、そんなに引かないでよヒカル君。ほら、ゲームだと思えば楽しめるでしょ?どうせ生き返れる訳だしさ。」
「ゲームって……会長ストレスでも溜まってるんですか?」
と俺。
「そうね。まぁ結構溜まってるかも。性欲が……ハァハァ。」
わざとらしく息を乱す会長。
「はぁ。」
ため息をつく俺。
「会長ふざけないでください。」
軽く睨むフクエルさん。
「じゃあ4Pしよっか!!」
全力で変態のアイリさん。
「賛s」
「「やりません!!!」」
言わなくても分かると思うが変態が会長。
真面目なのが俺とフクエルさんだ。
「「えぇ~。」」
露骨に不満そうな変態2人。
「え~。じゃないです。死にたいんですか?」
笑顔で聞くフクエルさん。
マジ怖いっす。
「じゃあ3Pでいいや。行こうヒカル君!」
「ウフフ、今夜は寝かさないぞ♥️魔王さん♥️」
「いやいやちょっと待って下さい!!」
両側から俺の腕を取り生徒会室を出ようとする2人。
「…………(イラッ)」
無言で白い翼と光の輪を出すフクエルさん。
「よ、よーし!!じゃあカチコミに行こう!!ね、ヒカル君、アイリ。」
「そ、そうね!生徒会長として仕事しなきゃね!」
「は、はい、お供します!会長!」
「………行ってらっしゃい3人共。後ろに気をつけて下さいね。」
笑顔で言うフクエルさんだが、殺気全開である。
――――――――
学園前
「で、どうするんですか?」
「「とりあえずホテルに行こう!」」
変態共が同時に言った。
「いやいや何言って」
ズガァン!
といきなり俺達の前に雷が落ちた。
「うわっ!」
「あはは、見られてるね。」
と会長。
校舎の方を見ると生徒会室の窓からフクエルさんが手を降っているのが見える。
遠くてよく見えないが笑っているようだ。
「はぁ仕方ない。せっかくだからカチコミ行きますか。」
「マジですか。」
「マジよ。どこにしようか、とりあえず一番近いところでいいかな。」
「あの、俺、ソエルさんがいないと戦えないんですが………。」
「あはは、大丈夫大丈夫。今日はとりあえず見学って事で。じゃあ行ってみよー!」
「おー!」
以外にもやる気のアイリさん。
「お、おー。」
はぁ行くしかないか。
―――――――――――
国立戦闘専門ガトリングフリーダム魔法学園
通称ガンダム学園、俺達が通うマジンガー学園からバスで30分の距離にある。
ちなみにこの世界の車は魔力が原動力。魔道車と呼ばれる。
俺達の他に乗客はなく、
一番後ろの席に3人並んで座っている。
「俺初めて学園の外に出ました。綺麗な町並みですね。」
練習場から景色を見た事はあるが、近くでみるのはやっぱり違いますね。
「「フヘヘ、初体験頂きました!」」
ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべる2人。
「はぁ。」
何故こんな美女2人が変態なんだ。
「もう、ヒカル君ため息つくと幸せが逃げちゃうぞ。」
「そうそう、ダメだよ魔王さん。」
「あはは、スミマセン(棒)」
「お!棒読みだ。」
「ハァハァ魔王さんの棒……ハァハァ。」
何故か頬を染め荒い息を吐くアイリさん。
「…………。」
「今度は無視だ!」
「ハァハァ放置プレイ……ハァハァ。」
やっっっべーーーーー!!!
この人達頭おかしい!!!
黙りこむ俺をよそに2人は終始変態トークを繰り広げた。
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