第19話 生徒会のオシゴト~バットエンドその3~


「ケッケッケッおいおいマジ学の生徒会長は腕利きと聞いたがこんな細い女がか?」

「カッカッカッまぁいいじゃねぇか。たっぷり可愛がってやればよおぉ。」

「キッキッキッこんな女をやればここいらでデカイ顔が出来るとはうまい話もあったもんだ。」


「あっはっは。気持ち悪い笑い方ね。あなた達が生徒会長だなんて学校もさぞキモイ所なんでしょうね?」


「何だとこの女!おいやるぞお前ら!!」

「「オオオオ!!」」

 3人の大男が一斉に襲いかかる。


「フッ」

 鼻で笑った会長が刀を抜き、

 地面に突き刺した。

 ピキピキ


「何のつもりだてめぇ!!」

 男達が殴りかかる

 が、その拳が会長に届くより早く

 ドドドドドッ

 と地面から突如伸びた無数の巨大なつららが男達を突き刺した。


「「「グアアアアァァァァ」」」


「はぁ。」

 地面から刀を抜き、ため息と共に横に振る。

 すると、つららは溶けるように消え、男達は血を流しながら地面に倒れる。


「フクちゃん後お願い。」

 そう言って会長はその場を後にする。


「も~会長。わざわざ殺さないで下さいよ。蘇生するの面倒なんですから。」

 そう言って男達の元に走るフクエルさん。


「ごめんちゃ~い。」

 会長は後ろを振り向かずに手を降り適当に謝る。


「どうだったヒカル君。大体こんな感じなんだけど、簡単でしょ?」


「あはは、そう……ですね。」

 これは生徒会の仕事じゃねぇ!!


 俺は早くも生徒会に入った事を後悔していた。


 ―――――――――――――――

「番長ってどうゆう事ですか??」


「う~ん、そのままの意味と言うか……。要するに生徒会長は学校の代表な訳。んで、代表同士が決闘して負けた方は勝った方の下につくのよ。」


 いやいや、何言ってるんだ?

「下につくってどうゆう意味です??」


「言葉通りの意味だよ。傘下に入るって言った方が分かりやすいかな?」


「あはは、傘下って………マジで言ってます?」


「マジもマジ!大マジだよ!って事でこれからよろしくね!」


「ええ!?もう入る事になってるんですか!?」


「勿論、それとも嫌なの?こんなか弱い乙女が一人で戦ってるのに、優しい魔王様なら助けてくれると思ったんだけどなぁ。はぁ~あ。ガッカリ。」


 そもそも魔王じゃないっすよ。

「いや~でも俺、弱いですよ。学校の代表と戦うなんてとてもじゃないですけど。」


「あ~残念だな~。ガッカリだな~。魔王ってもっと強くてカッコいいもんだと思ってたけどこんな腰抜けだったなんてな~。」


「あはは、じゃ失礼しました。」


「あ!待って、待って、嘘嘘、冗談だから!頼むよ本当に。」

 帰ろうとする俺の服を掴み、上目遣いで懇願する会長。

 くっ、可愛い。


 落ち着けヒカル。

 これを引き受けたら大変な事になるぞ絶対に。

 ただでさえソエルさんの兄探しにユウちゃんの魔王退治まで手伝う約束をしてしまったんだ。

 既に無理ゲーなのにこれ以上は無理だ。身が持たん。


「どうしても嫌?」


「………すみません。」


「はぁ、分かった。じゃあちょっと待ってて。」

 そう言って会長は出ていってしまった。


 5分後

「「お待たせ~!」」


「えっと、そちらの方は?」

 会長が人を連れて戻って来た。

 青い髪と青い目をした美少女。

 背は低く、幼さが残る顔をしているが、何故か妖艶な雰囲気がする。

 勘だけど多分会長の契約者、精霊だ。


「初めまして~。アイリです。よろしくね、魔王さん。」


 あはは、この人も魔王呼びか。

「初めましてヒカルと言います。会長の契約者さんですか?」


「そうだよ~。よく分かったね!さすが魔王さん♥️(ギュッ)」


「は?え?あ、アイリさん?」

 何故か抱きついてくるアイリさん。


「ふっふっふっヒカル君いい事を教えてあげよう。うちのアイリはね、ビッチだ!!」


 は???


「イエスマイビッチ♥️ちゅっ」


「!?!?!」

 訳分からん英語を叫ぶなり、いきなりのキス。


 咄嗟に引き剥がそうとするがしかし、

「ふっふっふっ優しい魔王様は手下のお願いなら聞いてくれるよね~?」

 後ろから会長が抱きついて俺の動きを封じる。


 ヤバい!この感触は!!!

 鎮まれ、鎮まるんだ我が下半身よ!


 後方に会長、前方にアイリさん

 柔らかいモノに挟まれた状態で美少女にキスされたらそれはもう………


 てかいつまでしてるんだこの人は

 いやらしい舌の動き、ひんやりした感触、そして押し付けられる胸、

 ダメだ落ち着け!!無心になれヒカル!いや違うだろ!このままはまずい!


 意を決して抜け出そうとすると、

 ピキピキ

 首から下が凍った。一部を除いて


「っちゅ………はぁ。ウフフ魔王さんのここおっきくなってますね♥️(さわさわ)」


「いや!!、それはその!!、」


「じゃ次は私ね~。」

 そう言って会長は凍った俺を反対に回転させて、


「ちゅっ」


 もはや抵抗しようが無かった。

 会長は俺の唇を奪い

 下ではアイリさんが後ろからさわさわと………。


 あぁ俺はこの変態どもに食われるのか。


 大人になる覚悟を決めた時、救い、いや更なる絶望が現れた。


 コンコンコン

「失礼します。会長、ヒカルさ………」


「「「あ…………」」」

 絶句。

 扉を開けたフクエルさんも

 後ろを降り向いたアイリさんも

 慌てて唇を離した会長も

 そしてこの空気で誰が来たのか悟った俺も


 しかし、時間は止まらない。

 空気が震え

「魔力充填、魔力充填、」

 機械のように平坦な声を出すフクエルさん。その背には白い翼、頭には光の輪が浮かんでいる。


 俺は確信した。殺戮の天使、あの噂は真実だと。


「いや~ごめんねヒカル君、続きはまた今度ね。」


「ウフフ、楽しみにしていて下さいね、魔王さん♥️」


「蘇生してもらえたら、ですけどね。」


「皆さん知ってますか?人間界にはこんな言葉があります。」


「ヒャッハー、汚物は消毒だー、と言う事で死んでください。」

 フクエルさんが感情の無い声で言うと


「「「ウギャアアアアアァァァァァァァァ!!!!!」」」

 何故か校舎をすり抜けて降ってきた雷に打たれ、俺達は死んだ。




 テレテレッテッテー 雪山冬子 アイリ が手下になった。


 ステータス

 雪山冬子

 職業 生徒会長/変態/ヒカルの手下

 好みのタイプ 年下

 年齢17

 身長165(自称)

 体重0(自称)

 スリーサイズ 100 60 70(自称)

 身体能力 すごい

 得意武器 刀(雪山流免許皆伝)

 魔力属性 氷

 顔面戦闘力A+


 マジンダー学園の生徒会長。

 クラスは2-A序列は1、2年生で1番の実力者といわれるが彼女自身は2番手だと思っている。

 ちなみに生徒会長になったのは前任の会長(3年)に決闘で負けて押し付けられたから。

 生徒会室は彼女の休憩所代りに使われている。


 ステータス

 アイリ

 職業 氷の精霊(会長の契約者)/変態/遊び人/ヒカルの手下

 好みのタイプ 男(女でも可)

 年齢17

 身長150

 体重?「う~ん、分かんない。私が上に乗るから直接計ってくれる?♥️♥️♥️」

 スリーサイズ 80 50 70

 魔力量 かなり多い

 魔力属性 氷

 顔面戦闘力S


 とりあえず変態。

 変態だが魔力の扱いはとても上手い。

 本人いわく童貞君の次に得意との事。

 基本的に屋上かトイレか練習場で遊んでいる。誰かと。

 ナニをしてとは言えないが。

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