第5話 私は本気です
現在、高校一年生をしております。
私の父、
ここでひとつ、私は皆さんの知る規律あるお嬢様とは少しずれているかもしれません。ゲームも人並み以上にプレイしております。
言葉遣いもゲームの影響によるものですからしっかりとしたものでは無いと思われます。学校では役に立っておりますが。
ではなぜ執事の蒿田が側についているのか。それは父様が私を心配してのことです。
大抵私は、家では執事の蒿田やメイドの方々と過ごしております。父様と母様よく富豪の家である習い事等はしなくていいとおっしゃってくださいましたが、沢山の経験をしてみたくて幾つかしております。何をしているかは内緒です♪
ある日のことでした。ゲーム制作関係者によるゲーム完成を記念してのパーティーに本来なら関係者以外は入場禁止となっているはずの会場ですが、父様から招待を受けました。
一度帰宅して服を着替えをするために戻っているときに、出会ったのです。運命と言える殿方を春咲蓮地様を自分の危険を省みず、猫さんを助けそのままお礼を申し上げる間もなく立ち去っていかれました。
それから蓮地さんを見つけた時は幻滅いたしました。幾度か日により月により違う女性と過ごしていたのです。正直言葉もありませんでした沢山の女性方と付き合うような方だったのだと。ですがそれは、すぐに誤解へと変わりました。実は蓮地さんはその方々の恋の悩み相談や御助力していたのです。私の気持ちは幻滅から最初よりも一層好意は大きなものへと変わっていきました。そして本日、蓮地さんの自宅へと伺うため蒿田に蓮地さんの近くにいてもらいました。
遂に対面。
やっと伝えられる。
秘めたきた思いを思い人に。
冷静にいつもの通り挨拶からと言い聞かせてインターフォンを押しました。扉を開けたのは蓮地さんで挨拶をと思ったのです。
おもったのですよ。
まさかいきなりプロポーズをしてしまいました。
事実がですが言ってしまった以上は仕方がないとして冷静に行動することはできました。
そして事実を知りました。他人の恋には興味がある。
しかしご自身の恋には一切興味を持てないと。
嫌気がさしました。私自身が浮かれすぎていたことに。
ですが同時に怒りさえ覚えました。
何故蓮地さんは平然と受け入れられているのか、自分の恋に興味がないなんて辛いと悲しいと思うことはないのか。
ですので私は思ったことを有りの儘申しました。
そしてある決断をしました。
この方法は他の方からしても最低な物だと思うかもしれません。
それでも蓮地さんが良いのです。
蓮地さんに恋をしていただきたいのです。
願わくは私に好意を向けていただきたいのです。
またこれは経験することで恋愛の手助けを為さる時の参考にもなると確り考えず、フラットに考えれば気付いてしまうこと。
それでも私はその案を提示しました。
「私とお付き合いして自分の恋愛に興味を持てるように頑張る事です!そして同時に私に惚れていただきます!」
実際に提示した時は羞恥で死ぬかと思いました。それでも告げた甲斐はありました。蓮地さんはお付き合いを承諾してくれたのです。
お付き合いからですが私は嬉しさの余り「必ず惚れさせて、結婚していただきます」
申しておきながらこれも恥ずかしいです。穴があったら入りたいとは正にこの事。
ですから必ず惚れさせます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます