第66話 R15のコン様

「コン様、コン様」


「どうしたのじゃ」


 俺は畳の上で寝転がり動き回っているコン様を呼び止めた。


「あの……服、なにかありませんか?」


「服がどうしたのじゃ?」


「イヤイヤ、俺、服着てないんですけど?」


 コン様は寝て俺を見ていたが、起き上がりニヤニヤしている。コン様のコスプレ着物の上の方がはだけて、胸の谷間が見える。どうやら下着は上下していないようだ。


「ふむ、拓海は正座して座っているのじゃが、立ってもいるのじゃ」


「だっ、だから服のこと聞いているんですよ! 何度試しても、英雄王の奇跡が発動しないんですよ!」


 俺は恥ずかしいので、英雄王の装備を出す為に英雄王の奇跡を発動している。


 だが何度やっても発動しない。コン様から指摘されている場所は手で隠している。


「お主はもう英雄王ではないのじゃ。だから英雄王の奇跡は発動しないのじゃ」


「えっ、はっ? 俺はもう英雄王ではないのですか? なぜですか?」


「ふむ、その前にソレをどうにかするのじゃ」


「だから服を——あうっ! えっ? えっ? こっ、コン様、どうして握っ——うっ」


 コン様は俺の目の前にいたが、突然消えた。消えたと思ったら、後ろから俺のアレを握られた。そして手を動かし始めた。


「いろいろと話すことがあるのじゃが、コレを鎮めてからじゃな。話に集中できないのじゃ」


「こ、こ、コン——はうっ! ちょっと待って、どうしてすぐに——ぐっ! うぐっ! それに、出な——」


 俺はコン様が三回、手を動かしただけで体が痙攣した。コン様が手を動かすたびに、自分の意思とは無関係に何回も立て続けに痙攣をした。


 なぜか痙攣しながら出るはずのものが出ない。


「拓海、お主の言いたいことはわかるのじゃ。お主は五百年寝ていたのじゃ。五百年分蓄積されておるのじゃ。三回動かしただけで、体、特にコレが痙攣するのじゃ」


「えっ、ごっ、ごひゃぁぁ……はぁ、はぁ。五百年寝てぇぇぇ……はぁ、はぁ。ねっ、寝ていた? ——あうっ! はうっ!」


 「そうなのじゃ。それに出ないのは、今のお主は肉体のない魂むき出しの状態なのじゃ。出る感覚はあっても出ないのじゃ」


 コン様は話をしながらも手を止めない。俺は体の痙攣を自分の意思ではやめられない。


「わっ、分かりましたぁぁ。……はぁはぁ。もっ、もう、充分ですぅぅ。敏感になって——かはっ!」


 コン様は後ろから俺を抱きしめている。片方の手は俺のアレを握って、もう片方の手は俺の両腕を押さえて逃げられないようにしている。


 しかもコン様が着ているコスプレ着物がはだけているのか直接コン様の胸が当たっている。


「まだまだ終わらないのじゃ。……かぷっ」


 コン様は俺の耳元でささやき、手の動きは止めずに俺の耳を甘噛みした。俺は甘噛みされた瞬間、体が激しく何回も痙攣した。


「はぅ! はぅぅ! ……はぁ、はぁ、はぁ。こ、コン様。許してください。もう、もう、やめ——はぅぅ!」


 コン様は手を止めてくれない。頭がおかしくなりそうだ。


「もっ、もう、死にます! こっ、これ以上はぁぁぁぁ!」


「大丈夫なのじゃ。お主はもう死んでいる。なのじゃ。これはお仕置き込みなのじゃ」


「おっ、お仕置き込みって、ぐっ! ……あぅ、あぁ……意味が、意味が分からないぃぃぃ!」


 正座をしている俺は、コン様に後ろからガッチリと捕まって逃げられない。コン様の手が止まった。


「……お主は勇気を出して告白したわれをふったのじゃ。だからこれはお仕置きなのじゃ」


「ふぐっ……おっ、俺がコン様をふった⁉︎ いつですか? コン様と初めて出会ったのはリンとキスの最中にぃぃぃ! コン様とめて下さい。もう、もう、無理で——ぐうぅぅ!」


 止まっていたコン様の手が動き出した。俺は自分の意思では止められない体の反応に苦しんでいる。


「拓海。お主は一年生から告白されて振ったのじゃ。……あれは……あれは……われだったのじゃー!」




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