第18話 拓海君はルナに嫌われていたかも?

 変態的な事を考えていたらルナに好きと告白された。


 ルナさん。女神の貴方が俺に告白した時、変態的な事を考えていました。ごめんなさい。許して下さい。


 俺は心の中で謝罪した。内容が変態すぎて声を出しては謝れない。


 俺の目の前にいるルナ。俺に好きと告白したのが恥ずかしいのか下を向いている。


「ルナ……俺の事が好きなのか?」


 告白されたのは分かってはいるが、一応ルナに確認する。


 俺が声をかけると下を向いていたルナが顔を上げて俺を見つめる。顔は赤いままだ。


「うん……拓海君を好きに……なったの……」


 そう言ってルナはまた下を向いた。


 好きと言われたら、それに対して返事をしなければならない。ルナは美少女で胸の大きくてスタイルが良い女の子。


 ルナから好きと言われて嫌がる男はいないだろう。しかも女神! 俺もルナから好きと言われかなり嬉しい。


 だけど俺はルナの想いを受け入れる事は出来ない。何故なら、日本に好きな子がいるからだ!


 たったそれだけの事で? と思うかも知れないが、俺には充分過ぎる理由だ!


 ルナがキレたら怖いとか、大きな胸の女の子より、小さな胸を気にする女の子が好き。とかそんな理由でルナの想いを受け入れないとかではないんだからね!


 でも俺の事をいつ好きになったんだ? 俺がルナを好きになっていた様に、この状況が影響したのか?


 それは可能性が低いよな? ルナは日本担当になってからは時間停止の部屋は使った事は無い、と言っていたけど過去に他の星の担当になって時間停止の部屋を使っていたかも知れない。

 

 使っていなくても他に色々な経験をしているはずだから今の状況はルナなら普通の事だよな?


 それなら何が要因で、ルナが俺を好きになったんだ? ここに来てからの事を思い出して、ルナが俺を好きになった理由を考えてみよう。


 そして俺は一度ルナを見た。ルナはまだ下を向いている。返答を待っている様だ。


 ルナを長く待たせるのはダメだな。通常の三倍の速さで考えよう……無理だけどね。通常の三割増しも無理です。だって普通の男の子だもの。


 俺はここに来てからの事を思い出す。


 ルナが現れて俺が怒鳴った。


 遅く来たルナに文句を言った。


 それでルナが泣いた。


 ルナが泣いたので土下座して謝り許して貰った。


 そして俺は泣いた。


 神世界や色々な事の話をした。


 ……こっ、これは……俺を好きになる要因が一ミリも無い! むしろ嫌われるぞ!


 ルナが俺を好きになった理由がさっぱり分からない……直接本人に聞くしかないな。


 それからどう断るか考えよう——









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