🖤

「護衛してくんねえ?」





呼び出されて唐突に言われた。


わたしは目をぱちくりさせる。



護衛って。



「ボディーガード?」


「そう」



意味わかんないコイツ~。助けて神様。



「なんでわたし?」


「なんでって」



にやりと奴の口角が上がる。



「好きだろ?喧嘩」



ああ、なるほど。



「気にくわない奴なんだ?」



手加減しない私に頼むってことはそういうことだ。



「まあ、な」


藤堂は

ゆっくり目を細めた。



「で、乗る?」




挑発的に聞いてくる。



空気がぴりついたのがわかった。


不思議な奴。



一挙一動でその場の空気が変わるんだから。




「それに、オマエの趣味、全部俺が尻拭いしてやってもいいぜ」


「……………………なに」


「なかったことにしてあげるって言ってんだよ、もうこそこそ面なんてつける必要もない。俺が全部秘密にしてあげる」


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