第195話 皇帝ペンギンへの処分
「裁判の日程は可能な限り早めるように調整しなければ。」
「そうだな、あれでも皇帝陛下だ。不在が続けば国元が混乱するだろう。」
「使者の方々は側近だろう。あの方達まで不在になっては滞る業務も多数出てくるだろう。」
それにしても……
「法に従って処分が決定しても、あの3人がペンギンちゃん…いや皇帝陛下を甘やかして台無しにしてしまいそうだな。」
「ああ。」
「俺もそう思った。」
モテないトリオが遠くを見る。
―― その頃、皇帝ペンギンと側近たちは…。
「陛下、お魚ですよ。」
「鮪と鮭がありますよ。」
皇帝ペンギンを超甘やかしていた。
また似たような事が繰り返されないよう、研修というか学習プログラムも盛り込んだ。
側近達の監督に問題があったとして学習プログラムは側近にも受講義務を設け、皇帝ペンギンを甘やかす弊害について学んでもらう予定だ。
「そうか、やはり皇帝陛下じゃったか。」
「庶民派の皇帝陛下なんですね。」
「いいえ。」
「あれはただの世間知らずです。」
「皇帝の自覚があれば身分を偽って、あっちにフラフラこっちにフラフラなど出来るわけがありません。」
「不在の間の緊急対応フローなども確立していないようですし。」
「皇帝陛下と側近の教育、ならびに業務体制の抜本的な見直しが急務です。」
モテないトリオが怖い。
「そ、そうか。」
「ぼ、ぼく達も気をつけます。」
怯えるフェンリルたち。
魔界ランド最強の魔族がモテないトリオに震え上がる。
「いえ…。」
モフッ!
「ウチの陛下たちは、とっても聞き分けが良い良い子たちですよ。」
モフモフ。
「そうそう、何だかんだ働き者ですしね。」
モフモフモフッ!
モテないトリオがカールフェンリルとダモフェンリルをモフりながら良い子良い子と撫でまくる。
子ケルベロスとの生活で、犬っぽい動物を無意識にモフる癖のついてしまった3人だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます