第127話 冬の小旅行

「ストロガノフの里ですか!?」

「そうよ、2泊3日で旅行に行きましょう!」

「わしとモンたんの休みもとれたのじゃあ。」

「わあ!楽しみです!!」

エマとジジ&マリーも嬉しそうだ。

「みんなで旅行に行くのは初めてですね。もうかなり寒いので、しっかり準備しましょうね。」

デイモンが心配そうに寒がりなジジ&マリーを見る。



「着きました!」

転移ゲートの魔法陣に乗って3秒で到着、忘れ物をしてもすぐに取りに戻れるので安心だ。

「エエエエエエエマヂャン・・・・・。」

「サササササムイイイイイ・・・・。」

「ジジ君!マリーちゃん!」

到着した途端に震えだす短毛種のジジ&マリー。

――― すっ。

ジジ&マリーを掬い上げ、上着の中に二匹を抱くデイモン。

「ダモ!」

「震えが治まってきましたね。このまま入っていてくださいね。」

「ありがとうデイモンさん・・・。」

「サンキュウなんだぜえ・・・。」

「ダモ、ありがとう!」

「いえいえ、お外に出る時は僕と一緒ですよ。」


「やだ・・イケメン・・・・。」

「ダイちゃん・・・。」

孫に萌えるダイアナと焼きもちを焼くカール。

「ぶふぉっ!」

そんな二人に吹き出したのは出迎えたブラムだ。

「ストロガノフの里にようこそ。」

「ブラム!」

「姉さんはこの間ぶりだね。カール義兄さんとデイモン君は久しぶり。君がエマちゃんだね、初めまして。そちらの小さな子たちを紹介してくれるかな?」

「エンマの使い魔のジジ君とマリーちゃんです、寒がりなので暖かい部屋に移動しませんか?」

「ごめんごめん、こちらへどうぞ。」

デイモンの助言で暖かいリビングに移動した。


「もう出てきても大丈夫ですよ。」

デイモンの呼びかけに応えてぴょこんと飛び出すジジ&マリー。

「ありがとうデイモンさん」

「命拾いしたんだぜー。」

「どういたしまして。」


「みんな座って!サモワールでお茶を淹れるよ。」

エマがサモワールをじっと見つめる。

「エマちゃん、これはこの地方の湯沸かしでサモワールというのよ。」

「・・・・ お相撲の優勝カップみたいですね!」


言われてみれば形も大きさもにている。

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