第70話 エンマはお姉さんですから!
今日はテオとニナの家にお泊り会だ。
「エマちゃん!」
テオとニナの家に着いた途端に狼犬がわらわらと寄ってきた。
囲まれたと思ったら、ボフン!と3歳くらいの人型に変化した。
「わあ!もう人型になれるのですか!」
「狼犬族だからー!」
「でも長く変化していられないのー。」
あっという間にボフン!と狼犬に戻ってしまう。
メイと才蔵の子供である、カナとリンと小太郎もテオとニナに招待されていた。
兄と妹二人の三つ子という共通点があり、テオとニナに気に入られているのだ。
「可愛いですね~。」
エマが子犬なリンとカナを抱き上げる
「可愛いわ~。」
ニナがジジとマリーを抱き上げる。
ジジとマリーも嬉しそうだ。
「・・・・俺も・・だっこ・・・。」
のそのそ・・・とソファの影から小太郎が出てきた。
「どれ。」
小太郎を気に入っているテオが小太郎を抱き上げる。
「小太郎は凛々しいな。」
「テオったら、小太郎君がお気に入りなのよ。」
「僕らに良く似た三つ子だからね、それにとても可愛らしい。」
メイと才蔵が迎えに来て三つ子を連れて帰るまで、エマは三つ子のお姉さんぶって大はしゃぎだった。
ぜえぜえと息切れしながら三つ子を見送るエマにニナが声を掛ける。
「・・・・よかったわね、エマちゃん。」
エマ以外の全員が気づいていた。
狼犬族の三つ子は成長が早いということに。
生後半年で3歳程度になった狼犬族の三つ子に、天使族のエマが成長を追い抜かれるのも時間の問題だった。
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