第6話 デイモンがのぞいてます
魔界ランドでの新しい生活は概ね順調だった。多少の問題を除いて・・・。
「またデイモンが覗いているわ・・・。」
「ちゃんと仕事しているのかしら・・・。」
先輩魔女たちがひそひそと噂している。
楽しそうに働いていますね・・・くふふ、今日もエンマはかわいいですねえ。
木に身を隠し、桃色の空気をまき散らし、尻尾をぶん回しながら二足歩行フェンリル姿のデイモンが覗いていた。
「ねえ、エマちゃん。毎日こんなに見られていて、やりにくくない?」
「迷惑なら、そう伝えるべきね!」
「エマちゃんが言いづらいなら、わたくしが代わりに言ってあげるわ!!」
先輩魔女たちの剣幕にびっくりして目を見開いた。何と答えていいかわかりません・・・。
「みんな!興奮し過ぎだよ。私たちがエマちゃんを困らせることになってはダメじゃないか。」
冷静なアニーちゃんの一言で魔女たちの騒ぎが収まりました、良かった。
「みんな心配してくれてありがとう。桃色のダモがクネクネして、ちょっとキモイけど大丈夫です!」
・・・ キ モ イ!
立ち聞きしていたデイモンが崩れ落ちた。
崩れ落ちながらフェンリル化したデイモンは垂れた尻尾を引きずりながらヨロヨロと帰り、ふて寝した。
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