第12話 魔王マリのスキル強化

 エルロデアの提案に私は疑問しか浮かばなかった。

 私の特殊能力というのは、確か、転生される前に女神サラエラの恩恵として戴いた【言語理解】【錬金】だったっけ?

 ほかにもいつの間にか手に入れていた魔物の技も幾つかあったはずだ。何が使えるかを再確認する時間もなくて、今日まで来たけれど、いい機会だし見直してみるか。それにしても、未だに女神から戴いた【錬金】という能力に至ってはその概要がつかめていない。


 いったいどんな能力なんだろう。


 簡単に説明された内容では、物と物、スキルとスキルを掛け合わせて別のものへと変換させる能力だったはずだけれど、全然想像がつかないな。

 エルロデアは私の隣に立つと、燕尾服を靡かせて一礼を向ける。


「僭越ながら、私がマリ様のスキル強化をさせていただきます」


「強化するって云っても、具体的にはどうするの? 私、自分がどんな能力を持っているのか全然把握してないんだけれど、それでも大丈夫?」


 保有能力は考えるだけで把握はできるものの、やはり可視化されていないとよくわからない。


「それでしたら――」


 彼女はおもむろに異空間魔法を発動させ、空中から少しばかり襤褸の巻紙スクロールを取り出した。


「それは?」


「これは鑑定紙というものです。魔法が既に組み込まれていて、そこに魔法を流し込むことで、魔法を行使したものの獲得している能力、魔法などがこの紙に反映されていきます。この世界では能力の可視化はこの方法が一般的です。ものによっては紙ではなく石板や木版で行うものもありますが、経済的観点から紙が最も優れているのです」


「なるほどね……」


 説明を終えたエルロデアは私の前に鑑定紙を広げた。

 襤褸く汚れた紙には何も書かれてはいなかった。白紙のただの紙だった。


「早速ですが、この紙に手を触れて軽く魔力を流し込んでいただけますか?」


 私は言われるように紙に触れて、今では慣れ始めた魔力の込め方で少しだけ送ってみせると、白紙だった紙に赤い文字が浮き上がってきた。


「これが私の保有能力?」


「はい。……ですが、これは少し予想外ですね」


 軽く眉根を寄せるエルロデアに、私は鑑定紙を再度のぞき込む。

 そこには確かに私の保有能力が書かれていた。

 私が女神から与えられた二つの能力と、ダンジョン攻略で魔物から会得したいくつかの能力。そして、何度か使ったことのある魔法。

 そう、何もおかしなところはないのだ。今までの生活で会得できる最大の能力数。

 でも、どうやら、彼女にはそんな順当な常識はなかったようだった。


「マリ様の保有スキルこれほどに少ないとは、思ってもみませんでした。魔王というものは、ありとあらゆる魔法とスキルを保有しているもの。ですが……」


 彼女は随分と私を過大評価していたようだ。

 私はこの世界にきてまだ日が浅い。一か月もたってないのだ。赤子同然の状態の中で、寧ろよくぞここまで集めたと褒めてほしいくらいだよ。



 □能力スキル

【錬金〔lv-〕】【言語理解〔lv-〕】【風爪斬〔lv 1〕】【炎溶弾〔lv 1〕】【鉄壁〔lv 1〕】【毒液〔lv 1〕】【陽炎〔lv 1〕】【影移動〔lv 1〕】【石化眼〔lv 1〕】【樹牢じゅろう〔lv 1〕】【雷砲〔lv 1〕】【うつし〔lv 1〕】【魔王の加護レガーロ〔lv-〕】



 □魔法□

火炎フレア】【雷獄ヘルライトニング】【炎爆散フレイムバースト】【束縛する蛇スネークバインド】【獄炎爆散ヘルフレイムバースト】【業なる石眼大蛇フィエラバジリスク



 魔法は他者から教わることで取得できるものらしく、見ることで魔法そのもののイメージができるのなら、見るだけで会得できるらしい。そのため、配下の魔法ばかりが私の保有魔法を占めていた。けれど、配下の魔法も記載されている以上に私は見たことはあるものの、その魔法の効果がイメージできないものはやっぱり会得できていないみたいだった。

 保有魔法の中には残念ながら治癒系魔法は一切なかった。

 主に炎系統の魔法ばかりを会得している。

 しかし、こう可視化してみれば、いうほど少なくはない気がするんだけれどな。

 いったいこの世界の魔王はどれほどの魔法とスキルを保有しているのだろうか。

 また今度、魔王オバロンにでも聞いてみようかな。


「この、スキルのところに〔lv〕という表記があるんだけど、これはなに?」


「簡単に言いますと、スキルの強さの指標です。スキルによってその指標は異なりますが、最大でも〔lv 10〕までとなります。今現在、マリ様の能力レベルは1となっていますね」


「この〔lv -〕っていう表示はレベルの概念がないスキルってこと?」


「その通りです。スキルの中にはレベルの存在しないスキルがあります。そのスキルに最強も最弱も存在しない、絶対のスキルです」


 確かに、私の保有しているスキルの中でレベルがないものは等しく、強さという概念のものではないものばかりだった。【言語理解】が一番わかりやすいかもしれない。これに関して、強さには無関係なものだ。

 ほかにも同様にレベルがないものが【錬金】【魔王の加護レガーロ


 ……てか、このスキル。

魔王の加護レガーロ】ってオバロンが使ったやつだよね。


「こちらのスキルは魔王だけが持つ特殊能力ユニークスキルになります」


 エルロデアは私が口に出さなくても心を読んでくるので、時たまびっくりさせられる。


「このスキルは、配下のみ適用されるもので、加護を授ける者が強ければ強いほどにその加護は強力なものとなります。加護の内容としては配下の身体的能力を飛躍的に高めるものになります。たとえば、戦闘員でないカテラ様に加護を授けた場合、きっと階層守護者の皆様と同格に戦えることでしょう」


「わ、私がですか?! いくら、加護をいただいたとしても、私なんかが守護者様と渡り合えるなんて絶対にありえません!」


 慌てた様子でカテラが否定を告げる。

 もしエルロデアの言ったことが本当なら、守護者たちに使った場合、いったいどれほどに強化されてしまうのだろう。彼女ら自体、すでに最強クラスだというのに、これ以上強くなったら、勇者や、古の大龍エンシェントドラゴンもひと捻りできるんじゃないのかな。

 まあ、そうなってくれれば、私も安寧を手に入れられるからうれしいものだけれど。


「さて、話が少し脱線してしまいましたが、本来のほうを進めていきましょう」


 切り替えるように閑話休題の台詞を吐くと、私の鑑定紙に記載されている能力の一つに指をさす。


「まずはこの【雷砲】というスキルからやっていきましょうか」


「やるってなにを?」


「スキルというのは使うことでその能力を強化させていきます。故に使わなければスキルは一生強化せず、〔lv 1〕のままとなります。――とはいいましても、ここではこのスキルは使えませんので、場所を移しましょう」


 そういうと、エルロデアは軽く指を鳴らして見せる。

 するとどうだろう。私たちは一瞬にして第102階層の闘技場の中にいた。

 久々に彼女の瞬間移動を体感した気がする。このダンジョンの管理者にされて初めて彼女と出会った時以来なはずだ。

 この一瞬で移動できる能力はすごく便利だけど、彼女曰く、これはダンジョンの化身である彼女だけにしかできない芸当らしい。なので、私の淡い希望は泡のごとく一瞬にして消えて行ってしまった。


「ここなら存分にスキルを使えるでしょう。魔王であるマリ様が、保有する能力の一つもレベルが上がっていない状態というのは非常によろしくない状況です。ですので、これを機に持ちうるすべての能力を底上げしていきましょう」


 いやいや、すべてを底上げはなかなかに骨が折れるんじゃないの?

 まあ、能力自体がどれくらいでレベルアップするかはわからないけれど、もし仮に何十回も使うことで漸くレベルが上がるのなら、かなり時間がかかりそうだ。


「さ、では早速、撃つにあたって、何か標的が必要ですね」


「なら耐久性に飛びぬけたものを作ったほうがよさそうよね」


 以前っ生成したグレゴールは強さはどうかはわからないけれど、耐久性はそれほど高くはなかったはず。だから今回はより強靭な体を持つ魔物の生成を行い、長続きさせよう。あっさり終わってしまっても仕方がないし。まあでも、グレゴールの時と同様にインターバルをほとんど置かずにリポップするように設定るすればいい話だけれど、でも、それじゃあ、私の能力のレベルアップの実感ができない。最初と比べて、何発で相手を倒せるかを見ないといけないのだ。以前とは趣向が違う。

 私は管理ボードを操作してグレゴールよりも遥かに強靭そうな魔物を生成した。

 勿論、リポップのインターバルは早めに設定しておいた。

 また、生成する魔物も、只の案山子ではなく、反撃をしてくるようにも設定してある。今回はスキルのレベル上げが主な目的だけど、魔王である私が戦闘下手のままじゃ恰好がつかないし、示しがつかない。ほかの魔王と協力するにしても、自分よりはるか弱い者となんか手を組もうなんてしないだろう。そのためにも、私は戦闘能力を身につけなければいけないのだ。

 私の実戦経験なんてこのダンジョンに転移して以来、コーネリアとダンジョン攻略をした時だけだ。それから沢山の配下を創り、安穏と過ごしてきてしまった。この怠慢を何とかしなければ、ダンジョンの安寧なんて訪れはしないだろう。

 だからこそ、私は、引きこもりながらもコツコツと実力をつけていきますよ!


「シュネルケルトですか。なかなかの耐久性ですね。グレゴールと同じランクはSの魔物ですが、その外殻が非常に硬いために、長期戦を強いられる厄介な魔物です」


 闘技場の奥に出現したシュネルケルトという魔物は、管理ボードで魔物一覧の中で硬い魔物順に並べたときに、上位10体の中にいたもの。魔物一覧は非常に便利な作りで、こういった目的ごとに並び替えることができる、つまりソートができるのだ。このソートは複数を選択した状態もできるので、今回みたいに【Sランク】【防御力】といった風に選択すればSランクで防御力の優れたものが順番に表示されるの。

 このシュネルケルトは防御力が高いだけあってその見た目も相応のものだった。

 体表はゴツゴツとしたアルマジロの様な外殻を持ち、二足歩行をする大蜥蜴の容態だった。両腕は大きく、外殻と連なるように伸びる強靭な爪は、どんな強固な鎧をも一突きで破ってしまいそうなものだった。


 相手にとって不足はないわ。

 ……でも、これちょっとつよそうなんだけれど、私、勝てるかな?


 私のと体格差は歴然。

 シュネルケルトの前腕より小さい私が、どうやって戦えばあれに勝てるのか、きっと誰にも想像はつかないだろう。……私も想像できない。

 でも、私が怖気づいても仕方がない。

 取敢えずスキルを撃ってその効果を確かめるしかないだろう。

 この【雷砲】というスキルは、確かコーネリアとのダンジョン攻略時に、魔物が使っていた技だったはず。

 雷の玉の様なものを相手へと砲弾のように撃っていたような――。

 以前、コーネリアにスキルはその使い方のイメージと動きによって発動すると教わった。その時使ったのが一角熊の魔物が使うという【風爪斬】だった。

 だから、私は記憶を頼りに、【雷砲】を使った魔物を思い出しながら、スキルを発動して見せた。

 全身を巡り一点に力が集まるように意識して、雷の玉を想像する。そして、それを勢いよく飛ばすようにして――雷砲!

 構えた掌から迸る雷球が、銃弾のような勢いでシュネルケルトへと飛んでいく。

 その図体からして想像はできたけれど、やっぱり動きは非常に遅かった。

 私の雷砲を最も硬そうな背面で受けようと動いたのだろうけれど、シュネルケルトが体を翻す前に私の攻撃は命中した。

 雷球が体の外殻に触れた瞬間、凄絶な爆発音が轟き、近くの地面を放雷した雷電が抉り取った。しかし、そんな威力なのにもかかわらず、シュネルケルトの外皮は少しばかりの傷を負っただけだった。


 何という硬さだ。


 私の攻撃に怒りを覚えたのか、シュネルケルトは大爪を地面に突き刺して、まるで体を固定するようにして大きく凶悪な口を開いた。無数に生える牙が露わになったかと思うと、深紅の口内に赤く迸る炎の奔流が溜まりはじめ、次第にそれが大きくなっていくと、許容限界を超えた炎の奔流は、細い出口から一気にその持て余した力が解放され一直線に私のもとへ飛んでくる。その勢いは慮外にも遅く感じれたのは、私の魔王としての力なのか、慌てて回避するほどでもなかった。

 ゆっくりと伸びる炎の軌道を目で追いながら、軽く躱してやると、そこで私は相手を少しばかり侮っていたことを思い知る。

 回避したはずの炎がその軌道を変え追ってきたのだ。

 シュネルケルトは炎を吐き続けながら顔の向きを変えて執拗に私を追い回してくる。

 大体どれくらいだろうか。結構長く炎を吐き続けていたけれど、それも尽きて、次の攻撃までのインターバルが空いた。その隙をついて、私は立て続けに【雷砲】を撃ちこんでいく。

 轟音が闘技場内に何度も響き渡り、私の【雷砲】が当たるたびにシュネルケルトの周りが盛大に抉られ、土煙を上げていく。


「さすがに硬すぎたかな。私の攻撃が全然通用していないんだけれど」


 何度も撃ち込んだ【雷砲】もシュネルケルトにはかすり傷程度にしかならなかった。


「マリ様がお使いになっている【雷砲】は雷属性の技になります。対してシュネルケルトは土と炎属性を持つ魔物です。雷属性は非常に相性が悪いのです。雷属性でシュネルケルトにダメージを与えられるようになれば、それは相当にレベルが上がっているということになります」


 そうはいっても、これじゃあ時間がいくらあっても全然足りない気がする。


「ですが、このまま【雷砲】を撃ったところで、なかなかに厳しい戦いになると思いますので、少しばかり、趣向を変えていきましょう」


「趣向を変える?」


「マリ様の持つ特別なスキル【錬金】です」


 確か女神サラエラが私にくれた謎のスキル。


「【錬金】がどうしたの?」


「【錬金】は能力と能力を融合することで、別の能力を開花させるという、非常に珍しいものです。ですので、唯一無二の能力を友好的に使い、マリ様独自のスキル上昇を行いましょう。マリ様が獲得しているスキルは大概が魔物からの習得物となります。ですので、云ってしまえば強化しても、さほど強くはならないものなのです。ですので、マリ様独自の能力を【錬金】によって生み出し、強化していくほうに切り替えていきましょう」


「なるほどね。――それで、どうすればいいの?」


「ではまず、シュネルケルトの動きを止めておきましょう。初めての作業ですし、時間がかかります。ですので、その間は攻撃を受けないようにするために、動きを封じてみてください」


 これまた練習だといわんばかりの目でエルロデアは私を見て云う。

 とはいわれても、拘束する術を私は持っているのだろうか。

 私は再度自身が獲得している能力を確認してみる。すると、うってつけの能力があった。

 大樹の根によって囲われた囚われの牢獄。

 その堅牢さはSランクの魔物ですら容易に閉じ込めるほどのもの。

 私はイメージした。シュネルケルトの足元から這い出る太く堅い樹木の檻を。そして、能力を言葉にのせた。


「樹牢!」


 すると、私のイメージ通りにシュネルケルトの足元から無数の大樹の根が這い出て一瞬にして取り囲んだ。その光景は圧巻するもので、私の数十倍あるシュネルケルトを容易に捕らえるだけの大きな樹木の牢獄が眼前に聳えているのだ。

 そんな樹牢を破ろうと巨腕と巨爪で切り裂き、殴りつけるシュネルケルトだったけれど、その堅牢さが明瞭になるだけだった。

 これで十分に邪魔はされはしないだろうけれど、私は少し保険をかけてさらに外側に一回り大きな樹牢を作った。


「準備ができたようですね。では、さっそく始めていきましょう。まずは、先ほどシュネルケルトに通用しなかった【雷砲】ともう一つは【炎溶弾】を使ってみましょう」


 その二つをどうするのだろう。


「特別なことは一切行いません。雷砲と炎溶弾のイメージをしっかりと行ってください。その状態で、その二つの特徴を抽出してください」


 む、むずかしい……。

 能力の特徴を抽出ってどうやるんだろう。


 【雷砲】は迸る雷電の球体。特徴は……迸る雷電?

 【炎溶弾】はマグマの銃弾のイメージ。当たると大爆発を起こし、対象物を熱で融解させる能力だったはず。特徴は……大爆発と熱融解かな?


「上手く抽出ができたようですね。でしたら次に、その特徴を兼ね備えた一つの技をイメージしてください。この時、独自のイメージを追加することで能力はより一層のものが生まれます」


「兼ね備えたイメージに追加イメージか……」


 迸る雷電と大爆発の熱融解の合わせ技。それに付随する強力のイメージ。雷砲と炎溶弾の二つとも球・弾を飛ばすことが共通している。けれど、どうにもその威力が弱いようにも思える。だから、もっと強力な投げ技をイメージ。鋭く、早い攻撃のイメージ。


「少しずつイメージが固まってきていますね。でしたら、次に、その完成形を想像してください。そして、それが明瞭なものとなったとき、実際にそれを発動することで、能力の合成、【錬金】が完了いたします」


 私は次第にイメージを固めていき、それが確かなものとなったとき、その新しい能力を発動する際に使う動作を行い、樹牢に囚われているシュネルケルトめがけて、私は能力を放った。


炎雷爆溶槍えんらいばくようそう!」


 手に握られる灼熱の槍がその身に雷電を纏わせ、私の手から投擲される。私の魔王としての膂力により常軌を逸した投擲力で凄まじい勢いで樹牢のシュネルケルトめがけて真っすぐに飛んでいく。

 そして、シュネルケルトに当たるまでの時間は僅か1秒にも満たなかった。

 まるで光の速度で飛んでいった槍はシュネルケルトにあたり闘技場を揺らす大爆発を起こすと、爆炎の影の先に粉々になった樹牢と、先ほどまで掠り傷程度しか受けていなかった硬い外殻のシュネルケルトに、紅く輝く大きな穴が開いていた。

 そして、それを超えたさき、闘技場の壁が粉砕されていた。

 熱融解により対物の堅牢な壁を溶かし、その溶けた先で爆散。そして、雷電の追撃。これにより槍は進み、槍の通った跡は無残なものになってしまったのだ。

 闘技場の上空、天高くまで爆炎の残煙が立ち込める。


「す、すごいです! マリ様! 御見それいたします!」


「うちら配下が束になっても勝てはしないでしょう」


「まさかこれほどの威力が出るとは、私も想像していませんでした」


「こ、これは流石にチート過ぎたわね。あのシュネルケルトもたった一撃だし、これは少し使いどころを考えよう」


「これで新たなるスキルの生成と、【錬金】の使い方が掴めたことで、戦闘が優位に進むようになるでしょう。ですが、まだどのスキルもレベルが最低のままなので、もう少し練習を行っていきましょう。ご覧ください、シュネルケルトが黒煙に帰して、再び現れました。さ、次のスキルを――」


私のひっそりとした特訓はそれから結構な時間続いた。




 




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