第21話 岡山尚子(@hisako_okayama 様)
アンテナに引っかかったモノをリツイートする。
アンテナに引っかかったヒトをフォローする。
自分の「スキ」を集めていく。
そこに、自分のオピニオンは一切混ぜない。ただ、集めていく。
発言しなくとも、おぼろげな「ワタシ」がタイムライン上に形作られる。コラージュに個性が出るように。
そう、もしも、そのリツイートとフォローが、手動ならば。
リツイート用キーワードを設定して、フォローバックは自動。
主の読書を捗らせるために設計されたシステム、それが「ワタシ」。
いまはただ、「停止」の命令が出ていないという理由で動き続ける、忘れ去られたモノ。既にログインしなくなって久しい主のために、淡淡と、「ワタシ」は情報を集める。
いつか帰ってくるかもしれない主の帰還を待ちわびて。
そんなある日、「リツイートしたヒトがもし小説だったらその冒頭を考える」というデータがアンテナに引っかかった。
ふむ。
「ワタシ」から、このヒトはどのような物語を考え出すのだろうか。主が帰ってきた時に、その物語を読んだら、どんな反応をするのだろうか。
かちり。「ワタシ」は、リツイートを選択した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます