第72話 *帰還
楽しい時間はあっという間に過ぎて、お店で何点か買い、秋穂に良さそうなのを渡して解散となった。
秋穂は、この世界でまだやることがあるらしく、帰還はともえさんが少しだけ関与してくれる。
「それじゃあ、また」
「ええ、みんなによろしく言っておいて」
「そろそろ飛ばすけど、心の準備はいい?」
「飛ばすって」
「君の世界にいる端末さんを捉えたから、あっという間よ。まぁ、時空の狭間に落ちてもだれか助けてもらえるでしょうけど」
「そこで、嫌なこと言わないでください」
「さぁて、さよなら~」
そう言って、ともえさんが少し肩辺りを押した。
そうしたら、周囲が突然暗くなった。
どこからか、引っ張られる感じがする。
その力に逆らわず、そちらへ流れると…
「おかえりなさい」
その言葉とともに、周囲が明るくなった。
…普通は暗闇から明るいところに出れば、明順応が起きるはずじゃない?
とは思ったが、“まぁいいや、そのうち先生に聞こう”で、片付けて、片付けて…しまった、仕事が貯まってた!
ちょっと青くなりながら、長兄王子は、執務室に足早に向かった。
いきなりの留守と執務の放置で王さまから叱られたのは言うまでも無い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます