第57話 仲間と歩け!

そして、小指も立てて


「4つめは、仲間と歩くことです」

「仲間ですか?」

「単純に言えば、1人で歩くことは避けるということです」

「それは、なぜ?」

「歩くことを日常的にするようになるには、自分1人だと継続が難しいからです。ここまでの対策でも個人だと言い訳を考えて回避してしまえば、絵に描いた餅です。これを防ぐのには、一緒に歩いてくれる仲間の存在が重要です。まさか、仲間に向かって『今日は、歩きたくないから』など言えるでしょうか。いえ、言える人もいますが」

「仲間…仲間ねぇ…。部下しかいないな」

「歩き仲間ということで、自発的に協力してくれる人を募る必要があるかもしれませんね」

「自発的になるのかどうなのか。昇進などの裏があって…」

「とりあえず、日常的なものとなるまでの手法として割り切るしかないかな…」

「あとで考えます」

「そうですね。後で考えてください。日常的、継続的に行うには仲間の他にも前向きに考え歩いたことをどう感じたかを考えるとよいでしょう」

「歩けばいいんですよね」

「歩けばいいですが、普通ここまで考えて歩くことはないと思います。ただ、なんとなく散歩という風に歩くのと訳が違います」

「そう言われればそうですね。いつも城内を歩いていますが、運動という視点はなく、単なる移動ですし」

「運動を意識した上で、これまでのことを考慮すれば、いい運動習慣とリフレッシュになると思います」

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