第55話 靴や服装を選んで歩け!
さらに、追加で中指もあげて
「2つめに、歩く場合は足を守るために、足にあった靴を購入しましょう」
「靴ですか?」
「靴です。それと、運動をする訳ですから、着衣にも注意しましょう。発汗すると思いますので、余り暑苦しくなる服装ではダメです。今、あなた着ているような服は避けた方がいいでしょう」
魔法師団は、ほとんどがローブ姿。
ローブのフードの色で、身分の高さが分かるようになっていて、暑いときは冷風。寒いときは温風の魔法で、環境を整えている。
日常で、ローブ以外の姿になるのは、自宅に帰ったとき…他人に姿を見せない時に限られていて、休暇で街を散策する場合でもローブ以外は着たことはない。
「これは、魔法師団の制服のようなものです。これを脱ぐのはちょっと」
「では、透湿性を上げてみましょう」
「透湿性ということは、湿気を外に出すということですね」
「その通りです。ただ、外気に皮膚を晒すという場合であれば、発汗時に伴う気化熱で体温が下がりますが、着衣で湿気のみを一方通行で逃がすのは目的と反するのですが」
「外気に皮膚を晒す…風かな」
「風?」
「ローブはその形態的に、首周り側よりも足下側の方が大きく開いています。そのため脱ぎ着する際は、頭から着たり脱いだりします。単純に筒状ですから、上から下に向かって風として空気を動かせば、直接ではなく強制的に外気に触れることにならないかと」
「そうですね。それはいい話です。腕が出ている場所からも空気は漏れますので、その辺りを考慮する必要はありますね」
「手首あたりは、袖が広がらないようにゴムなどで締め付けてありますから、そこから空気が漏れることは少ないと思います」
「分かりました。それでは、ローブ姿で歩くときは、服の中に空気を強制的に流す。強制換気ということでお願いします。これで、歩くための靴と服装が決まりました」
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