第19話 神の眼

 そんなやり取りがあってから、先生が滞在している応接間に向かう。

 王子のために喚んだ先生だから、王子も強制参加になるが、とても面倒くさいという顔をしている。


 「まず、“ことわざ“とは、生活体験からきた社会常識などを、教訓または風刺の意味を含んだ短い言葉を言います。結構、昔からあるものですが、昔だけではなく、今も新しい”ことわざ“が作られているのですよ」

「今も、新しい“ことわざ“が出来ているのですね?」

「そうです」


 侍女の問いに対して、そう先生は答えた。


「どんなものがあるのか、興味が沸きます。いくつか教えてくださいませんか?」

「そうですね。これなどは、いかがでしょうか?」


 『神の目は眠ることがない』


「この意味は、たとえ他人は気がつかなくても、神さまだけは全てをちゃんと見ている…という意味です」

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