第5話 スキル確認と新しいスキル

「ふう、疲れた」


 ボフッと、体を布団に投げ捨てた俺───柊幸助ひいらぎ こうすけ

 慣れない布団で体をモゾモゾ、モゾモゾ、とよい位置に体を馴染める。

 いい位置が見つけたと、部屋の天井を見上げるながら、


「これから、どうすっかな~?」


 そうぼやき、ため息を吐く。


「はぁ~…………めっちゃ、怖かった」


………

………………

………………………


 あの後、王様~ズに先導され、謁見の間で話し合っていた。

 話は、まあ、予想通りの話だった。

 簡潔にまとめると、


 1、魔物の発生がこの数年増えていくって、どうなってんの?

 2、調査されると、魔王種が出た、ヤバイ!

 3、よーし、他国と組んで軍を作って討伐に行こうぜ!!って、ちょまっ!え、失敗!!嘘でしょ!連語軍壊滅ってマジで!

 4、ちょっ、マジでヤバイよ!魔王種と子分が予想以上強いよ、どうしよう!?

 5、あ、そうだ!オクタル王国にあった勇者召喚の儀を使って勇者を呼ぼう、そうしよう!

 6、全員の国OKだ!よし!じゃあ召喚しよう!

 7、俺達が呼ばれた。

 8、援助諸々はする、報酬もあげるから、助けてちょんまげ!


 らしい。

 まあ、文書はアレだが、概ね合っている。


 んで、俺は話役をしたくないから、佐々木に丸投げ。

 が、又もや佐々木の声が遮られた。

 誰に?天宮に。

 勝手に了承し、クラスメートを鼓舞する。

 結果、クラスメートがい~よ~、と軽く返事する。


 王様~ズが、マジで!助かるわ~!と大喜び。

 佐々木が待ったをかけたいが。

 またまた遮られた。

 これもまたまた天宮に。


 流石にわざとじゃねえのか、それ?と疑問が浮かぶ。

 佐々木もそう思ったらしく、目がめっちゃ冷てえ!

 魔眼が発動するのか!?と思ったぐらいめっちゃ冷てえ!


 俺は今日、一つのことを学んでいた。

 佐々木は怒らしちゃいけねえ奴だ!と。

 だって怖いんだもん。

 一応、慰めているつもりはいるだが、話しかけたすぐに『ぁ“あ?』とがんを飛ばされたよ。

 どこのヤクザだよお前!とつっこみたいがぐっと喉にとどまっていく。

 『あれ以上刺激するな!!』と俺の感がめっちゃ叫んでいる。


 で、佐々木は深呼吸をすると、少し冷静になるのか、目の温度が少しだけ上がっていく、気がする。

 また話を遮ろうとするが。

 これもまたまた遮られる。

 誰に?王様です。

 もし、また天宮が遮るとしたら、恐らくあいつの首が本当に飛ぶな。

 実際佐々木の目は一人の騎士が下げた剣をチラッとすると、すぐに動こうとする。

 あ、王様逃げて~!超逃げて~!!

 って、そんな馬鹿な事を考える場合じゃねえ!これはやばい!と思った。

 すぐに佐々木を羽交い絞めにする。


 この動作で、一之宮が気が付いた。

 で、こっちに歩いている一之宮は、途中で『ひっ!!』と小さく叫んでいる。

 どうやら、佐々木の目に何かのトラウマがあったらしく、体も小さく震えている気がする。

 一之宮はすぐに目をそらし、さっきいた場所に戻ってきた。

 いや、助けろや!!と叫びたいが、そんな余裕がなかった。

 後で一之宮に聞くと、どうやら本当にトラウマがあったらしく、聞く瞬間で体がガタガタ震えている。

 …………今度、佐々木を佐々木様で呼ぼう。


 必死でどうにか佐々木を宥めた後、話が終ったらしく、各々侍女が部屋へ案内させてあげるらしい。

 佐々木の担当の侍女は、涙目になっていた。

 ………まあ、ドンマイ。


 え?助けないかって?俺、まだ死にたくないです。

 アレは逆らっちゃいけないものだ、触らぬ神に祟りなし、ってな。


 で、今に至る。


「はぁ~、取りあえず、さっき王様に夕食は皆だけと話し合いたいって言ったから、夕食の時間まで暇だな」


 うん、さっき許可を得たよ。

 あのまま流されると、何かヤバイと俺の直観が囁いている。

 主に佐々木の爆発(表現)。


───スキル【直観】を習得しました

───スキル【危機察知】を習得しました

───スキル【危機回避】を習得しました


 …………なんかスキルが増えた!

 え?こんな簡単に習得できるの?スキルって?

 それとも、他の様相が………

 あ!あのスキルのせいかも。


「取りあえず、暇だし、スキルでもチェックするか?」


【ステータス】


・名前 :柊幸助(コウスケ・ヒイラギ)

・年齢 :17歳

・種族 :人族

・性別 :男性

・状態 :良好


・レベル:1


・パラメーター:

 ・体力 :200/200

 ・魔力 :200/200


 ・筋力 :200

 ・持久力:200

 ・素早さ:200

 ・器用さ:200

 ・賢さ :200

 ・魔力質:200

 ・運  :∞

 ・魅力 :5000(-3000)


・スキル:

 ・ノーマル:

  ・家事レベル7

  ・速読レベル5

  ・直観レベル1

  ・危機察知レベル1

  ・危機回避レベル1

・パッシブ:

  ・状態異常無効

  ・限界突破

  ・取得経験値10倍化

  ・言語理解

 ・ユニーク:

  ・スキル創造

  ・技術上達10倍化

  ・システムアシスト

  ・世界知識

 ・神級:

  ・神眼

  ・武神

  ・魔神

  ・生産神

 ・その他:

  ・完全隠蔽


・称号:

 ・幸運を持つ者

 ・異界からの来訪者

 ・勇者として呼ばれし者

 ・限界突破者

 ・神の領域に達した者

 ・自愛の女神アリアの加護を持つ者

 ・スキルを創る者


 うん、スキルが増えたな。

 と、魅力値もなんかマイナスが怪訝されている。

 やっぱ髪か?

 まあ、いいか、どのみち髪は佐々木に切るつもりだし。

 取りあえず今は、スキルの効果をチェックするか?

 まあ、パラメーターは大体分かるだから、後回し、今はスキル。


 どうやって、説明の乱を表示できるか?

 神眼?いや、アリアちゃんは自分でできるって言ったような気がする。

 じゃあ、スキルの名前に集中させるとかは?

 試してみるか?


 お、出た。


 【状態異常無効】

  ・全ての状態異常を無効化するスキル


 うん、地味にチートだな、毒と他のデバフは聞かないってことだろこれ。

 戦闘中も普通の時も常時発動のパッシブスキルしな。

 便利便利。


 次はっと。


 【技術上達10倍化】

  ・鍛錬、若しくは戦闘から得た技術を10倍早く理解し、物にする

  ・スキルレベルの上位律が10倍早くなる

  ・スキルの習得が10倍早くなる


 あ、やっぱりこのスキルのせい?か。

 まあ、でも、早くなるに越したことはないけどな。


 じゃあ、次。


 【システムアシスト】

  ・AIシステムを補助と目的とされたスキル

  ・On/Offが可能


 あ、On/Off式か、どうりでさっき呼びかけた時に返事はなかったな、てっきり、ただのQ&Aスキルかと思った。

 Onにするのは後だな、取りあえず今は全部のスキルの説明が終わったからだ。


 じゃ次。


 【世界知識】

  ・知っている世界から知識を探す事が出来る

  ・詮索機能あり。


 G○o○l○見たいなもんか?

 後で試して見よう。


 次は。


 【神眼】

  ・全ての魔眼系スキルの上位互換

  ・あらゆる物の情報を見ることができる

  ・あらゆる者のステータスを見ることができる、ただしレベルが離れた過ぎるの場合ステータスは閲覧不可


 うん、チートだな、名前から見れば分かるけどね。

 つーか、全ての魔眼系スキルって、佐々木の魔眼も使えるの?

 ………後で試して見よう。


 じゃあ、次。


 【武神】

  ・全ての武術系スキルが最上位に達し、融合されたスキル

  ・近接戦闘時は攻撃力と素早さに補整あり

  ・全ての武器を使う時補整あり


 うーん、やっぱチートだな。

 さっきの動きも恐らくこのスキルのお蔭だろう。


 次だな。


 【魔神】

  ・全ての魔術系スキルが最上位に達し、融合されたスキル

  ・魔術を発動時は賢さと器用さに補整あり

  ・全ての魔術を使う時補整あり


 これは魔術チートの番か。


 次。


 【生産神】

  ・全ての生産系スキルが最上位に達し、融合されたスキル

  ・物を作る時補整あり


 今度は生産チートな、うん、名前だけで見えるよ、知っている、ホントダヨ。

 ていうか、恐らく、俺の料理スキルがここに入っているだろうな。

 自慢じゃないが、料理ならそこそこできる自身があるし、スキル化されないのはおかしいからな。

 まあ、いいか。


 じゃあ次。


 【限界突破】

  ・種族限界レベルを2倍に上がる


 お、限界突破の効果が予想外だった。

 てっきり、ステータスを一時的に倍加するスキルかと思っていた。

 以外以外。


 次だな。


 【取得経験値10倍化】

  ・敵を倒したから得た経験値を10倍に上がる


 うん、まんまだな。


 次で最後っと。


 【言語理解】

  ・あらゆる言語を理解し、書く、読む、喋る事が可能


 ふむふむ、英語の授業時にはチートだな。


 じゃあ、次は称号だな。

 え?スキルはまだあるだろって?

 スキル創造と完全隠蔽の事、んなもん自分で設定するから効果は知っているだろ普通。


 じゃあ、称号な。

 ほいっと。


 【幸運を持つ者】

  ・運のパラメーターが10000を超えた者に与えられる称号


 【異界からの来訪者】

  ・別世界から別の世界に来た者に与えられる称号

  ・スキル【言語理解】を習得


 【勇者として呼ばれし者】

  ・勇者召喚の義に呼ばれる者に与えられる称号

  ・パラメーター上昇に補整あり


 【限界突破者】

  ・限界突破スキルを持つ者に与えられる称号


 【神の領域に達した者】

  ・神級スキルを三つ習得者に与えられる称号


 【自愛の女神アリアの加護を持つ者】

  ・自愛の女神アリアから加護を受けし者に与えられる称号

  ・パラメーター上昇に補整あり


 【スキルを創る者】

  ・自身で新たなスキルを創った者に与えられる称号


 うん、運は∞だしな。

 いや、まあ、確かに記憶を探ると、〝運がいいな〟とか〝ラッキー〟と等々の場面は多いが、流石にここまでとは、ねえ?

 まあ、あるに越したことはないし、別に困った事もないから無視に限る。


 うーん、今度はどうすっかな?

 あ、そうだ、システムアシストをOnにするか、話し相手になるかもしれないし。


 えーっと、念じればできるのか。

 取りあえず。


【システムアシスト・On】


───お呼びですか、マスター?


「うお、喋った!」


───はい、マスター、システムアシストというスキルは会話機能も付けておりましたので、あと、返事は声を出さなくても良いです、心の中から念じればできます。


 そ、そうか、こんな感じ、でいいのか?


───はい、それでいいです。


 そうか、じゃあシステムアシスト、早速だが、システムアシストは何をできるかを教えてくれないか?


───了解しました、マスター、まずは、先ほども言ったとおり、システムアシストというスキルは会話機能を持っております、これはスキル所持者の補助として必要不可欠の機能です。


 ふむふむ。


───次は、精算処理能力が普通の人間より100倍早いです、これにより、戦闘、交渉、等々の時はシステムアシストは助言、もしくは、警戒を促すことが可能です。


 へぇー。


───次は、もし許可を得た場合、ステータス、スキル、体、を隠蔽、管理、および操作することが可能になります、無論、スキル所持者に害を与える事は絶対にしない。


 成る程成る程。


───次は………………



………

………………………

………………………………………



───………………………以上、システムアシストというスキルの説明になります。


 オッケー、理解した。


───ご理解いただけたのは何よりです、それでマスター、早速ですが、提案があります。


 ん?提案?なんだ?


───はい、とあるスキルの管理及び使用の許可をお願いします。


 とあるスキル?なんのスキルだ?


───はい、マスター、スキル【世界知識】の使用許可です。


 ああ、成る程、つまり、お前が代わりに詮索をするのか。


───はい、マスター。


 ふむ、了解した、スキル【世界知識】の使用を許可する。


───ありがとうございます、マスター。


 ああ、構わない。

 あ、あと、お前に名前を付けないとな。

 流石にお前を呼ぶ時に〝お前〟とか〝システムアシスト〟とかは可哀想だろ。

 ん~、そうだな、安直だがAIからアイとかはどうだ?


───かしこまりますた、これから私の名前はアイです、ありがとうございます、マスター。


 おう、ならアイ、これからは長い付き合いだ、よろしくな。

 もしさっきみたいに提案があったら、がんがんに言って来い。

 アイの事だ、変なものを提案しないだろうしな。


───かしこまりますた、ではマスター、新しい提案をいくつかがあります、よろしいですか?


 おう、なんだ?


───新しいスキルを作成することです。


 新しいスキルか?どんなスキルだ?


───思考領域を拡張するスキル、データを保管できるスキルと、思考の時間を加速できるスキル、これらのスキルによって私の精算処理能力が10倍以上に上がります。


 10倍以上って、人間の1000倍以上って事だろ、すげーな。

 了解、じゃあ、早速、最初の一つ、思考領域を拡張するスキル。

 じゃあ、名前は、【並列思考】。

 効果は、

 ・同時に複数思考を考える事が可能

 ・複数作業をこなす事が可能

 ・複数思考の上限は無限


───スキル【並列思考】を習得しました


 っと、次は、データを保管できるスキルだな。

 名前は、【完全記憶】。

 効果は、

 ・全ての情報と記憶を完全に把握できる

 ・保存された記憶の上限は無限

 ・詮索機能あり


───スキル【完全記憶】を習得しました


 んで、最後は、思考の時間を加速できるスキル。

 名前は【思考加速】。

 効果は、

 ・思考を加速する事が可能

 ・デメリット無しに思考を加速する事が可能

 ・加速率と加速時間の制限は無し

 っと、こんな感じだな。


───スキル【思考加速】を習得しました


 っと、最後に、スキル【並列思考】、【完全記憶】、【思考加速】をアイに使用を許可する。

 ふう、で、どうだ?


───使用許可をいただきました、ありがとうございます、マスター。


 おう、どういたしまして。

 うーん、今度は何するかな~?

 あ、アイこの国、オクタル王国の歴史は【世界知識】にあるのか?


───あります、マスター。


 よし、じゃあ、この国の事を調べてくれるか?


───お任せくださいマスター。


 おう、任せた、頼むぞ。


───了解いたしました。


 さて、この国の情報はアイに任せて、俺は……………新しいスキルを創ろうかな?

 どんなスキルがいいかな?

 あ、そうだ!異世界セットと言ったら、【鑑定】、【隠蔽】、【言語理解】、【アイテムボックス】だろ!

 で、俺は【神眼】、【完全隠蔽】、【言語理解】はあるが【アイテムボックス】が無い!

 ないなら創ろうじゃないか、ハッハッハッハ!


 さて、創ろうか。

 まず、名前はアイテムボックスはないで【無限収納】っと。

 効果は、

 ・亜空間を作り無限に物を収納する事が可能

 ・亜空間の中には時間が止まっている

 ・生物以外全ての物が収納可能

 ・物のリストの閲覧は可能

 ・だし入れ時に物のリストがスキル所持者に閲覧されている

 ・物を入れたい時に必ずスキル所持者と物の距離が100m内にある


 っと、こんな感じだな。


───スキル【無限収納】を習得しました


 よし、取りあえず、異世界セットは手に入れた。

 後は、何のスキルがいいか?


 と、新しいスキルを創りに没頭しそうな時。


───コンコン


『ヒイラギ様、夕食の準備が終わりました』


 侍女が部屋のドアをノックしながらそう言った。


 もう夕食の時間か、あっとゆうまだな。

 っと、返事。


「分かりました、すぐに参ります」


 返事しながら、ドアへ向かう。

 ドアを開けると、俺に充てられた侍女───リッサ、という、金髪紅眼のメードが立っていた、顔は無表情で目はジト目。

 美人なんだけどな~、デフォルトが無表情でジト目だけど。

 まあ、これはこれでありだと思うけどな。


「では、食堂に案内します」


「お願いします」


 そう言い終わると、リッサはすぐに歩き出した。

 まあ、そういう仕事だろうけど、別にいいんだが。


 さて、あいつら同級生が軽い返事でOK しちゃったけど、本当に覚悟があるかね?

 まったく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る