第95話【死天王候補としての実力は、時として武力意外にも必要と見受けたり】
――――死天王選別会場にて――――
一方、影武者とフレデシカは何とか〝裏口〟へと回り、垂れ幕の間から会場と〝死死舞〟と〝竜蔦〟の二人を陰ながら見ていた。
二人が極彩色のスポットライトに照らされる中で、聞き覚えのある声が会場中を支配する。
悪鬼羅刹の如き人々の怒声を穏やかにする様な、透き通った声と天真爛漫な口調の持ち主。それは――――魔界ラジオの初代MCの〝魔界ちゃん〟だ。
それに呼応するように『『『ウオォォォォオ!!!』』』と、城全体を揺らす勢いで叫ぶ輩達。
この日のために辛い日々を乗り越え、それこそ死物狂いで生き抜いてきた猛者達は、死合いの準備は万端であった。
それは、至極単純な力比べか?はたまた、ラスト〝1〟つしかない死天王の座をかけた血湧き肉踊る決闘なのか?――――いいや、ここ魔界では一味も二味も異なる……。
予想だにしない言葉に対し、この時の影武者は珍しく冴えていた。
『今回は、〝
【母上へ 最近は〝勇者国〟との和平で戦争がなくなり、絶対的な武力よりも手先が器用な人材が好まれるみたいだね!!】
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